ロンドン・ヒースロー空港のトランジット【乗り継ぎ方法と過ごし方】
【イギリス・ロンドン在住者執筆】ヒースロー国際空港での乗り継ぎ方法や空港内での過ごし方、トランジット時間が7時間以上ある場合のおすすめの観光プランなどをご紹介します。
ヒースロー空港のターミナル情報や、2019年5月から変更された入国審査についても解説します。
ロンドンでトランジット予定のある方は事前にチェックして、貴重な海外旅行の時間を有効に使ってくださいね。
日本からヨーロッパ諸国に旅行に行く際、ロンドンのヒースロー空港乗り継ぎ便で目的地へ向かうこともあるでしょう。
ヒースロー空港でのトランジットの時間が7時間以上あるようなら、ロンドンの街中を少し散策してみたいと思いませんか?
今回はヒースロー空港での乗り換え待ち時間を上手に使うテクニックと観光プランをご紹介します。
イギリス・ヒースロー国際空港
イギリスの玄関口といえば、国際線利用者数世界2位のヒースロー空港。
ヒースローからは、90を超える国々の180を超える目的地に向けて飛行機が運行されています。
ヒースロー空港のターミナル情報
ヒースロー空港は、広大で混雑も多いので、旅行前にあらかじめ到着と出発のターミナルを確認しておくことが重要です。
ターミナルは全部で5つありますが、現在使用されているのは、ターミナル2・3・4・5の4ターミナルです。
到着、出発ターミナルの確認はこちらの↓のサイトから確認できます。
ヒースロー空港フライト乗り継ぎガイド
【各航空会社のターミナル】
- ANA:ターミナル2
- JAL:ターミナル3
- ブリティッシュ・エアウェイズ:ターミナル3か5
ヒースロー空港での乗り継ぎ(トランジット)方法
預けた荷物を受け取る必要がある場合
「Arrivals(到着)」のサインに従って進みましょう。
入国審査→荷物受け取り→税関審査を通過し、出口をでたあと、各航空会社の出発カウンターで乗り継ぎ便のチェックインをしてください。
到着ターミナルと乗り継ぎ便の出発ターミナルが異なる場合は、ターミナルを移動する必要があります。
ターミナル2・3の間は徒歩で移動可能です。
ターミナル4・5については、ターミナル間を運行する電車を無料で利用できます。
荷物を最後の目的地まで預けた場合
「Flight Connections(乗り継ぎ)」のサインに従って進みましょう。
セキュリティコントロールを通過するだけでOKです。(パスポートの提示を求められることもあります)
ターミナルの移動が必要な場合は、無料のバスが利用できます。
ヒースロー空港を出るまでにやるべき4つのこと
乗り継ぎの合間にロンドンの街中へ出るためにはいくつかの手続きが必要になります。
ここではその手続き4つをご説明しましょう。
1. 入国審査
一旦ヒースロー空港から出るということは、たった数時間だとしても入国審査を受けなければなりません。
ヒースロー空港の入国審査は待ち時間が長いことでで有名だったのですが、2019年5月20日より、日本のICパスポート保有者も自動化ゲートが利用できるようになりました。
これにより、長蛇の列に並ぶことも、対面の審査を受ける必要もなくなり、イギリスへの入国が非常にスムーズになりました。
トランジットの待ち時間を利用して、市内に出たい方にとっても、入国までの時間が短縮されるので朗報ですよね。
自動化ゲートでパスポートをかざすだけなので、すぐ通過できるはずです。
自動化ゲートの利用対象者や利用法など、入国審査の詳細については、こちら↓の記事をご確認ください。
◆おすすめ記事:【最新情報!2019年5月20日開始】ロンドン入国審査・出国手続き〜自動化ゲートが利用可能!入国カードも廃止に!
