シンガポール入国審査・出国手続きガイド〜電子入国カード、自動化ゲート
【シンガポール在住者執筆】事前にチェックしておけば安心! シンガポール・チャンギ空港からスムーズに入国するために、入国審査の手順や所要時間、出入国カードの書き方などを分かりやすく解説します。また、電子入国カードや自動化ゲートなどの最新情報についてもご紹介しますので、シンガポール入国・出国前の最終確認として参考にしてください。
出発前・シンガポール入国前に確認しておくこと
シンガポール旅行が決まったらまずパスポートを確認しましょう。渡航期間や目的によってはビザの申請・取得が必要になります。
パスポートの有効期限をチェック
シンガポールに入国するには、パスポートの有効期限が6ヶ月以上残っていることが条件です。パスポートの有効期限がもうすぐ切れそうな人は早めに更新しておきましょう。
更新や申請については、外務省ウェブサイトをご参照ください。
パスポートは申請してから受け取るまでに約1週間かかるので、余裕を持って手続きしておきましょう。
ビザは必要?
日本国籍を持つ方が観光目的で14日または30日以内の滞在の場合は、ビザの申請は必要ありません。
滞在可能な日数は入国審査官の判断によりますが、一般的な観光の場合は30日間滞在許可されることが多いです。
それ以上の期間滞在する場合や、就労・留学などが目的の場合はそれぞれの目的に合ったビザを申請する必要があります。
ビザの詳細や申請については、以下のサイトをご参照ください。
入国手続きの流れ・所要時間
チャンギ空港到着後は、「Immigration」の表示にしたがって入国審査エリアに進み、以下の流れで入国手続きを行います。
- 入国審査
- 預け荷物の受取
- 税関手続き
- 到着ロビーへ
シンガポール入国は比較的スムーズで、合計の所要時間15分ほど。時期や時間帯によっては30分以上かかる場合もあります。
それぞれのステップを詳しく説明します。
1. 入国審査
入国審査エリアでは外国人用の審査カウンターの列に並びます。順番がきたら審査官に以下のものを渡します。
- パスポート
- 記入済みの出入国カード
- 帰りの航空券(Eチケット)
その後、係官の指示にしたがって両親指の指紋をスキャンします。
入国の目的などを詳しく聞かれることはほとんどなく、パスポートに入国許可のスタンプを押してもらえます。通常であれば30日間の滞在許可がもらえますが、必ずスタンプの日付を見て滞在許可日数をチェックしておきましょう。
また、返却された出入国カードの半券は出国の際に必要なのでなくさないように注意してください。
出入国カードの書き方・記入例
出入国カードはシンガポール行きの機内で入手できます。機内で入手できなくてもシンガポール到着後、入国審査のところで出入国カードが入手でき、その場で書き込むこともできます。
ICA(シンガポール入国管理局)のウェブサイトに最新の出入国カードが載っています。
すべて英語で記入しましょう。
出入国カードの記入例
- Full Name as it appears in passport/travel document パスポートに書かれている名前
- Sex 性別
- Passport Number パスポート番号
- Place of Issue パスポートの発行地
- Date of Expiry パスポートの有効期限 (日/月/西暦)
- Country of Birth 出生地
- Date of Birth 生年月日(日/月/西暦)
- Nationality 国籍
- Flight No/Vessel Name/Vehicle No 入国の際のフライト便(船、バス等の場合は、その便名)
- Place of Residence 居住地 (市/都道府県/国)
- Last City 入国先(どの国からシンガポールへ入国するのか)
- Next City シンガポール出国後の目的地
- Address in Singapore 滞在先の住所(ホテル名)
- Length of Stay 滞在予定日数
- Have you been to Africa or South America in the last 6 days? 過去6日間に南米かアフリカへ行ったか16. Have you ever used a passport under a different name to enter Singapore 別名のパスポートで入国したことがあるか
