2019年日本円→香港ドルの両替レート比較・お得&おすすめの両替方法
【香港在住者執筆】香港旅行で必要となる現地通貨の香港ドル。「日本円→香港ドル」に、どこで両替できるのか、どこで両替するのがお得なのか、為替レートがお得なおすすめの場所や方法を、比較しながらご紹介します。
香港ドルの紙幣・硬貨の種類
出典 : Instagram
香港の通貨単位は香港ドル(HK$)とセント(¢)で、1HK$=100¢です。
紙幣は1000HK$、500HK$、100HK$、50HK$、20HK$、10HK$の6種類、硬貨は10HK$、5HK$、2HK$、1HK$、50¢、20¢、10¢の7種類があります。
20ドル以上の紙幣は香港上海匯豐銀行(HSBC)、中国銀行(香港)、スタンダード・チャータード銀行が発行しており、3種類のデザインがありますが、色は統一されています。10ドル紙幣と硬貨はすべて香港特別行政区政府発行です。
高額紙幣だとお釣りがなく受け取り拒否されたり、お釣りをごまかされることもあるので、両替の際には50ドル以下の紙幣を多めにもらうようにしてください。
結論・香港でお得&おすすめの両替方法!
結論として、この4つの両替方法がお得でおすすめです。
①チョンキンマンション(重慶大廈)の両替所:少しでもお得に両替したい方、尖沙咀(チムサーチョイ)まで行かれる方。
②香港国際空港の両替所:安心して確実に両替したい方、お急ぎの方。
③カードと現地ATMで海外キャッシング:早朝や深夜など両替所が開いていない時間に両替が必要な方、お急ぎの方。
④香港市内の銀行:まとまった金額を安心して確実に両替したい方、時間のある方。
それでは、両替レートや具体的な両替方法を説明していきます。
香港の両替所・銀行レートランキング
2019年9月12日のレートは、1円=0.072560香港ドル。
手数料などを含まない、純粋なレートです。この数値に近づくほど、レートはよくなります。
出典:YAHOO! JAPANファイナンス FX・為替
2019年9月12日の、各両替方法のレートを比較してみました。各両替方法のリンク先では最新のレートを調べられます。
※スマホからは横にスクロールできます。
順位 | 両替方法 | 香港ドルのレート(1円=) | 備考 |
---|---|---|---|
1位 | VISAカードで海外キャッシング | 0.0729 | 手数料・利息別 実際は、利用データがVISA本社に到着した日(翌日~数日後)のレートが適用されます。 |
2位 | チョンキンマンション(重慶大廈)の両替所 Western Union |
0.07254 | 手数料込み |
3位 | チョンキンマンション(重慶大廈)の両替所 Kin Shing Money Exchange |
0.07250 | 手数料込み |
4位 | 香港市内の創興銀行(Chong Hing Bank) | 0.07240 | 手数料別 |
5位 | 香港国際空港の両替所Travelex | 0.0714 | 手数料込み |
6位(参考) | 成田空港内GPA両替所 | 0.0619 | 手数料込み |
ご覧のように日本国内での両替はかなりレートが悪いので、香港に到着してから両替しましょう。
ここからは、現金両替編とカード編に分けて両替方法を説明していきます。
【現金両替編】
どこで両替できるの?
国によっては銀行や一部の金融機関でしか両替できない場合もありますが、香港では多くの機関で香港ドルへの両替が可能です。主な機関は以下のとおり。
・両替所(空港、街中など)
・銀行
・ホテル
・一部デパート(そごうのサービスカウンター) など
とはいえ、当然のことながらそれぞれメリット・デメリットがあります。レートがいいに越したことはないですが、それだけではありません。自分の旅のスタイルに合わせてそれぞれの機関を賢く利用することが、結果的にはいちばん効率がいいのです。
一般的な両替の方法
両替レートを調べる
まず目安となる為替レートをあらかじめネットなどで調べておくことが最重要。これがないとレートの比較ができません。YAHOO! JAPANファイナンス FX・為替などを参考に、レートを調べておきましょう。
両替レート掲示板の見方:BUYとSELL
両替のレートは店舗に明示してあります。
- BUY:日本円→香港ドルに両替する場合のレート
- SELL:香港ドル→日本円に両替する場合のレート
BUYの数値が大きければ大きいほど、より多くの外貨が手に入ります。
両替時の注意・パスポートは必要?