2. 荷物を預ける
ヒースロー空港の各ターミナルには「Left luggage office」という荷物預り所があります。
乗り継ぎの際には大きなトランクはお手元にはないと思いますが、街歩きに不必要な荷物ってありますよね。
そんなときに使えるのがこちらのサービスです。
【価格】
- 0〜3時間:7.5ポンド
- 3〜24時間:12.5ポンド
- 24〜48時間:20ポンド
3. お金
ヒースロー空港内の各ターミナルの換金所で必要な分のお金を換金します。
ただ手数料が高いため、日本である程度換金してきたものとクレジットカードをうまく利用することをおすすめします。
カード社会のイギリスでは、カフェでのコーヒー一杯も、自動券売機での切符購入もクレジットカードの利用が可能です。
イギリスの通貨であるポンドは、イギリスでしか使えませんし、スリ対策の面からも多額の現金を持ち歩くのはおすすめしません。
◆おすすめ記事:イギリス・ロンドンのお金・通貨の知識!お得な両替方法、クレジットカード事情のまとめ
◆おすすめ記事:イギリス・ロンドン旅行の持ち物リストと荷造りの注意点
4. 市内へ出る方法を決める
ロンドン市内へ出る方法は、タクシー、地下鉄、ヒースローエクスプレス、バスなどがあります。
限られた時間の中で素早く市内に出るにはヒースロー空港から約15分でパディントン駅まで出ることができるヒースローエクスプレスを利用すること!料金は高いですが、一番はやいです。
地下鉄はピカデリー線が空港に乗り入れているので、ピカデリー線沿いの観光スポットを訪れたい場合は、利用しても良いかもしれません。
空港周辺は道路が混雑しているので、とくに市内から空港に戻る際のタクシーやバスの利用はおすすめしません。
アクセス方法の詳細やメリット・デメリットについては、こちら↓の記事をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドンのヒースロー空港から市内中心部への移動アクセス方法・手段ガイド~タクシー・地下鉄・ヒースローエクスプレス・バス
観光でバスを利用する場合や、3回以上地下鉄を利用する場合は、トラベルカード(一日券)の購入がおすすめです。
ロンドンバスは現金では乗れないのでご注意ください。
地下鉄、バスについての詳細は、こちら↓の記事をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドン地下鉄の乗り方ガイド【2019】路線図・料金・交通カード
◆おすすめ記事:ロンドンバスの乗り方ガイド【2019】料金・路線図・アプリ
ビザについて
日本のパスポート保持者は、滞在日数が6カ月以内であれば、ビザなしでの入国が認められています。
そのため、トランジットの間の観光については、ビザは必要ありません。
7時間のトランジットがあるときに使える観光3パターン
7時間の乗り継ぎって一見長そうに見えるのですが、
- 空港から出るまで(約1時間)
- ロンドン市内までの移動(約1時間)
- 市内から空港までの移動(約1時間)
- 空港に最低1時間半前につく
上記の必要時間を考えると実際に観光に使える時間は2~3時間!
この時間のなかでできる観光3パターンをご紹介します。
1. 主要観光スポットを弾丸でまわる
ロンドンで最も有名な観光名所といえば「ビッグ・ベン」。
ヒースロー空港からヒースロー・エクスプレス+地下鉄で約40分で到着するビッグ・ベンの周辺には押さえておきたい観光名所が徒歩圏内にあります。
たとえば…
- バッキンガム宮殿(ビッグ・ベンから徒歩20分)
- ロンドン最大の繁華街ピカデリー・サーカス(バッキンガム宮殿から徒歩20分)
- ナショナル・ギャラリーがあるトラファルガースクエア(ピカデリーサーカスから徒歩10分)
約3時間で主要観光名所4か所を見て回ることができます。
※ビッグ・ベンは現在修復中のため、時計塔はほぼ足場に覆われて見えません。
2. 有名百貨店ハロッズでショッピングを堪能
イギリスの超有名百貨店ハロッズで3時間ゆっくりとお買い物をするというコースです。
ハロッズがあるナイツブリッジ駅まではヒースロー空港から地下鉄ピカデリー線で1本、50分で到着します。
イギリス発のファッションブランドはもちろん、世界中のブランドショップが集まり、ファッションアイテムのみならずチョコレートや紅茶などの食品も充実しています。
ハロッズの中に入っている大きなお土産物屋さんもおすすめです。
また、ハロッズ店内には有名なアフタヌーンティーができるレストランも入っているので、ゆったりとアフタヌーンティーを楽しむというのもありです。
3. 美術館・博物館を散策
ロンドンには無料で楽しめる美術館や博物館がいくつもありますので、一つ気になるところに足を運んでみてはどうでしょうか?
