パリの旅行ガイド情報

フランス・パリへの入国制限解除、緩和情報まとめ【2020年8月情報】

【2020年8月24日更新】7月1日より日本からフランス・パリへ旅行やビジネス出張に行けるようになりましたが、入国の条件や現地の様子などはとても気になる情報です。
2020年新型コロナウイルスの影響により、世界各国で出入国の制限をおこなう対策が行われています。
フランスに旅行や出張に行っても大丈夫なのか、現地で制限や規制を受けないのか、疑問や不安を感じているかたもいらっしゃると思います。

今回はそんな疑問や不安を少しでも解消できるように、フランス・パリへの入国規制・緩和情報をまとめました。

※この記事は外務省、在フランス日本国大使館、フランス内務省のサイト、フランスのニュースサイト、エールフランス航空のサイト、パリ・シャルルドゴール空港のサイト、フランス在住日本人(ロコ)の情報を基に作成しています。必ず下記のサイトもあわせてご確認いただき、補助として参考にしてください。

現在の日本からフランス・パリへの入国制限・規制状況(外国人・日本人)

日本人観光客・短期滞在者の受け入れ再開済み

7月1日付けのフランス政府・首相訓令により、日本を含む欧州域外13か国(8月現在、10か国)からのフランス入国制限が解除され、日本人も観光・出張など90日以内の短期滞在目的で入国できるようになっています。

日本を含むこれらの国からの入国には、それまで必要だった「国際移動適用除外証明書」や「新型コロナウィルスの症状がない旨の宣誓書」と、14日間の自己隔離は不要となりました。

<フランスに入国可能な欧州域外10か国>
オーストラリア、カナダ、韓国、ジョージア、日本、ニュージーランド、ルワンダ、タイ、チュニジア、ウルグアイ

なお、6月15日からすでに欧州域内の国境の閉鎖はなく移動制限が解除されていますので、欧州域内からはフランスに入国できます。

入国制限対象国から入国する場合

入国制限対象国(欧州域外で、上記以外の国)からのフランス入国や、日本から入国制限国を経由して入国する場合は、以下の2種類の書類を、必要な証明書類とともに航空会社および境界検問所に提示しなければなりません。
①「国際移動適用除外証明書」
②「新型コロナウイルスの症状がない旨の宣誓書」

上記の①②の書類は、フランス内務省のサイトにアクセスして、「Attestation de déplacement dérogatoire vers la France métropolitaine depuis les pays tiers et déclaration sur l'honneur」のファイルを選択してダウンロードしてください。

1ページ目:「国際移動適用除外証明書」
2ページ目:「新型コロナウイルスの症状がない旨の宣誓書」

フランス語と英語のどちらかを選択できます。

また、8月1日より、新型コロナウイルスが流行している国からの11歳以上の渡航者は、PCR検査の陰性証明書の提示またはフランス到着時の空港でのPCR検査が必要です。日本からこれらの国で乗り継ぎ(トランジット)をしてフランスに入国する場合も、PCR検査の陰性証明書の提示を求められる可能性があります。

日本からフランス入国後の14日間の自己隔離措置についての情報

隔離対象者は?

日本からのフランス入国には、自己隔離は必要ありません。
ただし入国制限対象国で乗り継いで入国する場合は、ホテルなどで14日間の自己隔離の対象となります。
また38℃以上の熱や新型コロナウイルスの症状が見られ、PCR検査で陽性結果の出た場合は強制隔離となります。

空港からの移動手段について

鉄道(RER)、空港バス、路線バス、タクシーなどで市内まで移動できます。
公共交通機関では、11歳以上のマスク着用は義務となっています。また、できるだけ1m以上のソーシャルディスタンスを確保しましょう。

フランス・パリでの乗り継ぎ(トランジット)制限

空港内や機内でのマスク着用は義務で、到着時にサーモスクリーンで検温が行われます。空港内では手の消毒用ジェルを設置しています。

日本からは乗り継ぎ可能

日本から搭乗してフランス・パリで乗り継ぐ場合、特に制限はありません。
パリの空港では一部のターミナルが閉鎖されていますので、乗継便のターミナルやゲートを到着時にボードで確認してください。

入国制限対象国からの乗り継ぎの場合

入国制限対象国から搭乗してフランス・パリで乗り継ぐ場合は、入国を伴わない24時間以内のトランジットエリア内での乗り継ぎが可能です。

上記の「入国制限対象国から入国する場合」で紹介した2種類の書類「国際移動適用除外証明書」と「新型コロナウイルスの症状がない旨の宣誓書」が必要となります。

新型コロナウイルスが流行している国で乗り継ぎをしてフランス・パリに到着する11歳以上の渡航者は、PCR検査の陰性証明書の提示またはフランス到着時の空港でのPCR検査を求められる可能性があります。

また、預ける荷物はスルーチェックイン(乗り継ぎ地のパリで預け入れ荷物を引き出す必要がなく、最終目的地まで運ばれる)ができるか、航空券の購入前に航空会社にご確認ください。
スルーチェックインでない場合は、現時点で入国を許可されていない国からの乗り継ぎでフランスへの入国手続きはできず、預けた荷物は受け取れませんので、ロストバゲージの手続きをしなくてはいけなくなる可能性があります。

現在のフランス・パリの様子

マスク着用の義務化

7月20日より、11歳以上の公共の屋内施設でのマスク着用が義務となりました。屋根付きのマルシェ(市場)も含まれます。

パリのホテル、飲食店、ショッピングモールなどは概ね営業

ホテル、カフェ・レストランなどの飲食店、お店などは6月から営業を再開しています。新型コロナウイルスの影響や夏のバカンスで休業している飲食店やお店もあります。施設の利用時には、11歳以上のマスク着用義務、1m以上のソーシャルディスタンス確保を求められます。

パリの美術館、博物館などの観光スポットは予約制

美術館、博物館などの観光スポットは営業していますが入場制限を行っており、事前の予約が必要です。館内では、11歳以上のマスク着用義務と1m以上のソーシャルディスタンス確保を求められます。

パリの2020年夏のイベントは規模縮小や延期・中止

夏の風物詩、セーヌ河畔がビーチになるパリ・プラージュは、マスク着用とソーシャルディスタンスの確保、手洗いや消毒を徹底して7月18日~8月30日まで開催されています。
5000人以上の大規模なイベントは9月末まで開催できず、延期や中止されています。

日本からフランス・パリへの入国制限・緩和情報まとめ

写真提供 : Laurent Therese

5月から段階的に外出制限などさまざまな制限が緩和され、6月には欧州域内の観光客の受け入れ再開、7月から日本人を含む欧州域外の観光客の受け入れを再開したフランスですが、まだ油断はできません。公共交通機関利用時は11歳以上のマスク着用義務化、レストランやお店、いたる所でのアルコール消毒、テレワークの継続など、パリの日常が以前のように戻るには、まだ時間がかかりそうです。

日本の外務省海外安全ホームページでは引き続き、フランスに感染症危険情報「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を出しています。
また、日本政府が7月22日に決定した「水際対策強化に係る新たな措置」では、フランスは日本への入国制限対象地域に入っています。
そのためフランスから日本への帰国時には、空港の検疫所でPCR検査と自宅やホテルなどで14日間の自己隔離が必要です。

一日も早い事態の終息と、フランス・パリがまた活気ある街に戻ることを心から願っています。

情報は常に更新されますので、フランスへ行かれる方や乗り継ぎをされる方は、最新情報をチェックしてくださいね。




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