スペイン・バルセロナの治安〜危険な地域・エリア、被害と対策
【スペイン・バルセロナ在住者執筆】バルセロナを初めて訪れる人に、「治安悪い?」「危ない?」とよく聞かれます。旅行中に危険な目にあったらせっかくの思い出も台無しですよね。危険回避を100%することは不可能ですが、ビクビクせずに旅行を楽しめる様、注意するべきポイントをできるだけお知らせします。
【スペイン・バルセロナ在住者執筆】日本から約14時間で到着するスペイン。
スペイン旅行に行く際に気になるのが、治安の問題ですよね。
今回は、スペインの治安の悪いエリアや注意点、トラブルの対処法をまとめたので、現地では安全に楽しく過ごしてくださいね。
バルセロナを初めて訪れる人に、「治安悪いですか?」「スペインは危ない?」とよく聞かれます。
旅行中に危険な目にあったら、せっかくの思い出も台無しですよね。危険を避けるように気をつけることはできるので、注意するべきポイントを、最新情報と共にできるだけお知らせします。
スペイン・バルセロナの現在の治安は?
バルセロナに訪れたことがない方は、「バルセロナは危ない」という印象をもたれること多いようです。
さて、何が危ないのでしょうか?本当に危険でしょうか?
2017年に、観光客がもっとも集まると言われる「ランブラス通り」でテロ攻撃があり、13人の命が失われ、100人以上の方が怪我をされたました。
また、同じ年、カタルーニャ独立のための住民投票を巡り、投票日にスペイン警察と市民との衝突があり、多くの怪我人が出ました。
こうした不発的、突発的な事件以外では、バルセロナはあまり危険な街ではありません。ここで言う「危険」とは命に関わる、という意味です。
ですが、決して「治安が良い」街とは言えません。その理由は「スリ」などの犯罪の被害にあります。
バルセロナの治安が悪いエリアと注意点
バルセロナ全域で注意したいこと
「スリ」の一言につきます。
その手口は様々で、混んでいる地下鉄内で気づかないうちにバッグの中からお財布だけ抜き取られるという一般的なスリの手口の他、路上で引っかかる「ケチャップスリ」の様に、2人以上でチームとなってケチャップ等で洋服を汚し、相手がそれに対応している間に別のスリがバッグ等を持って行ってしまう手口。
カフェやレストランで隣の椅子や床に置いておいたバッグを取っていく「置き引き」等々、その手口は様々。
では、これらの「ツワモノ」スリにどう対応し、バルセロナ観光を楽しむか、という点についての対策はこちら。
- バッグのファスナー・ボタンは必ず閉める
- お財布はバッグの中でもさらにファスナーやボタンがついているポケットに入れる
- 地下鉄内ではバッグ・リュック類は必ず体の前に来る様に持つ
- お財布はすぐに引き出せる洋服のポケットには入れない
- カフェやレストランはもちろん、お店で試着等をしている時も、常にバッグは手元から離さない(私は床にバッグをおいても取っ手を足に引っ掛けておきます)
- 携帯電話はカフェやレストランのテーブルの上におきっぱなしにしない
- 知らない人に話しかけられても無視する
- ケチャップ等で服を汚されても、その場からすぐに離れて、バッグ等を確認し、きちんと持ち直してから対処する
- パスポートはできるだけホテル等のセーフティーボックスに入れておき、コピーを持ち歩く
スリはすれ違いざまにさっとお財布を取っていくという映画のシーンの様な手口ではなく、狙ったターゲットの後をつけ、隙が出るのを待っていることが多いので、いかにも観光客だと思われても、隙がないとすぐに諦め次のターゲットに移って行きます。「隙を見せない」ことが大切です。
ランブラス通りで多い被害と安全対策
観光客がごった返すランブラス通り。
以前はストリートパフォーマンスをしている人が多く、それを眺める観光客はスリの格好の的となっていました。
ランブラス通りでの犯罪を未然に防ぐため、警察はこれらのパフォーマーを一掃し、今ではだいぶ歩きやすくなりましたが、それでも人混みに紛れてスリは闊歩しています。
「治安が悪い」と言ってしまうと、避けて通らないといけないと思われてしまうかも知れませんが、ぶらぶらと歩くのは危険ではありません。警察も24時間パトロールで歩いています。
スリに気をつけるポイントとしては、無駄に高いものを身に付けないことと、鞄はチャックをしっかり締め、前に持って歩くように気をつけましょう。
また、貴重品をむやみやたらに出さないこと。それだけでもだいぶスリなどの犯罪から身を守ることができます。
