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2019年広州の両替所レートランキング!「日本円→人民元」のおすすめ両替方法を解説

【中国・広州在住者執筆】中国への旅行が決まったら、気になるのが両替の問題です。
事前に日本で両替しておくのと、中国に着いてから両替するのでは、どちらがお得なのでしょうか。また中国では、どこの両替所で換金すればよいのでしょうか。今回は、そんな両替えにまつわるお悩みにお答えしていきたいと思います。

中国・広州の通貨の種類

中国の通貨単位は「人民元(Rénmín yuán/レンミンユェン)」です。価格表示では単に「元(Yuán/ユェン)」と書きますが、口語では「塊(块:Kuài/クァイ)」という方が多いです。

また、補助通貨単位として、1元の10分の1である「角(Jiǎo/ジャオ)」(口語では「毛(Máo/マオ)」)と、1元の100分の1である「分(Fēn/フェン)」も流通しています。ただし「分」が使われることは少なくなってきています。

通貨は「人民幣(人民币:Rénmínbì/レンミンビー)」と呼ばれ、略号で「RMB」と表記します。(為替レートでは、Chinese yuanから「CNY」と表記されることが多いです)新旧併せて8種類の紙幣と、4種類の硬貨が流通しています。

特別行政区である香港とマカオでは、異なる通貨が使用されています。
香港では「香港ドル(HKD/港币:Gǎngbì/ガンビー)」、マカオでは「パタカ(MOP/葡币:Pú bì/プービー)」が正式な通貨です。この二つの地域でも、場所によっては人民元が使える場合もありますが、基本的には受け付けてくれません。また、中国本土で香港ドルやパタカは使用できませんので、注意してください。

なお、日本円(JPY/日元:Rì yuán/リーユェン)でよく使われる「¥」という記号は、中国でも人民元を表す記号として使われます。「元」の発音が「Yuán」であるためです。混乱しないようにしましょう。

人民元の紙幣【100元・50元・20元・10元・5元・1元・5角・1角】

紙幣は100元札50元札20元札10元札5元札1元札があります。
また、現在は再版されていませんが、5角札1角札も流通しています。
(旧紙幣には2元札や2角札があり、ごくたまに目にすることがあります。)
1元以上の紙幣は、すべて毛沢東のデザインで統一されています。しかし旧紙幣には、歴史上の人物や中国の様々な少数民族がデザインされており、少数ながら流通しています。

人民元の硬貨【1元・5角・1角・1分】

コインには1元硬貨5角硬貨1角硬貨1分硬貨があります。
しかし現在1分効果はほとんど流通していないので、見かけることは稀でしょう。
1元、5角、1角には紙幣もありますが、どちらを使用しても価値は変わりません。

書き言葉と話し言葉の違い

中国では書き言葉話し言葉に違いのある言葉があります。
それは、金額の表現の仕方にも表れています。どちらも意味するところは同じですが、知らないと混乱を招きますので、事前に整理しておきましょう。

基本単位 1元の10分の1の単位 1元の100分の1の単位
書き言葉 (yuán/ユェン) (jiǎo/ジャオ) (fēn/フェン)
話し言葉 :kuài/クァイ) (máo/マオ) (fēn/フェン)

例えば、100元の品物は、値札に「100元(一百元:Yībǎi Yuán/イーバイ・ユェン)」と表記されますが、口頭では「100塊(一百块:Yībǎi kuài/イーバイ・クァイ)」と呼ばれます。

また「10元5角(十元五角:Shí yuán wǔjiǎo/シー・ユェン・ウー・ジャオ)」の場合は、口頭では「10块5毛(十块五毛:Shí kuài wǔmáo/シー・クァイ・ウー・マオ)」 と呼ばれます。

広州市内の両替所

広州に着いたら、まず日本円を中国元に換金したいところです。
しかし広州には、街中に外貨の両替所と呼べる施設がほとんどありません。もっともスタンダードな方法は、銀行窓口で換金してもらうことです。しかしどの支店も利用者が多く、待ち時間が1時間以上ということもザラにあるので、時間のない方にはオススメできません

時間に余裕のない方は、レートは悪くなりますが、日本の両替所である程度換金しておくか、もしくは広州白雲空港内の両替所で、差し当たり必要な分だけを換金すべきでしょう(手数料は大変高いですが…)。または、空港内ATMでの海外キャッシングもオススメです。

以下は、広州の主な両替スポットと、その利用方法です。

銀行で両替

中国国内で、一番レートが高いのは銀行です
ただし、すべての銀行や支店で両替業務を行ってくれるわけではないので注意が必要です。入店の際は、入口に「Exchange(货币兑换)」という看板がかかっていることを確認してください。基本的に、中国六大メガバンク「中国銀行」「招商銀行」「工商銀行」「建設銀行」「農業銀行」「交通銀行」のうち、市内中心部の比較的大きな店舗であれば、問題なく受け付けてくれるでしょう。

