ロンドン・オイスターカードの完全ガイド(購入方法・チャージ・払い戻し・料金比較)
【2019年9月更新:イギリス・ロンドン在住者執筆】ロンドンの地下鉄やバスを利用するのに欠かせないのが、オイスターカード!今回はカードの購入方法や使い方、チャージ方法、払い戻しの仕方などを徹底的に解説します!
トラベルカードとどちらがお得か比較検討結果もお伝えします。最後にはQ&Aをまとめました。
オイスターカード利用で交通費を節約して、お得に賢くロンドン観光を満喫しましょう。
オイスターカードとは?イギリス・ロンドン旅行に必須?
Oyster Card(オイスターカード)とは、イギリス・ロンドンのほとんどの公共交通機関で共通して使えるプラスチック製のICカードです。
使い方は日本のSuicaやPASUMOと同じで、プリペイド式になっています。
カード購入時にデポジット金5ポンドを支払い、チャージ(イギリスではtop-upトップアップといいます)して使います。
このオイスターカード、ロンドン観光には欠かせない必需品です。
特別な理由がない限り絶対に購入をおすすめします。
オイスターカードがロンドン観光に絶対におすすめな理由
1. 現金ではバスに乗れない
ロンドンバスは車内で現金の取り扱いをしておらず、バス停の券売機も現在廃止されています。
バスに乗車するには、オイスターカード、トラベルカード、コンタクトレスカードのいずれかが必要になります。
2. 地下鉄が紙の切符より半額割引になる。
地下鉄の初乗り運賃は紙の切符が4.9ポンドに対して、オイスターカード利用時は2.4ポンドと半額以下の割引料金で乗車できます。
3. 上限金額がトラベルカード(一日乗車券)より安い
オイスターカードには地下鉄やバス利用時の一日の上限金額が設けられており、その金額がトラベルカード(一日券)より安くなっています。
4. 払い戻しができる
旅行から帰る前に、オイスターカードを返却もしくは、券売機で払い戻しの手続きをすると、デポジット金の5ポンドとチャージ残金の返金が受けられます。
5. 使った分の料金だけで済む
使いたい分だけチャージできるので、ノープラン旅行でも急な予定変更でも損することがありません。
オイスターカードで乗れる公共交通機関
オイスターカードはイギリス・ロンドン市内の下記の公共交通機関で利用できます。
- ロンドン交通局バス
- ロンドン地下鉄(Tubeチューブ)
- サウス・ロンドン・トラム(路面電車)
- ドックランド・ライト・レイルウェイ(DLR)
- オーバーグラウンド(London Overground)
- Tfl Rail
- テムズ・ケーブルカー(Emirates Air Line)
- River bus
- ナショナルレール(National Rail services)※ロンドン市内の多くと市外の一部
オイスターカードの購入方法
オイスターカードの購入場所:駅での購入がおすすめ!
オイスターカードは下記場所で購入することができます。
ロンドンの地下鉄駅には、現在有人窓口がかなり少なくなっているため、駅構内の自動券売機での購入がおすすめです。
- Tube(地下鉄)、London Overground、Tfl Railの全ての駅
- DLR、National Railの一部の駅
- Visitor Centres(ビジターセンター) リヴァプール・ストリート駅、ピカデリー・サーカス駅、ヴィクトリア駅、キングスクロス駅、パディントン駅、ガトウィック空港、ヒースロー空港(ターミナル2&3)にあります。
- オイスター・チケット・ストップ(コンビニなどのお店)
※バスはオイスターカードなどが無ければ乗れませんが、バス車内では購入できないのでご注意ください。
オイスターカードの買い方:現地での購入方法
ここでは、最も手軽でおすすめな方法である、駅構内の自動券売機での購入方法をご紹介します。
何が簡単かというと、ロンドン市内の券売機は日本語表記に変更できるんです!
