中国・広州のコンセント・変換プラグの形状、電圧は?
中国へ行く方必見!中国のコンセントには変換プラグが必要なの?形状や電圧、iPhoneの充電方法は?こういった疑問にお答えします!
▲広州の一般的なコンセント。A・C・O2タイプのプラグに対応している。
【中国・広州在住者執筆】
海外旅行にパソコンを持っていきたい。
お気に入りのデジカメをおともさせたい。
ドライヤーや電動シェーバーもないと困る。
こんな方は、必ず出発前に現地の電圧状況やコンセントの形状を把握しておく必要があります。
確認を怠ると、到着してから「あれ?使えない」「壊れた!」なんて残念なことになりかねません。
渡航先によっても、打つべき対策は若干異なってきます。
果して中国・広州では、日本から持ち込んだ電化製品が使えるのでしょうか。
この記事をしっかり読んで、知識をつけて下さいね。
中国の周波数・電圧とコンセント形状
中国は日本と周波数・電圧・コンセント形状が共に異なるため、日本の電化製品を中国に持って行っても、基本的には使えません(それどころか壊れてしまいます)。
中国の周波数
日本の周波数は西日本で60Hz、東日本で50Hzですが(新潟県の糸魚川と、静岡県の富士川を結ぶ線を境にして分かれます。
一部混在地域があります)、中国や香港・マカオでは、周波数は50Hzに統一されています。
中国の電圧
日本の電圧は100Vですが、中国は220Vです。
日本の電化製品の使用時には、変圧器が必要になります。
因みに、日本ほど低い電圧の国は世界にはほとんどありません。
これは電気が普及し始めた明治時代、日本の家屋が木造中心だったことから、安全性を重視したと言われています。
中国のコンセント形状タイプ
世界のコンセント形状にはおよそ8タイプあります。
日本はAタイプのみですが、中国では全種類が使われているようです。
中国・広州のコンセントはAとO2タイプが主流!
しかし広東省ではAタイプ、O2タイプが主流で、まれにCタイプに遭遇することもあるものの、その他の形状を目にすることはまずありません。
エリア | 周波数 | 電圧 | A | B | B3 | BF | C | O | O2 | SE |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本 | 50/60Hz | 100V | 〇 | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
中国(内地) | 50Hz | 220V | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
香港 | 50Hz | 220V | ー | ー | ー | 〇 | ー | ー | ー | ー |
マカオ | 50Hz | 220V | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ー | ー | ー |
▲(左)Aタイプのプラグ (右)O2タイプのプラグ
変圧器(トラベルコンバーター)とは
変圧器とは、電圧を変換するための機器です。
日本の電化製品を、電圧の異なる海外で使用したいとき、そのまま使おうとすると発火したり故障したりする原因となります。
そのような事故を防ぐため、変圧器の使用が必須となります。
変圧器を介せば、日本の電化製品を、中国でも正常に安全に、使用することが出来るようになります。
▲日本で購入できる一般的な変圧器。本体にはAタイプの穴が開いている。海外のCタイプのコンセントに挿して使用する。
変圧器なしで使える電化製品
日本で製造された電化製品の中にも、一部、変圧器を使う必要のないものもあります。
その様な製品は、内部に変圧器が内蔵されているため、自動で電圧を変換してくれるのです。
これを「ユニバーサル仕様」と呼びます。
ユニバーサル仕様の主な電化製品は、パソコン・スマートフォン・タブレット・デジカメ・電動シェーバーなどです。
これらの電源プラグは、100V~240Vまでの電圧に対応しているので、変圧器がなくても海外で使うことができます。
お手持ちの製品が、中国でも変圧器なしで使用可能かどうかは、充電器や本体に「対応電圧100-240V」と記載されているかどうかを確認してください。
中国の電圧は220Vなので、対応範囲内です。
この表示があれば大丈夫でしょう。
▲日本のパソコンのACアダプター。海外でも変圧器なしでそのまま使える。
変圧器が必要な電化製品
一方、変圧器が必要な電化製品とは、充電器や本体に「対応電圧100-240V」と記載されていないものを指します。
これらは一般的に、日本でのみ使用されることを想定されて製造された製品ですので、海外の高い電圧の国では使うことが出来ません。
旧型の携帯電話やドライヤーなどは要注意です。
筆者は小型のCDプレイヤーを変圧器をつながずに使用しようとして、壊した経験があります。
変圧器購入の際に気を付けるべきポイント
変圧器は日本の家電量販店はもちろん、ネット通販でも手軽に購入することができます。