また待合室で番号札を取る前に、係員に「日本円を中国元に両替えできますか」(可以把日元换成人民币吗?:Kěyǐ bǎ rì yuán huàn chéng rénmínbì ma?/カーイー・バー・リーユェン・フアンチェン・レンミンビー・マ?)と確認しておくことも大切です。「できますよ」(可以:Kěyǐ/カーイー)と返事があった場合のみ、長期戦覚悟で順番を待ってください。

様々な銀行の中で、もっともレートが良いと言われているのが「中国銀行」です。各銀行ともに、レート差は大して大きくはないものの、中国銀行は支店数が多いという点や、英語が通じやすいという点、また偽札をつかまされる恐れがないという点からも、ここを利用するメリットは大きいものです。その際にかかる手数料は2~3%です。

両替時に必要なものは、「両替する現金(日本円)」「パスポート」「個人情報(滞在先、住所、電話番号など)」です。両替の流れは以下の通りです。

  1. 窓口に「日本円を人民元に換えたいです」(我想把日元换成人民币:Wǒ xiǎng bǎ rì yuán huàn chéng rénmínbì/ウォー・シャン・バー・リーユェン・フアンチェン・レンミンビー)と伝え、指定用紙を貰う。
  2. 用紙に氏名、パスポート番号、両替金額、滞在先などの必要事項を記入する。
  3. 記入が終わったら、パスポート、現金(日本円)と共に用紙を渡す。
  4. 両替した通貨(人民元)を受け取り、金額や破損がないかチェックする。
  5. 問題がなければ、通貨受け取りのサインをする。
  6. 両替証明書を受け取る。

 
受け取った両替証明書の有効期限は24ヶ月です。余った人民元を日本円に戻す際に必要となるので、しっかり保管しておきましょう。
また、中国では一日あたりの両替限度額は5000米ドル(現金の場合)、年間だと5万ドルと決められています。旅行者がこんな大金を一度に両替する機会はなかなか少ないとは思いますが、頭に入れておくと良いでしょう。

ホテル内の両替所

銀行の次にレートが良いのは、ホテル内の両替所です。
しかし基本的には、宿泊客のみの対応となります。またどのホテルでも対応してくれるわけではないので、宿泊予約の際にあらかじめ確認しておく必要があるでしょう。五つ星ホテルであれば、まず問題ないと思います。

ホテルでの両替のメリットは、銀行ほど待たされるストレスがないことです。また指定用紙の内容もシンプルなので、分かりやすくなっています。

ただし、安全面で言えば銀行より劣ります。稀に偽札が混ざっていたという声がちらほら聞こえるためです。またどのホテルも、現金の持ち合わせがさほど多くないので、両替えの限度額が低い点はデメリットと言えるでしょう。

両替所を持つ、広州市内の代表的なホテルは以下の通りです。

  • ホワイトスワンホテル(白天鹅宾馆)
  • フォーシーズンズホテル 広州(广州四季酒店)
  • パークハイアット 広州(广州柏悦酒店)
  • マンダリンオリエンタルホテル 広州(广州文华东方酒店)
  • ランガムプレイス 広州(广州南丰朗豪酒店)
  • シェラトン 広州 ホテル(广州粤海喜来登酒店)
  • ザ ガーデンホテル 広州(广州花园酒店)
  • ヒルトン 広州 天河(广州天河希尔顿酒店)
  • ソフィテル 広州 サンリッチ(广州圣丰索菲特大酒店)
  • クラウンプラザ広州 シティ センター(广州中心皇冠假日酒店)

広州白雲空港内の両替所

空港での両替は、レートそのものが悪い上に、両替金額に関わらず1回あたり50元程度の手数料が必要となります。あまりオススメはできませんが、市内中心部に出るためには差し当たりの現金が必要ですので、やむを得ない場合のみ利用するようにしましょう。

広州のATMでキャッシングをする方法

海外キャッシングは、両替所の少ない中国では、とても重宝する方法です。楽天カード、三井住友VISAカード、セゾンカード、DCカード、JCBカード、イオンカード、セゾンカード、オリコカードなどのカードをお持ちであれば、中国のATMから人民元を引き出すことが可能です。

中国語でATMは「自動取款機(自动取款机:Zìdòng qǔkuǎn jī/ズードン・チュークァン・ジー)」と言いますが、アルファベットでATMと言っても通じます。キャッシングの際は、看板に「VISA」や「Master」「JCB」「AMEX」のロゴマークが記載されていることを確認しましょう。

おすすめのATMは交通銀行

海外キャッシングに対応しているATMには、中国銀行をはじめとして多くのタイプがありますが、中でもオススメは「交通銀行(交通银行:Jiāotōng yínháng/ジャオトン・インハン)」のATMです。ここの機器の特徴は、対応外国語数が多いことで、日本語にも対応しています。他の銀行のATMでも、英語には対応していますが、日本語はなかなかお目にかかれませんので、言葉に不安がある方は、迷わず交通銀行を利用するようにしましょう。