券売機(Tickets)を探す
上部に「Oysetr:Buy」と書いてある券売機を探します。
カード利用のみ、コインのみ、トップアップ(チャージ)のみの券売機もあるのでご注意ください。
日本語表記にする
下部の日本国旗マークをタッチし、日本語表記にします。
オイスターカードを新規購入する
『新規カードを購入する』をタッチ。
枚数を選択する。
一人一枚必要です。
チャージしたい金額をタッチする。もしくはトラベルカードを購入する。
デポジット金5ポンドとチャージ金額の合計を支払う。(クレジットカード利用可能)
取り出し口からオイスターカードが出てきます。
オイスターカード(ビジターカード)の買い方:日本で事前購入
オイスターカードには通常のオイスターカードと旅行前に各国で購入できるビジターカードがあります。
日本でもビジターカードが購入可能です。
ビジターカードの提示でレストランやアトラクションの割引なども受けられます。
- 購入先:英国政府官公庁オンラインショップ
- 金額例:15ポンド分 3,020円+送料1,480円
しかし、現地でのカード購入は前述の通り非常に簡単ですし、到着後すぐにヒースロー空港でも購入可能なので特別な理由がない限りおすすめしません。
また、発行手数料5ポンドが含まれていたり、送料もかかるので、金銭面でも現地購入がおすすめです。
オイスターカードのチャージ方法
チャージはイギリスではトップアップといいます。『Top-up』と上部に書かれている券売機を選びます。
券売機の黄色い丸のリーダーにオイスターカードをタッチします。
現在の残高が表示されるので、追加したい金額を選択します。
支払いをして、
再度リーダーにオイスターカードをタッチすれば完了です。
オイスターカードの使い方
使い方はとっても簡単!日本のSuicaやPASUMOと同様、リーダーにピッとタッチするだけです。
ロンドン地下鉄(Tube:チューブ)での使用方法:改札でタッチ!
改札に入るときも出るときも黄色い丸のリーダーにタッチするだけです。
ロンドン郊外などは、改札口が無い場合ありますが、リーダーはあるので必ずタッチしましょう。
詳しい地下鉄の利用方法はこちらの記事↓をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドン地下鉄の乗り方ガイド【2019】路線図・料金・交通カード
ロンドンバスでの使用方法
乗車時に運転席の横に設置されている黄色い丸のリーダーにタッチします。
バスの料金は一律1.5ポンドなので降車時はタッチしません。
ちなみに1時間以内のバスの再乗車は追加料金がかかりません。
リーダーへのタッチは必要ですが、チャージ金額からマイナスされず、実質無料で再乗車できます。
バスの利用方法の詳細はこちらの記事↓をご確認ください。
◆おすすめ記事:ロンドンバスの乗り方ガイド【2019】料金・路線図・アプリ
オイスターカードの払い戻しの仕方(返却方法)
チャージ金の残高が10ポンド以下の場合の返金
駅構内の自動券売機でチャージ残金及びデポジット金5ポンドの払い戻しが可能です。
上部に『refund』と記載のある券売機を選びましょう。
オイスターカードを読み取り機にタッチして、右側にある『プリペイド払い戻し』を選択します。
券売機からお金が出てきます。
オイスターカードは手元に残ったままですが、カードは使用不可になっているのでご注意ください。
チャージ金の残高が10ポンド以上の場合の返金、返却
券売機での払い戻しはできません。
ビジターセンターで返金を依頼し、オイスターカードを返却します。
ビジターセンターのある駅は限られており、混雑が予想されるため、チャージのしすぎには注意しましょう。
※注意点:オイスターカードは購入後48時間を経過しないと払い戻しができません。滞在期間が短い場合はご注意ください。
料金比較:切符とオイスターカードとトラベルカードどれを選ぶ?
