イギリス・ロンドンの入国審査・出国手続き【2019年5月より自動化ゲートが利用可能に!】
【2019年最新情報:イギリス・ロンドン在住者執筆】世界一厳しいといわれたイギリスの入国審査を日本人はスルーできる!?2019年5月20日から日本のパスポート所有者は、自動化ゲート(eGate)が利用できるようになりました。
今回はその自動化ゲートの利用方法や対象者、入出国手続きの流れを詳しく解説します。
2018年7月には2時間半以上の待ち時間を記録したロンドン、ヒースロー空港の入国審査ですが、その審査自体も厳しいことで有名です。
日本から10時間以上に及ぶ長時間フライトの後に長蛇の列と厳しい英語での質問が待ち構えていると思うとげんなりしてしまいますよね。
しかし、日本人にとって非常に嬉しく便利な制度が2019年5月より開始されました。
日本のIC旅券保持者で、飛行機や鉄道を利用してイギリスに入国する12歳以上の方は、自動化ゲートの利用が可能となりました。
【2019年5月20日開始!】日本人のイギリス入国に自動化ゲートが利用可能に!
2019年5月20日、英国政府は、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、シンガポール、韓国、米国のIC旅券保持者で、航空機や鉄道を利用してイギリスに入国する18歳以上の人を対象として、イギリス入国時における自動化ゲートの利用を開始しました。
自動化ゲートは通過するだけなので、対面の審査より格段に待ち時間が短縮され、イギリスへの入国がとてもスムーズになりました。
英語が話せない人も大丈夫!厳しい質問を受けることもなし!
インターネット上では、イギリスで入国拒否をされた体験談や厳しく質問攻めされた人のエピソードもたくさん見つけられますが、それはかなり稀なケースです。
滞在期間が短い旅行者の場合は余程のことがない限り、入国拒否をされることはないと思います。
しかし、英語が苦手な方はきちんと審査官の英語の質問に答えられるかなども不安ですよね。
今回の自動化ゲートの導入により、対面の審査を受ける必要はなくなったので、英語での質疑応答はしなくてよくなりました。
自動化ゲート(ePassport gates)の対象者と利用方法
自動化ゲート利用対象者
現在有効な日本発行のパスポートはすべてIC旅券のため、一般的な旅行者の方は18歳以上ならば誰でも自動化ゲートの利用が可能です。
12歳から17歳の方についても、自動化ゲートの利用対象となる大人に同伴される場合には、自動化ゲートの利用が可能です。
自動化ゲートの利用方法
【必要なもの】パスポートのみ
※万が一何かのトラブルで有人カウンターでの審査になったときに備えて、帰りのチケット(航空券)は持っておくのがおすすめです。
【利用方法】
- 日本の国旗マークが書かれている標示に従って進みます。
- ゲートに入る前に帽子、ヘッドホン、サングラスは外しておきます。(眼鏡も外す必要がある場合も)
- パスポートのカバーは外し、写真のあるページを開きます。
- 緑のライトが光っているゲートに進みます。
- パスポートの写真のページを読み取り機にかざします。
- 前方のスクリーンを緑に変わるまで見ます。
- パスポートを取ります。
- ゲートを通過し、終了です。
自動化ゲート利用時の注意点
自動化ゲートを利用した場合、イギリスの入国印は押印されません。
行政手続きなどで入国印を必要とされる方は、有人の入国審査カウンターに並びスタンプをもらってください。
入国審査官による入国印の押印を受ける必要がある方
- 滞在予定が6ヶ月未満の短期留学生の方
- 滞在予定が3ヶ月未満のTier5(Creative and Sporting)の滞在資格の方
- 滞在予定が1ヶ月未満の専門的職業(Permitted Paid Engagement)での滞在資格の方
- EEA(European Economic Area, 欧州経済領域)国籍者の家族で、永住目的で入国する方
家族連れ(12歳未満の子供連れ)の場合はどうなる?
