ロサンゼルス現代美術館(MOCA)の見どころ~アクセス・入場料など
【ロサンゼルス在住者執筆】ロサンゼルスには多くの有名な美術館があるので、観光で来た人も美術館巡りデーを設けている人も多いのではないでしょうか? 今回はさまざまな観光名所が集まるロサンゼルス・ダウンタウンにある『ロサンゼルス現代美術館(MOCA)』をご紹介します。
MOCAへの行き方や開館スケジュールなどの基本情報に加え、ざっくりと見どころや作品もまとめましたので、美術館に行く前の参考にしていただければ幸いです!
出典 : Instagram
ロサンゼルス現代美術館(MOCA)ってどんなところ?
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Museum of Contemporary Art, Los Angeles(通称「MOCA」)は、1986年にロサンゼルスのダウンタウンにオープンし、主に1950年代以降の現代美術(コンテンポラリーアート)作品を扱う美術館です。
ニューヨークにあるニューヨーク近代美術館(MOMA)と比較するとやや小規模な美術館ですが、著名なアーティストのコレクションを集めた常設展や、数々の個性的な作品を展示した3~6ヶ月ごとの企画展を開催しており、ロサンゼルス市民にも人気のアートスポットとなっています。
2019年初めまでは以下の3拠点を運営していましたが、2019年末現在は本館とゲフィン館の2拠点のみ運営しています。
- グランドアベニューにある「MOCA Grand」(本館)
- リトルトーキョーにある「MOCA Geffen」(ゲフィン館)
ウェスト・ハリウッドにある「Pacific Design Center」(パシフィック・デザイン・センター)
本館の方は、ウォルト・ディズニー・コンサートホールやザ・ブロード(The Broad)などの有名スポットが立ち並ぶグランドアベニュー沿いにあり、日本人建築家の磯崎新によってデザインされたユニークな建物と入口付近にあるオブジェが目印です。
一方、ゲフィン館の方は、リトルトーキョーにある倉庫街の一角にあり、本館よりも実験的な作品が多く、普通の美術館では展示できないような巨大で迫力のある現代アートが楽しめます。
ロサンゼルス現代美術館(MOCA)の基本情報・アクセス方法
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開館スケジュール・おすすめの時間帯
おすすめの入場時間は入場料が無料となる木曜日の夕方です。ただし、この時間帯と土日の昼過ぎは少し混雑する傾向があるので、ゆっくり静かにまわりたいのであれば平日の開館直後・閉館前がおすすめです。
滞在時間は長くても1時間から1時間半程度と考えておきましょう。
開館スケジュール
- 月:11:00 - 18:00
- 火:休み
- 水:11:00 - 18:00
- 木:11:00 - 20:00
- 金:11:00 - 18:00
- 土:11:00 - 17:00
- 日:11:00 - 17:00
入場料金
木曜の17:00から20:00までは全員入場無料となっています。
チケット種類 | 料金 |
---|---|
一般(※1) | 15ドル |
学生(※2) | 8ドル |
シニア(65歳以上) | 10ドル |
子ども(12歳以下) | 無料 |
会員(※3) | 無料 |
※1 本館・ゲフィン館ともに1日中入場可。
※2 学生証が必要です。学生証がない場合は、学生であることを証明できるものを持参しましょう。
※3 会員情報についてはオフィシャルサイト「Membership」をご参照ください
電話番号・住所・地図・アクセス
MOCA Grand(本館)
- 電話番号:+1 213-626-6222
- 住所:250 S Grand Ave, Los Angeles, CA 90012
- 行き方:電車で行く場合は、最寄り駅のCivic Center / Grand Park Station South Hill Streetから1ブロック歩き、West 1st Street を右に曲がり、South Grand Avenueを左に曲がると美術館が見えてきます。駅から徒歩で10分ほど。
MOCA Geffen(ゲフィン館)
- 電話番号:+1 213-625-4390
- 住所:152 N Central Ave, Los Angeles, CA 90012
- 行き方:電車で行く場合は、最寄り駅のLittle Tokyo / Arts District Stationのすぐ目の前です。
ロサンゼルス現代美術館(MOCA)の見どころ・作品
ロサンゼルス現代美術館に展示されている、また過去に展示されたおすすめの作品をご紹介します。少しでも美術館の雰囲気を感じていただけたらと思います。
なお、本記事に掲載している画像はすべてMOCAのインスタグラム公式アカウントのものです。他にもたくさん作品などがアップされているので、MOCAの雰囲気を知りたい方はぜひ見に行ってみてください。
Joan Miro『Personnages Dans la Nuit』
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ピカソやダリと並ぶスペインの著名画家ジョアン・ミロによる作品。
Alberto Giacometti『Tall Figure II』
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20世紀モダニズム彫刻の代表、スイス出身の彫刻家アルベルト・ジャコメッティによる作品。
Piet Mondrian『Composition of Red, Blue, Yellow and White: Nom III』
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この赤青黄色の三色と四角形のみで構成されたコンポジションは一度は見たことがある方が多いのでは?