両替所の窓口にお金を出せば、その時点で表示されている為替レートで計算した後に両替後の金額を提示してくれ、それに同意すれば両替してくれます。なお両替にはパスポートなどは不要ですが、デパートなどで両替する場合はパスポートが必要なことがあります。
両替したらその場で金額を確認し、何か問題があればすぐに窓口に申し出てください。その際、周囲から現金ができるだけ見えないように注意しましょう。
それでは、それぞれの特徴とメリット・デメリットを説明します。
両替可能な機関の特徴、メリット・デメリット、こんな方に最適、両替のヒント
両替所
AFP PHOTO / Antony DICKSON
<特徴>
空港の出発ロビーや到着ロビー、また近年では観光客の増加に合わせて街中いたるところに大小さまざまな両替所がオープンしており、どこにいても比較的簡単に見つかります。両替にはパスポートなどの身分証明書は不要、多くの場合で手数料もかかかりません。
<メリット・デメリット>
街のあちこちにあるので、必要なときにいつでも両替が可能。
繁華街では早朝から深夜までオープンしているお店もあるので便利。
為替レートが店舗により大きく異なるので、いちいちチェックが必要。
一部の両替所では金額やレート表示をごまかしたり、手数料を徴収することも。
<こんな人に最適>
香港到着が早朝、深夜の方。
外出中に突然香港ドルが必要になった方。
香港滞在が短い方(トランジット、弾丸旅行など)。
両替する金額が少額の方。
空港での両替は安心・便利
香港国際空港には、入国審査カウンター前、荷物受取ホール、税関検査後、到着・出発ロビーなど、いたるところに両替所がありますが、いずれもTravelexが運営しているため為替レートも同じです。そのほとんどは早朝から深夜までオープンしていますが、万一カウンターがクローズしている場合は自動両替機での両替が可能です。ただし使用できるのは日本円、米ドル、ユーロ、イギリスポンド、台湾ドル、人民元、タイバーツ、マレーシアリンギット、オーストラリアドルの紙幣のみで、画面の表示に日本語はありません(英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語)。
為替レートは特別悪いわけではないので、時間が限られている人や両替額が少額の人ならここで必要な分を両替するのがいいでしょう。少しでもいいレートで両替したい方は、空港では市内までの交通費(40~100ドル程度)分を含めた最小限だけにとどめ、残りは市内に出てから両替してください。
Travelexホームページ
http://www.travelex.com.hk/HK/Currency-Converter-EN/
市内での両替はチョンキンマンション(重慶大廈)がお得
チョンキンマンション内の両替所は、尖沙咀(チムサーチョイ)という繁華街にありながらレートはかなり良心的なのが特長です。ただしどこでもいいのか? というとそれは間違いです。まず絶対に避けたいのは、正面入り口に入ってすぐ両脇にあるお店。その奥にある、大手のWestern Unionならまず安心。またこれ以外にもグランドフロア(1階)に数店舗、また2階にもわずかながら両替所があり、レートに大差はないにしろある程度の幅があります。一般に、入り口から遠めの店、2階の店が比較的レートがいいようです。少しでもいいレートで両替したい場合は、それぞれを根気よく見比べてください。
チョンキンマンション(重慶大廈・Chungking Mansion)
所在地:36-44 Nathan Rd, Tsim Sha Tsui, Hong Kong
地下鉄MTR最寄り駅:尖沙咀(チムサーチョイ)
ホームページ:http://www.chungkingmansions.com.hk/home.htm#&panel1-1
Western Unionホームページ(最新のレートを確認できます)
https://business.westernunion.com/ja-jp/Resources/Tools/Currency-Converter
グランドフロア(1階)にある緑の看板の「堅成找換有限公司(Kin Shing Money Exchange)」は、比較的レートがよいと評判です。サイトでは最新のレートを確認できます。
https://www.ksme.hk/ratetable.pdf
銀行
<特徴>
両替するのにいちばん信用できる機関です。また香港中のどこでも簡単に見つかるので、例え香港が初めての方でも探す苦労はありません。また香港の銀行は土曜日でも営業しているので便利です。
<メリット・デメリット>
店舗数が多く、どこも信頼できる。
その銀行に口座を持っていない場合は両替手数料(50~100ドル程度。銀行により異なる)を取られる。
遅い時間には両替ができない(営業時間は9時~午後4時30分/5時くらいまで)。
混んでいると待ち時間が長くかかる。
<こんな人に最適>
ある程度多めの金額を両替する必要のある方。
複数人数でまとめて両替する場合。
銀行の営業時間中に両替できる方。
<両替のヒント>
両替する銀行に口座のない方は別途手数料がかかりますが、これは1回につきの手数料です。1万円程度の両替の場合は割高になりますが、例えばある程度まとまった金額、または複数人数でまとめて両替すればその分手数料は割安になり、レートのいい両替店で両替するよりも結果的に安くなることも。
手数料がお得な創興銀行(Chong Hing Bank)
