ロンドンの治安・安全対策【2019年最新】危険エリアマップ・犯罪トラブル情報
【ロンドン在住者執筆】ロンドン旅行前に気になる治安と最新情報を徹底解説! 治安の悪い地域のマップや被害にあいやすい犯罪と対策、トラブルの対処法、とくに女性が気をつけたい犯罪をまとめました。ヨーロッパでは比較的治安がよいとされるイギリス・ロンドンですが、観光客を狙った犯罪のターゲットにならないように、しっかり安全対策をして楽しい海外旅行にしましょう!
【2019年】ロンドンの治安は悪化している?
イギリスの治安はヨーロッパ内でも比較的良好といわれており、実際に暮らしていても危険を感じることはあまりありません。
しかし、2017年のロンドンの犯罪発生率を東京と比較した場合、殺人が3倍、強盗が128倍、侵入盗が20倍にもなり、犯罪発生率は日本より格段に高いといえます。
2009年以来英国政府の恐縮財政の影響で、警察官の人数が16%削減され、スリや置き引き、空き巣などの軽犯罪が増えており、実際に私の家族や友人・知人も何人も被害にあっています。
日本にいる時よりも犯罪に対する警戒と対策が必要です。
また、EU離脱の理由の1つにもなっている移民流入の問題もあります。
犯罪にあわないために、旅行前からしっかり情報収集し、安全対策に気を配りましょう。
外務省海外安全ホームページ・安全対策基礎データ・英国
在英国日本大使館・安全対策マニュアル
外務省が運用するメールサービス「たびレジ」に登録すると、渡航先の安全情報や緊急速報が日本語で送られてくるので、便利です。
登録した情報が安否確認にも利用されるため、登録をおすすめします。
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ロンドン全域で注意したい犯罪と安全対策
夜間の暗い道
ロンドンの街でガイドブックに載っているようなエリアは、昼間はどこもとくに危険ではないと思います。
昼間なら、女性の一人歩きもまったく問題ありません。
しかし、夜になると日本のように街灯やネオンが明るくないので、メイン通り以外はかなり暗いことも。
とくに冬は日没の時間がはやく、15時頃には暗くなってくるので、注意が必要です。
また、ロンドンはスリや置き引き、ひったくりなどの犯罪が非常に多く、日本人もたくさん被害にあっています。
イギリスはカード社会なので、イギリス人はあまり現金を持ち歩いていません。観光客や現金を多く持っていると思われがちな日本人が観光地や人混みで狙われます。
スリ
観光地や人混みには必ず観光客を狙ったスリが潜んでいます。
バッグや貴重品の管理には常に気を配りましょう。
- 観光名所を訪れる際は、必ずスリがいると思って注意する。
- 支払いはなるべくカードで済ませるようにし、必要以上の多額の現金を持ち歩かない。
- 財布を二つに分けるなど、現金やカードを分散させておく。
- パスポートや財布などの貴重品は、上着の外ポケットやズボンの後ろポケットには入れない。
- バッグやリュックは完全に閉めて、地下鉄車内や人混みでは前に抱える。
- 写真撮影や展示物などに夢中になりすぎず、常に貴重品に気を配る。
置き引き
日本では荷物で席取りをしたり、トイレに行くときに身の回りのものを置いていくことがあるかもしれませんが、ロンドンでは危険です。
- ホテルでチェックインする際にバッグなどを足元に置かない。
- レストランやパブなどで、椅子の背もたれにバッグをかけない。
- ビュッフェや席取りなどで、荷物を置いたまま席を離れない。
- 携帯電話やスマートフォンをテーブルの上に置いたままにしない。
ひったくり
スクーターによるひったくり被害が増加しているので注意が必要です。
- 人通りの少ない道は避け、できるだけ大通りを歩くようにする。
- 歩きながらスマホは見ない。
- 歩道では、荷物を建物側に持ち、できるかぎり建物側を歩くようにする。
- 可能ならば、斜め掛けバッグなどは先にかけ、上にコートなどを着る。
- ひったくりにあってしまったら、荷物をあきらめて手を放した方が大ケガをせずにすみます。
偽警察官による詐欺