価格は3,000円から5,000円と言ったところでしょう。
しかし購入にあたっては、様々な注意点があります。
以下を確認し、適切なものを選択してください。
変圧器の種類
変圧器には3つのタイプがあります。
日本の家電製品を海外で使う場合 → ダウントランス
現地の電源電圧を100Vに下げてくれる変圧器です。海外の家電製品を日本で使う場合 → アップトランス
日本の電源電圧を100Vに上げてくれる変圧器です。日本の家電製品を海外で使う&海外の家電製品を日本で使う → アップダウントランス
世界各国でオールマイティに使える兼用タイプです。
日本の家電製品を中国でも使用したい場合は、ダウントランスもしくはアップダウントランスを購入するようにしましょう。
分からない場合は店員さんに尋ねてください。
変圧器の定格容量
変圧器は、それぞれ対応できる容量が決まっています。
これを定格容量と呼びます。
使用したい電化製品の消費電力が、変圧器の定格容量よりも大きい場合、変圧器に多大な負荷がかかります。
無理に使おうとすると、プラグから煙が出るなどして火災の原因となるため、大変危険です。
使用の際は、必ず「定格容量>機器の消費電力」であることを、事前に確認しておかなければなりません。
変圧器の定格容量と、電化製品の消費電力については、製品本体や説明書を見ることで、簡単に確認することが出来ます(WまたはVAと表示されています)。
変圧器のかしこい選びかた
ドライヤーやポット、アイロン、炊飯器など、消費電力が比較的大きい電化製品を使用する場合や、一度に消費する電力はさほど大きくなくても長時間連続して使用したい場合は、定格容量のかなり大きな変圧器を用意する必要があります。
以下を目安にしてください。
- モーター内蔵器具や電熱器具を使いたい。 →消費電力の3倍以上の定格容量を持つ変圧器を選択する。
■モーター内蔵器具の例:ドライヤー、冷蔵庫、空気清浄機、掃除機、扇風機、ミシン、フードプロセッサー、ジューサー、ミキサーなど
■電熱器具の例:炊飯器、電子レンジ、アイロン、ホットプレート、電気ポット、コーヒーメーカー、オーブントースター、IH調理器、ホームベーカリー、ホットカーラー、ヘアーアイロン、スチーム美顔器、電気毛布、ファンヒーターなど
- 電化製品を30分以上連続して使用したい。 →消費電力の1.25倍以上の定格容量を持つ変圧器を選択する。
変換プラグとは
変換プラグとは、コンセントの形状に合わせて、プラグの形を特殊に変形させてくれる便利なアイテムのことを指します。
上述した通り、日本製の電化製品のプラグはAタイプと呼ばれ、すべて同じ形をしています。
しかし海外には様々な形状のコンセントがあり、そのままでは差し込んで使うことが出来なかったりします。
そんな時、変換プラグをプラグの上にかぶせ、プラモデルのように組み立てれば、コンセントの形にあったプラグの形に変形させることが出来ます。
変換プラグは、ダイソーやトラベル用品ショップで!
このアイテムは、一つで8種類すべてのコンセントタイプに組み立てられるものが人気です。
ダイソーなどの100円ショップやトラベル用品ショップで手軽に手に入ります。
ただし、これは単に形状を変えるだけの道具なので、変圧機能は持っていません。
電圧が異なる場合は、変換プラグを用いても使用することができないのでご注意ください。
広州で変換プラグは基本不要
しかしながら、上述の通り広州で採用されているコンセントタイプは、日本と同じAタイプ、もしくはO2タイプです。
建物内のコンセントは、大抵の場合、AタイプとO2タイプのどちらも差し込めるようになっているため、日本の電化製品を使用したい場合は、プラグを直接Aタイプに差し込めば、そのまま使用することが可能です(電圧の問題をクリアしている場合)。
▲広州の一般的なコンセント。A・C・O2タイプが一緒になっている。
また、現地で手に入るたこ足配線用の延長コードも、殆どの商品が、AタイプとO2タイプの両方が差し込めるようになっています。
多くの場合、ホテルの備品として置いてありますので、Aタイプのコンセントが足りない場合は申し出てみると良いでしょう。
▲中国の一般的な延長コード。A・C・O2タイプが一緒になっている。
旅行にあたり、万一の時のために変換プラグを用意しておいて損はありませんが、筆者は7年の広州生活でまだ使用したことがありません。コンセントの形状については、あまり気にしなくてよいと思います(但し、お隣の香港やマカオを経由する場合は、コンセント形状が全く異なるため、変換プラグ必携です!)。
中国のコンセントでiphoneを充電する場合
iphoneには変圧器は必要ありません。
コンセントの形状も日本と同じAタイプが普及しているので、基本的にはプラグなしにそのまま利用できます。
まとめ
まとめると、中国・広州のコンセントはAとO2タイプが主流、変換プラグは基本不要となります。
旅行準備の参考になりましたら幸いです。
その他、分からないこと、知りたいことがあれば、ロコタビの無料Q&Aで質問もできますのでぜひ利用してみてくださいね!皆様の愉快な旅路をお祈りいたします。