銀行で両替するなら、両替手数料が40ドルとお得な創興銀行(Chong Hing Bank)がおすすめです。
創興銀行ホームページ・本日のレート
ホテル
<特徴>
ゲストハウスや小さなホテルを除けば、ほとんどのホテルで両替ができます。わざわざ両替場所を探す必要がないのが何よりも助かります。ただし宿泊客以外は両替できません。
<メリット・デメリット>
基本的に24時間いつでも両替が可能。
ホテルの外に出たり、両替できる場所を探す必要がない。
両替商、銀行などと比べて圧倒的にレートが悪いことが多い。
<こんな人に最適>
ホテル内で急に香港ドルが必要になった方。
事情があってホテルの外に出られない方。
【カード編】
カード払いで現金の使用を抑える
海外旅行にあると便利なクレジットカードや国際キャッシュカード。便利なだけでなく、ホテルやデパートなどまとまった出費の際にはカードを活用して現金の使用を抑えれば、現金両替の手間や手数料を減らすことができます。
香港のカード事情
アジア有数の国際金融都市を誇るだけあり、香港でのカード事情はきわめて優秀です。クレジットカードの使用率は日本以上とも言え、ショップやレストランなどはもちろん、スーパーマーケット、それも少額であっても使用することができます。ただし、個人店舗などでは2-3パーセント上乗せされる場合もあるので支払い前に確認を。メインのクレジットカードはVISAとMASTERで、アメリカンエキスプレスやJCB、ダイナースと続きます。また近年では中国大陸からの観光客増加に伴い、ユニオンペイ(銀聯)を歓迎するお店が増えています。
ATMは街のいたるところで目にすることができ、そのほぼ全部が24時間である上、同じ系列銀行のATMを使用すれば夜間や休日でも手数料はゼロ。さらにPLUSやCIRRUSにも対応しています。
クレジットカードと国際キャッシュカードの特徴、メリット・デメリット、こんな方に最適、使用のヒント
クレジットカード
<特徴>
その名が示すとおり所持者個人の信用をあらわすカードでもあり、特に海外では身分を証明する意味でも必要です。多くのホテルでは保証金代わりにクレジットカードの提示を求められる場合がほとんどなので、使う使わないは別にしても1枚は携帯したいもの。利用範囲が広いVISAまたはMASTERならほぼ確実です。
<メリット・デメリット>
現金の手持ちがなくても支払いが可能。
カード付帯の保険・保障が適用されることがある。
ATMで海外キャッシング(現地通貨の引き出し・借入)ができる。
支払いの際にカードの特典や優待が受けられることがある。
ポイント還元やキャッシュバックが付くカードもある。
多くの店やレストランで使用でき、少額の利用も可能。
為替の変動により買い物時と請求時の料金に差が出る。
場合によってはカード番号や情報などを盗まれることがある。
利用限度額がある。
<こんな人に最適>
必要以上の現金を持ち歩きたくない、両替したくない方。
(使用限度額の範囲で)高額商品を購入する予定のある方。
香港ドルを余らせたくない方。
トランジットや弾丸旅行などで香港滞在時間が短い方。
<使用のヒント>
利用の際、サインではなくPINコード(暗証番号)が必要な場合もあります。
「香港ドル払い」か「日本円払い」かを聞かれたら、必ず「香港ドル払い」を指定してください。「日本円払い」にすると両替手数料を上乗せされることがあります。
一般的にクレジットカードでのキャッシング(現金借入)は高くつくと思われがちですが、必ずしもそうとは言えないこともあります。例えば為替レートは各カード会社の基準レートで上乗せはなし。またキャッシングの年利が18パーセントだとしても、1日あたりで割るとわずか約0.05パーセントになります。帰国後すぐに繰上げ返済すれば、その分金利を低く抑えることができ、結果的に現金を両替するよりお得なことも。ただし引き出し手数料や利用料を、事前にカード会社に確認しておく必要があります。
国際キャッシュカード
<特徴>
クレジットカードとの最大の違いは、国際キャッシュカードの場合は自分の口座からお金を引き出したり、デビット機能で即時引き落としで買い物などができるという点。つまり借入金利などを気にする必要がありません。最近では日本でも国際キャッシュカードを発行している会社が多々あり、中には手数料や年会費が無料という太っ腹なカードも。海外に頻繁に出かける人は1枚あると便利かもしれません。
<メリット・デメリット>
口座に入っている金額までしか利用できない。
現金がなくても現地ATMがあればその国の通貨を入手できる。
カードによっては引き出し手数料、年会費が無料。
各カード規定の為替基準レートに2~5パーセント程度上乗せされる。
ATMによっては手数料が加算される。
引き出しを繰り返すと結果的に割高になる。
<こんな人に最適>
お金の使い過ぎを抑えたい方。
高額なお金を必要としない方。
必要以上の現金を持ち歩きたくない、両替したくない方。
香港ドルを余らせたくない方。
トランジットや弾丸旅行などで香港滞在時間が短い方。
<使用のヒント>
口座分に入っている分しか利用できないため使い過ぎを抑える意味では最適ですが、為替レートが思いのほか悪く、高額の金額を引き出すとかえって損をする可能性があります。また例え手数料や年会費が無料でも、現地のATMによっては手数料が加算されることも。そのため少額を何度も引き出すと手数料がかさむだけでなく、残高を把握しにくくなるので、引き出し回数は最低限に抑えるのがいいでしょう。
カードと現地ATMで海外キャッシング
海外キャッシングはお得?