警察官を名乗る人物(私服)が、財布やクレジットカード、身分証明書の提示を求めてきて、クレジットカードの暗証番号を聞いてきます。それに従うと、カードや現金が抜きとられ、その後カードが不正使用されるという犯罪が発生しています。
ビクトリア駅、セントパンクラス駅、大英博物館やオックスフォードサーカスなどで詐欺被害が増えているので訪れるときは、とくに気をつけましょう。
- 見知らぬ人が近づいてきてもかかわらないようにする。
- 警察官が財布やクレジットカードの提示を求めたり、暗証番号を聞くことはないので、不審に感じた場合は、周囲に助けを求める。
物乞い、ホームレス
路上で物乞いをすることは犯罪です。
ロンドンの街中では、地下鉄の駅の出入口や、スーパー、ファーストフード店の前などに、お金を求めるプレートを掲げたホームレスがいます。
彼らの多くは薬物中毒者で、薬物を買うためのお金を求めています。
路上でいきなり話しかけられ、とまどうこともあると思いますが、危害を加えてくるわけではないので、やりすごしましょう。
お金ではなく、食べ物をあげている人はみかけますが、旅行者は関わらないほうが良いと思います。
テロ
イギリスでは、2017年に4件ものテロ事件が発生し、多くの犠牲者が出たことから、ロンドンを旅行するにあたって、テロに対する不安をお持ちの方も多いと思います。
現在、イギリス国内のテロ脅威度は5段階中、上から2番目の「深刻(Severe)」となっていますが、ロンドンの街自体はいつもと変わらぬ活気をみせていますし、現地で暮らしていてもとくに問題はありません。
テロはいつどこで起こるか予想もつかないので、旅行者が常に心配する必要はないと思います。
滞在前から、最新の情報を入手することに努め、テロの標的になりやすい場所(政府・軍・警察関連施設、公共交通機関、観光地、観光施設、デパートやイベント会場など人が集まる場所)を訪れるときは、周囲の状況に注意を払いましょう。
不審な人物や状況を察知したら、すぐにその場を離れるなど、安全確保を常に心がけてください。
外務省・海外旅行のテロ、誘拐対策
在英国日本大使館ウェブサイト(安全・テロ情報)
ロンドンの治安が悪い地区・要注意エリアマップ
バッキンガム宮殿
観光客に人気の衛兵交代式のときは、周辺がとても混雑し、スリが多く発生しています。
写真撮影などに夢中になりすぎず、貴重品やバッグの管理に気を配りましょう。
ピカデリー・サーカス駅とオックスフォード駅周辺
このエリアは、多くのショップやブランド店、レストランがあり、観光客にとって非常に魅力的な観光地です。治安が悪いわけではありませんが、人が多い場所には必ずスリが潜んでいます。
実際に私の友人もこのエリアでスリの被害にあっています。
バッグはできればコートの中に、できる限り体から離さないように。
お財布やスマホを使用した後はすぐしまいましょう。
人通りの少ない道では、ひったくりにも注意してください。
ショーディッチ周辺
リヴァプール・ストリート駅の北東部は、若者に人気の流行のショップが多く並ぶ、日本でいう原宿のようなエリアです。
麻薬の気配を感じることもあり危険なので、深夜の一人歩きは避けましょう。とくに女性はご注意ください。
エレファント&キャッスル、ブリクストン地区
テムズ河南岸のこの地区は、ロンドンの中でもとくに危険で治安が悪いといわれるエリアです。
麻薬やドラッグの密売が行われているので、近づかない方が無難です。
人気のクラブなどもありますが、深夜に訪れるのはできれば避けましょう。もし訪れるときは、ブラックキャブの利用がおすすめです。
カムデン・タウン
マーケットの立つ週末は多くの人でにぎわいますが、スリも出没します。
若者が多く、みんなカジュアルな恰好をしているので、高級なファッションは場違いになるかもしれません。犯罪者に狙われにくい服装を心がけましょう。
夜間の公園
ロンドン中心地には、リージェンツ・パーク、ハイド・パーク、ケンジントン・ガーデンズなど広大で魅力的な公園がたくさんあります。
平日の昼間でも多くの人が訪れ、日光浴などをしていますが、日が暮れると人も少なくなり、危険です。