ラバル地区で多い被害と安全対策
ランブラス通りを海側へ向かって左側がゴシック地区、右側がラバル地区。
このラバル地区は最近はだいぶおしゃれなカフェやレストランが出来、地元の人だけでなく観光客もよく歩くようになりました。
日中は、バルセロナの他の地域とあまり違いは感じないかも知れませんが、夜になると一変します。
スリ、ひったくりはもちろんですが、気になるのはドラッグの売買やドラッグでハイになっている人たちの犯罪。夜の遅い時間はなるべく避けた方が良い地区です。
ゴシック地区で多い被害と安全対策
ゴシック地区等で、日中は観光客が歩いている細い路地も、夜になると薄暗く、人通りが途絶えるところがあります。
ちょっと不安な感じがしたら、冒険せずに、危険回避のためにも少し遠まりをして、人通りが多く明るい道を歩きましょう。
スペインでは、後ろや通りすがりに液体などをかけ、それに気を取られている際に荷物を盗むなどの置き引きも多発されており、少人数で路地を歩くのは避けてください。
サクラダ・ファミリア周辺で多い被害と安全対策
やはり観光地として有名で、観光客が多いためかそういった被害も多いです。
写真を撮っている間など、夢中になって荷物から気がそれたときなどに狙われやすいので、荷物にはしっかり目を配りましょう。
女性が気をつけたいトラブルと対策
スリに関しては、女性だから、と特に気をつけることはありませんが、ひったくりに関しては女性の方が狙われやすいでしょう。
バイクの運転手が、すれ違いざまに歩道を歩く人のバッグをひったくって行く犯罪も耳にします。歩道を歩くときは、バッグはできるだけ車道側でなく、建物側に持つ様に心がけましょう。
バルセロナは比較的奥ゆかしいカタルーニャ人の街で、イタリアの男性と比べたらかなり消極的ですが、それでも日本とは違い、「オラ、グアッパ!(こんにちは、可愛いね〜!)」といきなり声をかけられることもあるかと思います。
ですがそんな場合でも上記で述べたスリと同じです。トラブルに巻き込まれたくなければ、とにかく無視しましょう。
バルセロナでトラブルにあったときの対処法
警察・救急車・消防車を呼ぶとき
スリやひったくりにあったら、警察に届けましょう。
届け出る警察署は、「Comissaria dels Mossos d’Esquadra」といい、カタルーニャ広場やスペイン広場等にあります。場所によって英語の通訳デスクを常時設置しています。
盗まれた物の内容と日時等、必要なことを知らせ、あとは「見つかったら連絡します」と言われ終了です。
残念ながらほとんどのケースは盗品も戻らず、犯人も見つからず、ということが多いのですが、保険等を請求する場合は警察の書類が必要になりますので、時間がかかっても 届け出をした方が良いでしょう。
警察
091(国家警察)
062(治安警備隊)
092(市警察)
088(州警察)救急
920-222-292消防
080
パスポートのトラブルは日本領事館へ
スリにあった被害を報告する他、パスポートが盗まれた場合、必ずこちらに連絡し、再発行の手続きを行わなければなりません。(パスポートの再発行は警察への届け出が必要です)
また、被害を警察に届けに行く際や、病院に行く必要が出てしまった際に、通訳者が必要な場合はこちらのサイトでリストを見ることもできます。
パスポート再発行の為に、6ヶ月以内に発行された戸籍謄(抄)本があると早く発行ができる可能性がある、とも言われていますので、念のため携帯すると良いでしょう。
クレジットカード紛失時
クレジットカードを紛失した場合は、すぐにカード会社に連絡してカードを停止しましょう。
不正使用を未然に防ぐためでもあります。カード番号、有効期限などが分からなくてもカードを停止することはできますが、あらかじめ緊急時の連絡先、カード番号、有効期限を控えておくといいでしょう。
大切なのは、慌てずに冷静に行動することです。しっかり連絡をいれれば、不正使用されることなく、新しいカードを発行して日本に帰国後使うことができます。
ですがこういった事態を想定して、カードは2枚ほど別で持っていくことをおすすめします。
まとめ
スペインに来る際はテロなどの大きな犯罪に目が行きがちですが、スリや置き引きなどの被害のほうが充分に可能性があります。
持ち物に気をつけ、対策をしっかりとし、隙を見せない様に堂々と街を散策し、バルセロナ滞在を満喫して楽しい思い出を作ってください。
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