ロンドンの旅行ガイド情報

ロンドンタクシーの乗り方ガイド【2019】料金・アプリ・カード利用

【イギリス・ロンドン在住者執筆】ロンドンタクシー「ブラックキャブ」の料金体系や乗り方、注意点などを徹底的に解説します!
「ミニキャブ」や「Uber(ウーバー)」など、そのほかの配車サービスについても、利用前に知っておきたいポイントをまとめました。
タクシーの利用に便利なアプリもご紹介しますので、ロンドン観光にお役立てください。


 
赤い二階建てバス「ダブルデッカー」と並びロンドンの路を彩る、どこかレトロなフォルムの黒色のタクシー「ブラックキャブ」
運転手になるには世界一厳しいといわれるナレッジ試験をパスしなければならないとか。

ロンドン市内はバスや地下鉄が充実しているので、タクシーに乗らなくても観光は可能ですが、急な雨や荷物の多いとき、早朝や深夜などはタクシーが利用できると便利ですよね。
ロンドンはストライキや地下鉄の計画運休などもよくあるので、そのような事態に備えるためにも、タクシーの乗り方を確認しておきましょう。

タクシーは他の交通機関に比べ、料金がかなり割高にはなりますが、ロンドン名物の「ブラックキャブ」に乗って、乗車体験を楽しんだり、安全と時間を買うのも場合によってはおすすめです。

タクシーは使いたいけれど、料金も節約したいという方は「ミニキャブ」「Uber(ウーバー)」などの配車サービスについてもご紹介しますので、ご活用ください。

イギリス・ロンドンのタクシーの種類(車両・車種)

ロンドンのタクシーには、ロンドン交通局認定タクシーの「ブラックキャブ」専用のライセンスを取得し営業している完全予約制のタクシーサービス「ミニキャブ」、スマホアプリを利用して配車依頼する「Uber(ウーバー)」などがあります。

ブラックキャブは名前の通り黒色の車体が多いですが、ラッピング広告されたカラフルな車もあります。車体上部の「TAXI」のランプが目印です。
ミニキャブは色々な会社が運営しているので、車両や車種もさまざまです。車体に社名が入っている車もありますが、普通の乗用車のことも多いです。
Uber(ウーバー)のドライバーは一般の人なので、車は自家用車になります。そのため、車体や車種はさまざまです。

それぞれの利用方法を詳しくご紹介していきます。

ブラックキャブ(Black taxis/cabs)

ロンドンのタクシーといえばこの黒塗りのブラックキャブを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ブラックキャブはロンドン交通局認定タクシーなので、安心して利用できます。
ブラックキャブと呼ばれてはいますが、最近はラッピング広告された車体も多く、黒色だけではありません。車種や車両もさまざまです。
上部のTAXIと書かれたランプがブラックキャブの目印となります。

世界一厳しい試験!?ロンドンタクシー運転手の運転資格

ブラックキャブの運転手たちは世界一難しいといわれる難関試験、ナレッジ試験をパスした、運転とロンドンの道のエキスパートです。
このナレッジ試験は、ロンドンの25000もの道やルート、施設などを全て覚える必要があり、試験に合格するには3〜4年かかるとか。
ブラックキャブのドライバーたちに任せれば、最短最速ルートで目的地まで運んでくれます。

ブラックキャブを利用するには?

  • 事前予約
  • 道で拾う
  • 駅などのタクシー乗り場で乗る

流しで営業できるのは、このブラックキャブのみなので、ご注意ください。

ブラックキャブの予約方法は?

ブラックキャブを予約するには、ブラックキャブを扱うタクシー会社に連絡する必要があります。

予約はこちらから↓
ロンドン交通局ホームページのタクシー会社連絡先一覧

ブラックキャブの料金はメーター制!

ブラックキャブの料金体系は、日本のタクシーと同じようにメーター制です。
下記表の通り、時間帯によって料金が異なるので、ご注意ください。
初乗り運賃はどの時間帯でも3ポンドです。

【ロンドンタクシー・ブラックキャブの料金例:2018年10月更新情報】

距離 およその乗車時間 月~金05:00-20:00 月~金20:00-22:00
土日05:00-22:00
毎日深夜22:00-05:00
祝日
1マイル 6-13分 £6-9.40 £6-9.60 £7-9.60
2マイル 10-20分 £9.20-14.60 £9.60-14.80 £10.60-15
4マイル 16-30分 £16-23 £17-24 £18-28
6マイル 28-40分 £24-31 £30-33 £30-34
ヒースロー空港
-ロンドン中心地
30-60分 £48-90 £48-90 £48-90

※渋滞などにより、上記料金より高くなる場合があります。
※走行距離が6マイルを超えるとタクシー料金の利率が変わります。

【追加料金が必要な場合】

  • スーツケースなどの大きな荷物に対する追加料金はなし。
  • クレジットカード利用に対する追加料金はなし。
  • タクシーを事前予約した場合は、最高2ポンドの追加料金。
  • ヒースロー空港から乗車した場合は、2.8ポンドの追加料金。
  • クリスマスやお正月時期にも追加料金あり。

カードでの支払いは可能?