夜は公園を通らず、人気の多い通りを歩きましょう。
地下鉄・バス
日本ほどではないものの、朝夕の通勤時間帯はとくに混んでいます。スリやひったくりの被害にあわないように注意が必要です。
リュックやトートバッグなどは体の前に抱え、スリやひったくり犯がすぐ逃げられるドア付近に立つのは、避けるのがおすすめです。
スマートフォンはみな当たり前にいじっていますが、常に気は配りましょう。
女性が気をつけたい犯罪と安全対策
性犯罪
イギリスの性犯罪被害件数は日本と比較しても非常に高く、警戒が必要です。
日本人女性はイギリスではとても若くみられるため、優しくもされますが、なめられることも。
私のまわりでは、スリの被害者も女性が多いです。
性犯罪の被害にあわないために、女性は治安の悪いエリアにはなるべく近寄らず、夜間の一人歩きやよく知らない人からの誘いには注意しましょう。
- なるべく治安のよいエリアのホテルに宿泊する。
- ミュージカルやナイトライフなど夜間の外出のときは、地下鉄やバス、ミニキャブの使用をなるべく避け、ブラックキャブ(ロンドン交通局認定タクシー)を利用する。
- 脇道など人通りの少ない道は歩かず、大通りを歩く。
- 見知らぬ人の誘いには乗らず、人気のないところにはついていかない。
- フレンドリーな人が多いが、会話が弾むことがあっても気を抜かない。
- 高級すぎたり、セクシーすぎる目立つ服装は避ける。
- 催涙スプレーの所持はイギリスでは違法なので注意。携帯するなら防犯ブザーを。
脇道は暗く、こわい雰囲気を感じることも。できるだけ明るく、人通りの多い道を選びましょう。
ロンドンでトラブルにあった時の対処法
警察・救急車・消防車を呼ぶときは「999」
イギリス国内では、警察・救急車・火事の際の緊急電話番号は、いずれの場合も「999」です。
公衆電話から、無料でかけることも可能です。
パスポートのトラブルは日本大使館へ
- 住所:101-104 Piccadilly, London, W1J 7JT, U.K.(最寄り駅:Green Park)
- 電話:020-7465-6500、020-7465-6565(領事班)
- 受付時間:9:30-16:30(大使館休館日を除く月曜日~金曜日)
※盗難にあった場合は、最寄りの警察に届け出て、盗難を証明する書類の入手が必要です。
紛失の場合は、警察に行く必要はありません。
警察署の検索
パスポートの再発給に必要なもの:申請書(窓口にて)、パスポート用写真2枚、6ヵ月以内に発行の戸籍謄本(抄本)、警察発行の盗難届
※ 早急に直接日本に帰国の場合は「帰国のための渡航書」を申請(運転免許証などの身元確認資料と帰国の航空券が必要)
現地での緊急連絡先
大規模災害・テロ事件などの緊急事態が発生した場合
大使館の代表電話に連絡:020 7465 6500
人身事故、犯罪に巻きこまれた場合
大使館領事班に連絡:020 7465 6565
勤務時間外や休館日の場合の連絡先:0151 603 2809
クレジットカード紛失時の連絡先
- VISA:0800 587 0551(24時間)
- JCB:020 780 83163 (10:00-17:00) / 00800 0009 0009 / +81 (0)42 2408 122 (24時間)
- MASTER: 0800 96 4767 (24時間)
- AMEX:0800 866 668 (24時間
まとめ
犯罪の被害者にならないためには、こちらが警戒しているのをアピールすることが大切です。
ロンドンはとくに治安が悪い街ではありませんが、せっかくの海外旅行で嫌な思いをしないように、安全対策はきちんとして、自分の身は自分で守りましょう。
それでも知らない国を旅するのは不安という方はロコタビのサービスを利用するのがおすすめです。
ロンドン在住日本人のロコに任せれば、スマホやガイドブックを持ってうろうろする必要もなく、安心して楽しい旅を過ごせるはずです。
Q&Aは無料なので、ほかにも疑問点やお困りごとがあるときは、お気軽に相談してみてください。