結論からいうと、基本的にはオイスターカードの現地購入がおすすめです。
下記運賃表にある通り、オイスターカードの利用料金は、紙の切符の約半額ほどの金額に設定されています。
オイスターカードには、一日の利用上限額が設定されており、一日乗車券のトラベルカードより安くなっています。
オイスターカードは毎回券売機に並ぶ必要もなく、ゾーンのことも考えなくて良いのでスムーズに観光ができます。
7daysトラベルカードの料金はオイスターカードの上限額×5日分と同程度になっているので、滞在期間が5日以上で毎日地下鉄やバスをたくさん利用する場合は、購入しても良いかもしれません。
トラベルカードは地下鉄だけでなく、バスも乗り放題です。
地下鉄の料金体系(ゾーン制)
ロンドンの地下鉄の運賃は、ゾーン制になっており、どのゾーン内を移動するかによって料金が変わります。
中心がゾーン1で、外側にいくにつれてゾーン2、ゾーン3となります。
ゾーン1からゾーン9まであり、ゾーン1内で一駅乗るのも、ゾーン1内ぎりぎりの駅まで乗るのも同じ料金です。
バッキンガム宮殿やビックベンなどはゾーン1、主要観光スポットのほとんどがゾーン1かゾーン2にあります。
ヒースロー空港がゾーン6です。滞在先の駅がゾーン何になるかチェックしておくといいですね。
出典:ロンドン交通局ホームページ
「London’s Rail & Tube services」(ロンドン交通局ホームページより)
運賃表(地下鉄:片道料金)
ZONE (ゾーン) |
切符 (片道) |
オイスターカード (ピーク) |
オイスターカード (オフピーク) |
---|---|---|---|
1のみ | £4.90 | £2.40 | £2.40 |
1~2 | £4.90 | £2.90 | £2.40 |
1~3 | £4.90 | £3.30 | £2.80 |
1~4 | £5.90 | £3.90 | £2.80 |
1~5 | £5.90 | £4.70 | £3.10 |
1~6 | £6.00 | £5.10 | £3.10 |
※ピーク時:月~金の6:30~9:30、16:00~19:00(祝日を除く)
ただし、16:00~19:00にゾーン1外からゾーン1の方向に乗車する場合は、オフピーク料金適用
※オフピーク時:上記ピーク時間以外の時間
運賃表(地下鉄:オイスターカード上限額、トラベルカード1day、7days)
ZONE (ゾーン) |
オイスターカード上限額 (1日毎) |
1day トラベルカード (エニータイム) |
1day トラベルカード (オフピーク) |
7days トラベルカード |
---|---|---|---|---|
1のみ | £7.00 | - | - | - |
1~2 | £7.00 | - | - | £35.10 |
1~3 | £8.20 | - | - | £41.20 |
1~4 | £10.10 | £13.10 | £13.10 | £50.50 |
1~5 | £12.00 | £18.60 | £13.10 | £60.00 |
1~6 | £12.80 | £18.60 | £13.10 | £64.20 |
※平日の午前9:30より前に使用する場合はエニータイム料金、それ以外はオフピーク料金適用
バスの運賃
※バスは現金での乗車ができません。
【オイスターカード利用の料金】
- 乗車一回:1.5ポンド
- 一日の上限額:4.5ポンド
- 最初の乗車時のタッチから1時間以内の再乗車は無料
バスと一緒にトラムも利用する場合は、一日5ポンドのバス&トラムパス(Bus&Tram Pass)を購入することもできます。
紙の切符を購入した方が良い場合
- 滞在期間が48時間以内で払い戻しができず、地下鉄は一日2回以内しか乗らない
- バスは利用しない
1dayトラベルカードを購入した方が良い場合
- 滞在時間が48時間以内で払い戻しができず、地下鉄は一日3回以上乗る
- バスも利用したい
7daysトラベルカードを購入した方が良い場合
- 5日以上の滞在で1日2回以上地下鉄に乗る
※ゾーンの範囲を広げると割高になるため、毎日ゾーン1.2外に出るわけでなければ、オイスターカードにゾーン1.2のトラベルカードを追加し、範囲外はオイスターカードのプリペイドでカバーした方がお得の場合もあります。
地下鉄やバスの利用におすすめのアプリ
ロンドンの地下鉄やバスの路線図は一見すると複雑なのでアプリで経路を検索するのが便利。
ここではおすすめのアプリをご紹介します。
Citymapper
日本語検索可能で、徒歩、バス、地下鉄、タクシー、Uber、自転車での経路案内や運賃が表示される。
降りる駅やバス停が近づいたら教えてくれる機能もあり便利。
◆Citymapperのダウンロード
オイスターカードのQ&A
Q:オイスターカードに有効期限はあるの?