ブラックキャブは全ての車両にカード決済可能機器が搭載されているため、クレジットカードやデビットカードでの支払いが可能です。

ミニキャブ(Minicabs)

ミニキャブは完全予約制のタクシーサービスです。
ミニキャブ専用のライセンスを取得し営業しています。

車は普通の乗用車なので、料金メーターはついていません。
基本的にはブラックキャブよりも料金が安く設定されており、予約のときに価格が決まります

この価格のメリットから、ロンドン在住者はこのミニキャブもしくは後述のUberを主に利用しています。

しかし、予約した車を見つけるために、ドライバーと電話したり、メッセージでやり取りする可能性があります。
運転手によっては、遅れてくることもあり、その場合はオフィスへの連絡などが必要です。

予約の交渉や運転手と落ち合うのに、ある程度英語力が必要になるので、英語に不安がある方は少しハードルが高いかもしれません。
ホテルのフロントやレストランのスタッフにお願いすると良いと思います。

ミニキャブを利用するには?予約は必須!?

ミニキャブは完全予約制なので、事前予約が必須です。
電話やネットで予約する、もしくは街中のミニキャブオフィスを直接訪れて配車を依頼します。

ミニキャブはたくさん会社があるので、ホテルのフロントなどにお願いした方が旅行者は安心です。

流しのタクシーが認められているのは、ブラックキャブのみです。
街中でタクシーの客引きをされた場合は、危険なタクシーの可能性があるので利用は避けましょう。

Addison Lee(アディソン・リー)

インターネットで検索するとさまざまな会社が出てきますが、最大手の会社をご紹介しておきます。
他社より割高ですが、ネット予約可能で、見積もりもネットで簡単に出てきます。
日系企業にも多く利用されている会社なので、安心して使えます。

アディソン・リーホームページ

ミニキャブの料金は予約時に決定!

ミニキャブの料金は、それぞれの会社で価格を設定しているので、予約の際に確認が必要です。
ミニキャブは普通の乗用車なので、クレジットカードの機械は搭載されていません。
カードで支払いたい場合は、予約時に申し出ましょう。
乗車人数やスーツケースなどの荷物の量によって、配車される車が変わるので、それによって料金も変動します。
予約の際に価格が決定されるので、渋滞などで時間がかかっても料金は変わりません。
現金払いの場合は、降りる際にドライバーに料金を渡します。

【ミニキャブの料金の目安】

オックスフォードサーカスからヒースロー空港までで約50ポンド。
(Addison Leeでネット見積もり)

Uber(ウーバー)

Uber(ウーバー)はスマホアプリを利用して配車を依頼できるサービスです。
ブラックキャブやミニキャブのようにライセンスを持ったドライバーではなく、運転手は普通の人なので、サービスは劣りますし、たまにトラブルも耳にします。ご自身の責任のもと、ご利用ください。

価格はミニキャブより安いことが多く、アプリですぐに車を呼べるので、ロンドン在住者はよく利用しています。
アプリに登録したカードから決済されるので、ドライバーと金銭のやり取りをしなくていいのも気軽に利用できるポイントです。
英語に自信がなくてもドライバーととくに会話する必要もないので、英語が苦手な方にもおすすめです。

【Uberの利用方法】

  • まず、アプリをダウンロードし、カード情報などを登録する。
  • 行き先を入力すると、おおよその金額と何分後に車が来るかが表示される。
  • 良ければ、配車を依頼する。
  • 車を待つ。(車種やナンバーが表示されるので、その車を探す)
  • 車を見つけられたら、普通に乗り込む。
  • ドライバーはアプリに入力された行き先をわかっているので、行き先は確認されることもあればないことも。
  • 支払いは登録したカードから決済される。

※Uberは2017年にロンドンでの営業停止を勧告される事態がありましたが、2019年9月現在は利用できています。

Uberのダウンロード

App Store


ロンドンのタクシーにチップは必要!?