現地のATMでの海外キャッシングは、レートだけを見るとかなりお得な両替方法ですが、カードやATMによって引き出し手数料やATM利用料、利息がかかります。
良心的なレートの両替所が多い香港では、必ずしも海外キャッシングはお得にならないケースもあります。カード会社に利用条件を確認し、現金両替の手数料などと比較検討してご利用されることをおすすめします。
参考:
三井住友VISAカード「海外キャッシュサービス」
VISA公式換算レート
香港のATMで海外キャッシングをする方法
実際に香港のATMで海外キャッシングをする方法を説明していきます。
ATMにカードを入れる
挿入口にカードを入れてください。暗証番号を入力する
「Please key your PIN, then press Enter」と出たら「暗証番号を入力したらENTERキーを押してください」という意味なので、4桁のカード暗証番号を入力して右下の緑色の「輸入 ENTER」キーを押してください。「Cash Withdrawal」を選択する
次の画面では「Cash Withdrawal(現金引き出し)」と「Balance enquiry(残高紹介)」を選ぶ画面が表示されるので「Cash Withdrawal」を押します。口座の種類を選択する
次の画面では口座の種類を選択します。「Credit Card(クレジットカード)」、「Current(当座預金)」「Savings(貯蓄預金)」が表示されるので、クレジットカードやデビットカードであれば「Credit Card」を、SMBC信託銀行等のキャッシュカードを使う場合は「Savings」を選択してください。引き出し金額を選択する
次の画面では引き出し金額を選択します。画面にはHKD200、HKD400、HKD800、HKD1000の4つの選択肢が表示されるので引き出し金額を押しましょう。他の金額が良い場合はキーボードで直接入力して「輸入Enter」を押してください。確認して引き下ろす
最後に確認画面が出てくるので問題なければ「Yes」を押してカードを受け取り、お金を取り出しましょう。
注意:もし、「You may pay for this transaction in your home currency or HKD(自国通貨払いか、香港ドル払い)」の表示が出たら、必ず「HKD(香港ドル払い)」を選択してください。「自国通貨払い(この場合は日本円払い)」にすると悪いレートで換算されてしまいます。
交通カード「オクトパスカード」で現金の使用を抑える
香港旅行中に役立つのが交通カード「オクトパスカード」。これは香港版Suicaのようなもので、地下鉄MTRやバス、タクシー、路面電車トラム、コンビニなど様々なところで使えて便利です。香港空港に到着したら空港内のカウンターでオクトパスカードをクレジットカードで購入し、ある程度金額をチャージしておくことをおすすめします。チャージは駅のチャージ機やコンビニでも可能です。
オクトパスカードで支払えば現金の使用を抑えられ、無駄に両替をする必要がありません。
出典 : Instagram
まとめ
いかがでしたか? このように、ひと口に両替と言ってもその方法はさまざまです。レートばかりにとらわれ過ぎると逆に損をしたり、時間を無駄にすることになりかねません。まずは基本レートをしっかり頭に入れ、妥協できる範囲で、なおかつ自分の滞在スタイルにあった方法で両替することが、結果的にいちばん賢い両替になることでしょう。
両替方法について疑問のある方は、ロコタビで香港在住の日本人ロコに質問もできますので、ぜひ利用してみてくださいね。
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