ATMのキャッシング方法

  1. ATMにカードを入れます。
  2. 暗証番号を入力して、「确认(確認)」ボタンを押します。
  3. 「取款(現金引き出し)」ボタンを押します。
  4. 「信用卡账户(クレジットカード口座)」ボタンを押します。
  5. 引き出したい金額のボタンを押すか、直接金額を入力し(100元単位)、「确认」ボタンを押します。
  6. 「交易成功(取引成功)」の画面が表示されれば現金が出てくるので、素早く取り出して財布にしまいます。
  7. 最後に「退卡(カード返却)」ボタンを押して、カードを取り出します。

 
※その他のボタン:转账汇款(送金)、查询(お問合せ)、退卡(カードを戻す=取引中止)

注意事項

  • 現金もクレジットカードも、30秒以上が経過すると、防犯の理由からATMに吸い込まれて行ってしまいます。速やかに作業しましょう。
  • 中国でもATMを使った詐欺が横行しています。作業中は、背後に人が立っていないことを確認すること、暗証番号の入力の際は、盗み見られないように細心の注意を払うこと、引き出した現金やカードはすぐにカバンにしまうことなどを徹底しましょう。
  • キャッシングは一種の借金です。帰国後はすぐに返済手続きを取りましょう。

広州での両替時によくある質問【Q&A】

Q. 両替時に必要なものを教えてください。

パスポート、現金(日本円)、個人情報(滞在先ホテル情報、住所、電話番号など)

Q. 深夜便で行く予定なのですが市内の両替所はやっていますか?

市内には両替所がほぼありません。空港内の両替所(朝6時半から夜11時まで)以外でしたら、銀行か宿泊先のホテルで両替することになります。銀行の営業時間は多くの場合、朝9時から午後5時、土日も営業している場合が多いですが、夜間は開いていません。ホテルは深夜でも対応してくれる場合が多いです。

Q. 両替レートの見方を教えてください。

「现钞买入价」がBUY、「现钞卖出价」がSELLの意味です。BUYとは、日本円の100円を中国元に替えると、何元になるか?を示しています。よって、BUYの値が高ければ高いほど、貰える中国元の額が高くなります。反対に、値が低いほど、貰える中国元の額が低くなるので、損をすることになります。両替えをするときは、BUYの額が高い両替所で両替をするとよいでしょう。

Q. 余った人民元はどうすればいいですか?

余った人民元は、空港内の中国銀行などで再両替が可能です。ただしレートが良くないので、金額は最小限にとどめた方が良いでしょう。再両替に必要なものは、パスポートと両替した時にもらった両替証明書(有効期限24ヶ月)です。端数は再両替できません。
再度中国に来る予定のある人は、次回のためにも人民元を再両替せず、そのまま日本に持ち帰った方が得策です。ただし、国外への持ち出しは2万元までですのでご注意ください。

Q. 両替所は休日や祝日でもやっていますか?

空港内の両替所は年中無休、6:30~23:00の営業です。中国銀行の場合、月曜から金曜は8:30~16:30の営業、土日は9:00~16:00、祝日は10:00~16:00です。ホテルの場合、24時間受付の所が多いですが、詳しくは各ホテルのフロントにお問合せ下さい。

Q. 両替所とATMどちらがお得に両替できますか?

空港内両替所と比較すると、一般的に、ATMキャッシングの方が手数料が少なくて済みます。しかし最もお得な方法は、やはり銀行で両替することです。

広州での両替時の注意点

注意点①:パスポートは持参する。

両替の際に提示を求められます。パスポートは必ず持参しましょう。

注意点②:まとめて両替をする。

毎回両替する手間を考えると、必要な分を一度にまとめて両替する方が楽ですし、手数料にかかる金額を節約する事も出来ます。

注意点③:両替後は金額が正しいか必ず確認する。

基本的にどこの両替所も、自動の紙幣計算機を使用しています。しかし中には、わざと枚数を少なく計算するように細工された機械もあると聞きます。銀行や空港、五つ星ホテルなどでの両替では、そのような詐欺にあうことはまず考えられませんが、その他の方法で両替を試みた場合、危険性は高まります。両替後の金額が正しいかどうか、必ず自分の目で確認しましょう。

まとめ

どこで両替するかという問題は、海外旅行をするうえで避けては通れない事柄です。「少しでもお得に両替したい」と思うのは、人の常と言えるでしょう。
ただし、それを気にし過ぎるあまり、旅行そのものが楽しめなくなってしまっては本末転倒です。ある程度の損失は、誰でも被るものだからです。レートが安い所で両替せざるを得なくなったとしても、これは次回への勉強代になったと思い、海外旅行の思い出の一つとして受け入れてしまいましょう。
今回ご紹介した内容を参考に、面倒な両替はさくっと終わらせて、思う存分旅行を楽しんでください。

その他、分からないこと、知りたいことがあれば、ロコタビの無料Q&Aで質問もできますのでぜひ利用してみてくださいね!皆様の愉快な旅路をお祈りいたします。