チップはもちろんあげれば喜ばれますが、現在は必須なわけではありません。
重い荷物を運んで貰ったときや、サービスが良ければ料金の10%を目安に渡します。
通常は料金の端数を切り上げて渡すくらいで良いと思います。
日本のタクシーのように10円単位でのおつりのやり取りはしません。

※おつりをとっておいて「Keep the change.」

ロンドンタクシー・ブラックキャブの乗り方

1.乗る

流しのタクシーを拾う場合は、日本と同様手をあげて合図します。
車体上部にあるTAXIと書かれたオレンジ色のランプが点灯しているのが空車です。

タクシーが止まったら、助手席の窓から行き先を告げて、了解を得てから乗り込みます。
とくに、目的地がグレーターロンドン外の場合は、料金についてドライバーと合意を得ておく必要があります。
住所は郵便番号を伝えると間違いが起きにくいです。
ドアは手動なので、自分で開けて乗りましょう。

※この住所に行ってください「Take me to this address, please.」
※~までいくらぐらいかかりますか?「How much will it cost to go to ~t?」

2.支払う

ブラックキャブはカード決済機器が搭載されているので、カードでも現金でも支払い可能です。
端数をチップとしてあげるとスマートです。

3.降りる

自分でドアを開けておりましょう。

ロンドンのタクシーに乗る前に知っておきたい注意点と利用のポイント

  • ブラックキャブはカード利用可能ですが、ミニキャブは予約時に確認が必要です。
  • 流しのタクシーが許可されているのは、ブラックキャブのみです。客引きされたタクシーの利用は避けましょう。
  • おつりの端数はチップとしてあげるとスマートです。
  • 女性の夜間のタクシー利用は、できればより安全なブラックキャブにしましょう。

よくあるタクシートラブルと対処法、Q&A

タクシー料金をボッタクられたら?

ブラックキャブはまずボッタクられることはないと思います。
ミニキャブについても乗車前に料金が決定されるので、ボッタクリはないと思いますが、より安く利用したい場合は、価格比較サイトなどをご利用ください。
前述のとおり、流しのタクシーが許可されているのは、ブラックキャブのみなので、客引きには応じないようにしましょう。

タクシーに忘れ物をしたことに気づいたら?

ミニキャブでの忘れ物はそれぞれ会社の問い合わせ先に連絡してみましょう。
ブラックキャブの忘れ物の問い合わせ窓口は、こちらです。
ちなみに、私がミニキャブに帽子を忘れた際は、残念ながら見つかりませんでした。

ロンドンのタクシーは安全?

イギリスの治安はヨーロッパ内でも比較的良好といわれており、ロンドンのタクシーは日本のタクシーと同じように利用できます。
とくに、ブラックキャブは厳しい試験を突破したプロフェッショナルが運転手なので、最も安全といえます。
夜間に女性一人でタクシーを利用する場合は、念のためブラックキャブの利用がおすすめです。

◆おすすめ記事:ロンドンの治安、安全対策ガイド【2019】危険なエリアと犯罪対策

ロンドンタクシーは車椅子の乗車は可能?

ブラックキャブは全車両が車椅子対応可能です。
ミニキャブでも多くの会社で対応可能です。予約時に問い合わせましょう。

ヒースロー空港からもしくはヒースロー空港へアクセスするのにおすすめのタクシーは?

空港へ向かう際は、時間にかなり余裕を見て、完全予約制のミニキャブを利用するのがおすすめです。
ヒースロー空港への送迎は、競争が激しいため、ミニキャブ各社がほかの目的地より料金を安く設定していることが多いです。そのため、ブラックキャブやUberよりも安く利用できます。

◆おすすめ記事:ロンドンのヒースロー空港から市内中心部への移動アクセス方法・手段ガイド~タクシー・地下鉄・ヒースローエクスプレス・バス

ロンドンのタクシー利用に便利なアプリ

前述のUberアプリ以外にもタクシーにも対応した乗り換え案内アプリをダウンロードしておくとロンドン観光に役立ちます。

Citymapper

日本語検索可能で、徒歩、バス、地下鉄、タクシー、Uber、自転車での経路案内や運賃が調べられます。
どの交通手段を使用するか迷ったときに検索すると便利です。

Citymapperのダウンロード

App Store



Google Play で手に入れよう


まとめ

ブラックキャブ、ミニキャブ、Uberなど色々なロンドンのタクシーサービスを紹介しましたが、それぞれメリット、デメリットがあります。
ご自身のニーズにあったものを選んで、楽しいロンドン観光にしてくださいね。

それでもひとりでのタクシー利用に不安がある場合は、ロコタビのサービスを利用して、ロンドン在住日本人のロコに送迎や同行を依頼するのもおすすめです。
Q&Aは無料なので、ほかにも疑問点やお困りごとがあるときは、お気軽に相談してみてください。