ロンドン市内で最も有名な博物館といえば「大英博物館」。
かなり巨大な博物館ではありますが、館内にあるパンフレットには主要な展示物を一時間で見て回れるコースを記したマップなどもあり3時間でも十分楽しめます。
空港から大英博物館まではヒースロー・エクスプレス+地下鉄で約1時間です。
【お好み別おすすめ美術館・博物館】
- 世界中の貴重な宝物が見たい → 大英博物館
- モダンアートが好き → テートブリテン
- 有名絵画が見たい → ナショナルギャラリー
- 芸術作品を楽しみつつ、美しいカフェでゆっくりしたい → V&Aミュージアム
- 恐竜や生命に興味がある → 自然史博物館
乗り継ぎ時間が7時間以上ある場合には、この3パターンに行きたい場所を追加していくことをおすすめします。
ちなみに、何かお買い物する際に気を付けていただきたいのが液体製品。
100mlを超え、既定のビニールバッグに入らないものは買わないこと。
乗り継ぎ時間内での観光の場合、お買い物したものはすべて機内持ち込みという形になるでしょう。
その場合、規定量を超えた液体物は検査場で没収されます。お気を付けください!
限られたトランジット時間の中で、効率よく観光したい方はロコタビのサービスを利用して、ロンドン在住日本人のロコに依頼するのもおすすめです。
観光プランをたててもらったり、不安な方は同行してもらうことも可能です。
Q&Aは無料なので、ほかにも旅行についての疑問点やお困りごとがあるときは、お気軽に相談してみてください。
ヒースロー空港内での出発までの待ち時間の過ごし方
ヒースロー空港はヨーロッパ最大の国際空港ということもあり、レストランやカフェ、ショップも充実しています。
また空港内はFree WiFiも使え、パソコンや携帯電話を充電するためのエリアも完備されています。
ヒースロー空港のフリーWi-Fiの使用方法については、こちら↓の記事をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドンのインターネット&無料WiFi利用ガイド~SIMカードの購入方法
空港内での食事
カフェが多いですが、レストランもあり、軽食からしっかりした食事までいただけます。
ターミナル2、3には「yo!活」という回転ずし、ターミナル5には「wagamama」という日本食レストランがあるので、日本食が食べたい方はチャレンジしてみてください。
お味はメニューにもよりますが、日本から来られる場合は、舌が肥えていると思うので、あまりおすすめできません。
帰りになんでもいいから日本食食べたい!という場合は良いと思います。
ターミナル5には、フォートナム&メイソンのBarもあります。
空港内での買い物・ショッピング
ひととおりのヨーロッパの高級ブランドが揃っています。免税でのお買い物ができます。
ドラッグストアやお土産を買うのに便利なDUTY FREE SHOP(免税店)も各ターミナルにあり、空港内での買い物でも十分ショッピングを楽しめると思います。
ターミナルによって、取り扱いショップが異なるので、行きたいショップがある場合は、こちら↓から検索してみてください。
ヒースロー空港ショップ検索
【イギリスブランドのショップ】
- キャスキッドソン:すべてのターミナル
- フォートナム&メイソン:ターミナル5
- ハムリーズ:ターミナル2、3、4
- ハロッズ:すべてのターミナル
- ジョマローン:ターミナル3、4
- スマイソン:ターミナル2、3、5
- ハリーポッターショップ:ターミナル5
ヒースロー空港周辺のおすすめスポット
ヒースロー空港の近くには各航空会社がオフィスを構えているのですが、その中でもイギリス最大級の航空会社ブリティッシュエアウェイズの本社は予約制で入場できるギャラリーを構えています。
1930年代から現在までの同社の制服コレクションや機体のプラモデル、ポスターなど数々の歴史を彩る展示物を見ることができます。
事前予約が必要にはなりますが、航空会社のギャラリーなんてなかなかお目にかかれないので興味のある方はぜひ。
◆参考:British Airways Heritage collection ページ
空港近くに宿泊が必要な場合
乗り継ぎが翌日の早朝の便という場合には空港近くのホテルに宿泊しましょう。
ヒースロー空港付近にはたくさんのホテルがあり、ホテルと空港間はホテルのシャトルバスで移動することができます。
ホテルによって有料・無料の違いはありますが、タクシーを使うよりは確実に安いです。
ヒースロー空港は広大なので、乗り継ぎ便のターミナルに近いホテルを選ぶのがおすすめです。
まとめ
ヒースロー空港には出国審査がないため、チェックインとセキュリティチェックを通過すればあとはゲートに向かうだけ!とはいえ大きな空港であるため、ゲートに向かう際に空港内を走る電車に乗ったりしなければならないこともありますので、余裕をもって行動するようにしてください。
少し面倒なトランジットですが、ヒースロー空港内やロンドンの街中を散策して、海外旅行の素敵な思い出のひとつにしてくださいね。