12歳未満の子供連れの場合は、自動化ゲートを利用できません。
しかし、自動化ゲートを利用できないパスポート(All other passports)の列に並ぶ必要はなく、自動化ゲート利用可能国の審査カウンターの列に並ぶことができます。
日本国旗と家族連れのマークがある列に並んでください。
イギリス・ロンドンの入国手続きの流れと所要時間
イギリスは滞在期間が6か月以内の場合、日本人はビザが必要ありません。
6か月以上の滞在を計画されている方は英国ビザ申請センターでビザについて調べてみてください。
イギリスへは入国審査→預け荷物受け取り→税関申告の流れで入国となります。
飛行機を降りたら、「Arrivals」の標示に従って進みましょう。
ヒースロー空港は巨大なので、かなり歩くこともありますが、標示に従って進めば迷うことはありません。
1.入国審査(Passport control)
水色の日本国旗マークがかかれている標示に従って進んでください。
12歳以下の子供連れ、入国スタンプが必要な方はカウンター、それ以外の方は自動化ゲートをご利用ください。
入国書類
- パスポート
- ビザ(必要な方)
- 帰りの航空券(チケット)
ヒースロー空港の入国審査待ち時間(自動化ゲート導入後:2019年5月20日~)
時間帯やタイミングにもよりますが、自動化ゲート利用時の待ち時間は長くて5分ほどです。
1時間待ちが当たり前だった対面の入国審査の待ち時間と比べると圧倒的にはやくなりました。
2019年8月に私が子連れでヒースロー空港のカウンターでの入国審査を受けたときは、待ち時間は5分ほど、4人分のパスポートのチェックをしたので審査自体の時間も5分ほどでした。
2.預け荷物受け取り(Baggage reclaim)
電光掲示板でご自身のフライトを探し、荷物が流れてくるターンテーブルの番号を確認します。
確認した番号のターンテーブルに行き、荷物が流れてくるのを待って受け取ります。
万が一、荷物が見つからない場合や、破損していた場合はBaggage enquiriesに相談しましょう。
3.税関申告(Customs)
EU市民ではない国民は、申告するものがある場合は赤色の、ない場合は緑色の出口を出ます。
申告するものがない場合は特に検査などはなく、ゲートを通り抜けるだけですが、審査官にランダムに声をかけられ、カバンの中身をチェックされることがあります。
旅行者の免税範囲
- 通貨:外貨、トラベラーズ・チェック、現地通貨などの合計が1万ポンド相当額以上は申告が必要
- タバコ:紙巻タバコ200本、または葉巻50本、または細葉巻100本、または刻みタバコ250g
- 酒類:無発砲ワイン2リットル、アルコール度22%を超える酒類1リットル、またはアルコール度22%以下の酒類2リットル
- 香水:香水60ミリリットルとオードトワレ250ミリリットル
- 持込み禁止品:植物、火薬、弾薬、火器、肉類、猥褻物など
ロンドン旅行の持ち物や荷物の注意点については、こちら↓の記事をご確認ください。
◆おすすめ記事:イギリス・ロンドン旅行の持ち物リストと荷造りの注意点
4.到着ロビー
税関のゲートを抜けていくと到着ロビーに出ます。
ヒースロー空港から市内中心部への移動については、こちらの記事↓をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドンのヒースロー空港から市内中心部への移動アクセス方法・手段ガイド~タクシー・地下鉄・ヒースローエクスプレス・バス
イギリス・ロンドンの出国手続きの流れ
1.搭乗手続き(荷物預け入れ)
空港内の電光掲示板でご利用の航空会社のカウンター番号を探し、チェックイン、スーツケースを預けます。
2.保安検査
検査場で手荷物及び身体検査を受けます。
イギリスの空港のセキュリティチェックは厳しいので、荷物の中身にはご注意ください。
3.出国審査
イギリスでは、出国検査は実施されていません。
手荷物検査を通過したら、そのままゲートに向かいます。
電光掲示板でご自身のフライトのゲートを確認します。
たまにゲートが変更されることがあるので何度か確認することをおすすめします。
ヒースロー空港はとても広く、ゲートまで20分程かかる場合もありますので、時間に余裕を持って行動しましょう。
免税手続きの受け方
イギリス国内の免税対象店でお買い物をした際には空港で手続きが可能です。
ただし、商品にかかっている税金すべてが還付されるわけではないため、高額の買い物ではない場合申請してもほとんどお金は返ってこないということも多いです。
「TAX FREE」というサインがあるお店で免税が受けられますが、店舗により免税が受けられる規定額は異なるため確認が必要です。
商品を購入時に、VATの払い戻しを申請したい旨を店員に伝え、VAT還付申請用紙を発行してもらうようにします。
その用紙に記入、署名をします。
空港のVAT refund desk(免税申請カウンター)で申請する
空港の各ターミナルの検査所に入る前、検査所を通過した後の2か所に免税申請カウンターがあります。
時間帯によってはかなり混んでいることもあり、30分は並ぶことを想定しておいたほうが良いでしょう。
免税申請カウンターで必要なもの
- レシート
- VAT還付申請用紙
- 航空券
- パスポート
- 購入商品(未開封であること)
カウンターで書類に承認スタンプを押してもらい、現金でその場で還付を受けるか、クレジットカードへの還付かを選びます。
現金での還付の場合、手数料を取られるためクレジットカードへの還付がお得です。
カウンターでごくまれに買った商品を見せなければならないことがありますので、申請しなければならないものが預け入れを予定している荷物の中にある場合は検査所に入る前に申請を行うようにしましょう。
カウンターでスタンプをもらってすべての手続きを終えたら、免税申請カウンター付近にある専用ポストに入れて完了です。
約1週間から2週間ほどでクレジットカードへ還付が行われます。
免税手続きが必要ない空港内の免税店でのお買い物もおすすめ
ヒースロー空港は主要なブランドのショップが空港内に入っており、すでに免税価格になっていることも多いです。
商品数は路面店に比べ少ないですが、免税手続きをする必要がないため気楽にお買いものできるというメリットもあります。
各ターミナルによって、いろんなお店が入っているので、イギリス旅行の最後のショッピングを楽しんでください。
ヒースロー空港内の買い物や食事については、こちら↓の記事をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドン・ヒースロー空港のトランジット【乗り継ぎ方法と過ごし方】
出入国カード
入国カード
入国カードは2019年5月20日に廃止されたため、現在は必要ありません。
出国カード
出国カードもありません。
まとめ
長い待ち時間に厳しい入国審査といったマイナス点が多かったイギリス・ロンドンの空港ですが、自動化ゲートの利用開始と入国カードの廃止により、今後は日本人にとっては快適な入国になりそうですね。
迷うことがあっても、標示がわかりやすいので、標示に従えば大丈夫です。
ロンドン旅行の始まりと終わりが問題なくスムーズにいくとよいですね!
もし何かほかにも疑問点やお困りごとがあるときやイギリスの入出国のさらなる情報を知りたい場合は、ロコタビのサービスを利用して、ロンドン在住日本人のロコに聞いてみるのもおすすめです。
Q&Aは無料なので、ぜひお気軽に質問してみてください。