Max Ernst『Capricorn』
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シュールレアリスムの代表的なアーティストの一人であるマックス・エルンストによる彫刻作品。
Glenn Ligon『Untitled (America, America)』
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上に挙げたような有名作品だけでなく、一見では分かりにくい個性的なコレクションも数多く展示されています。
上の作品は、「America」という文字が表裏逆さになったネオンを不規則に2つ展示しているというもの。
ネオンの照明が点灯したり消えたりすることで、裏側の黒いスチールと表側の「America」と書かれた白いサインのコントラストを一層強調させています。これはアメリカという国のオモテとウラを表しているそうです。
アメリカは長い歴史のなかで経済や文化の発展、戦争や政治的問題などさまざまなことがありました。それらはあるときは「良いこと」であり、またあるときは「悪いこと」でもありました。
「America」という字を反対にしている理由は、点灯(光)と文字(コミュニケーション)を見えにくくすることで、「理解しにくいアメリカ」と表しているとのことです。
このようにアートにあまり詳しくない方でも想像を膨らましやすいモダンアートも現代美術館ならではの見どころのひとつです。
Barbara Kasten『Construct NYC 20』
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過去にエキシビションもやっているBarbara Kastenの作品のひとつで、大きな三角形のミラーと、漆喰のピラミッド、木の棒、曲がった格子造り、その他建造的な要素の物をセットして撮影したというもの。
形は三角・丸・四角、色は白・赤、薄い青・照明の薄いピンクといった何の変哲もない組み合わせなのに、それぞれの要素の密度の関係、ボリューム、形、場所、ライトにフォーカスすることで、写真のポテンシャルを探っています。
このような抽象的で、観る人の感受性を刺激するような作品も充実しています。
Hito Steyerl: Factory of the Sun
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こちらは過去に行われたエキシビションのひとつで、日本語の「ヒト」という単語が含まれたこともあり日本でも話題になった展示です。
アーティストは日本人ではなく、ロサンゼルスをベースに活動している映像製作者です。彼女の作品は声をテーマにしていることが多く、この作品は「MOCA’s Artists」というアーティストシリーズとの合同作になっていました。
展示されているスペースは入り口が狭く、進んでいくと写真のような大きな空間にたどり着きます。
「太陽の工場」というテーマで、性別、社会事象、ドキュメンタリー映像、ビデオゲーム、インターネットダンスビデオ等を通して「可能性として残っているのはどんなことか?」を表すという作品でした。
大きなモニターで3Dアニメーションや、実際の人間の動きをアニメに起こしたものなどを観ることができ、近未来の世界を見ているような感覚を味わえる面白い展示でした。
まとめ
ロサンゼルス現代美術館は著名なコレクションだけでなく、前衛的な企画展を定期的に開催している非常にユニークな美術館です。
美術鑑賞だけでなく、併設されたギフトショップには地元アーティストが手がけた商品などが売っており、お土産探しにもおすすめですよ♪
ロサンゼルス・ダウンタウンには他にも多くの美術館があります。現代アートであれば絵から説明がなくても意味を想像しやすいものも多いので、あまり美術に詳しくなくても踏み込みやすいと思います。日本ではあまり美術館に行かないという方でも、ロサンゼルスで美術館巡りをしてみてはいかがでしょうか?
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