プリペイドの有効期限は特にありません。
ロンドンに再度訪れる予定のある方は、次回も利用できます。
オイスターカードにトラベルカードなどを追加した場合はその期限はあります。
また、払い戻しをしたカードは使用できなくなるので気をつけましょう。
Q:残高不足になったら?乗り越し精算はできる?
オイスターカードは乗り越し精算ができません。
チャージ金額が不足していても、改札は出られますが、チャージ残金はマイナスになっています。
次に乗車する前に必ずチャージしておきましょう。
そのまま通ろうとするとペナルティ(罰金)が課せられます。
Q:チャージはいくらしたら良い?(チャージ金額の目安)
ロンドンの主要観光地はゾーン1もしくは2内にあるため、ゾーン1~2の一日の上限金額7ポンド+バス代(1回1.5ポンド)×滞在日数分をチャージしておけば大丈夫です。
ロンドン中心部から離れた場所を訪れるときやヒースロー空港(ゾーン6)へのアクセスに利用するときは別途追加してください。
しかし、チャージ残金が10ポンド以上になってしまうと、券売機での払い戻しが受けれなくなってしまうので、こまめにチャージするのがおすすめです。
Q:オイスターカードを事前に入手しておきたい場合は?
前述のビジターオイスターカードを日本から手配する。
もしくはロコタビのサービスを利用して、ロンドン在住日本人のロコに依頼するのもおすすめです。
送迎や同行のサービスを依頼した際に、オイスターカードの購入もお願いしておけばとてもスムーズですよね。
無料のQ&Aもあるので、ほかにも疑問点やお困りごとがある場合は、お気軽に相談してみてください。
- ロンドンのロコ一覧
- ロンドンの無料Q&A
Q:オイスターカードは子供でも作れる?
10歳以下の子供はバスや地下鉄の料金が無料です。(地下鉄は大人同伴の場合)
11歳から15歳の子供の場合は、「11‐15 Zip Oyster photocards」という写真つきのカードがあると無料になりますが、事前に申請しカードを作成しなければならないので、短期旅行者には難しいかと思います。
このカードが無い場合は、14日間まで、大人料金の50%オフの割引料金でバスや地下鉄の利用が可能です。
この割引運賃を通常のオイスターカードに付与することができます。
大人同伴で駅やビジターセンターのスタッフに問い合わせてください。
Q:ヒースロー空港から市内へのアクセスにオイスターカードは使える?
使えます。
ヒースロー空港からはヒースローエクスプレスや地下鉄のピカデリー線を利用して市内中心部に出ることができますが、どちらでもオイスターカードの利用が可能です。
しかし、ヒースローエクスプレスを利用の場合は事前にオンラインでチケットを購入した方が割引されるのでおすすめです。
◆おすすめ記事:ロンドンのヒースロー空港から市内中心部への移動アクセス方法・手段ガイド~タクシー・地下鉄・ヒースローエクスプレス・バス
Q:空港(ヒースロー空港・ガトウィック空港)でオイスターカードは購入できる?
オイスターカードは空港でも購入可能です。
空港内の駅券売機やビジターセンターで購入できます。
Q:オイスターカードのケースは何が良い?
オイスターカードの大きさはクレジットカードなどと同じ大きさなので、日本のSuicaやPASUMOのケースに入れることができます。
お財布のカード入れやスマホケースのカード入れにもぴったり入ります。
まとめ
オイスターカード利用時に注意する点は、
- 早めに購入しておく(ヒースロー空港など)
- チャージしすぎないが、残高不足にも気を付ける
- 払い戻しは購入から48時間以降
とてもお得なオイスターカードを活用して素敵なロンドン旅行を楽しんでください!!