- If Yes state name(s) different from current passport 別名のパスポートで入国したことがある場合はその名前 (結婚して姓が変わった人はこちらに記載)
- Have you ever been prohibited from entering Singapore? 入国拒否されたことがあるか
- Signature 自筆サイン
- Full Name as it appears in passport/travel document パスポートに書かれている名前
- Nationality 国籍
電子入国カード(オンライン入国申請)
2018年からオンラインで入国申請を行うことができるようになりました。
シンガポール到着日の14日前から、ICAウェブサイトまたは公式アプリSG Arrival Cardで、パスポートの個人情報や旅程などを入力することで申請が可能です。
ただし2019年現在、エアアジアやシンガポール航空など特定の交通機関の利用者であることが条件となっています。今後利用者の対象範囲の拡大が見込まれますので、公式ウェブサイトで最新情報や詳細をご確認のうえご利用ください。
2. 預け荷物の受取
無事入国が完了したら、「Baggage Claim」という表示にしたがって荷物受け取りエリアへ行きます。自分が乗ってきた便名が表示されているターンテーブルで、自分の荷物をピックアップします。
荷物のピックアップが終わったら、念のためにスーツケースが破損していないか確認しておくとよいでしょう。また似たようなスーツケースが多いので自分のものかどうかの確認をお忘れなく。
万が一荷物が見つからない場合や、破損していた場合は近くの係員に問い合わせましょう。
荷物紛失時・破損時の尋ね方
- 「My baggage is missing, Could you check it?(荷物が見つからないのですが、確認してもらえますか?)」
- 「My baggage was damaged, Could you check it?(荷物が破損していたのですが、確認してもらえますか?)」と伝え、保険が適用されるかどうか聞いてみましょう。
次の税関手続きの前にアルコール類の免税店があるので、欲しい人はここで購入しましょう。市内よりも安く買えます。
3. 税関手続き
荷物のピックアップが終わったら、税関カウンターを通って外に出ます。申告するものがなければそのまま緑の通路から出ますが、申告するものがあれば赤の通路で申告してください。
ちなみにタバコは1本から課税対象です。抜き打ちで検査もあるので、十分気を付けてください。
持ち込み禁止品
シンガポールへの持ち込みに関して、特に注意しなくてはならないのがチューイングガム! 日本にいるとカバンの中にいつも入れている人も多いかもしれませんが、シンガポールでは罰金の対象になります。ガムは持たずに入国してください。
そしてもちろん、麻薬は絶対ダメです。シンガポールは日本よりも麻薬に対する処罰が厳しく、外国人であっても最高刑は死刑です。
持ち込み禁止品の一覧
- チューインガム
- ピストル・リボルバー(形状が似ているライターも禁止)
- クラッカーや武器・爆発物
- サイの角など、絶滅危惧種に属する動物由来のもの
- スキャン受信機、軍用通信機器、電話音声変更装置など
- わいせつな記事、出版物、ビデオテープまたはディスク
- 噛みタバコや電子タバコを含む紙タバコの代わりとなる煙草製品
- 麻薬類
- ブランド品のコピー品
⇒【関連記事】シンガポール旅行の持ち物チェックリスト!必需品から注意点まで徹底解説!
4. 到着ロビーへ
税関審査を通過したら、ようやく到着ロビーに出られます。
チャンギ空港は世界空港ランキング7年連続1位を取得した快適性の高い空港です。そのまま市内に移動してもいいですが、時間のある方は空港内をブラブラするのもおすすめですよ。
チャンギ空港の概要や市内への行き方については、シンガポール・チャンギ国際空港から市内へのアクセス方法をご参照ください。
出国手続きの流れ・所要時間
出国手続きの流れは以下の通り。
- 搭乗手続き
- 出国審査
- 免税店エリア・GST払い戻し申請
- 保安検査・セキュリティチェック
- 搭乗ゲートへ
合計の所要時間は20分前後。時期や時間帯によっては40分以上かかる場合もあります。
それぞれのステップを詳しく説明します。
1. 搭乗手続き
各航空会社のチェックインカウンターでチェックイン手続きを済ませます。搭乗手続き締め切り時間が設けられているので、利用する航空会社のホームページで確認しておきましょう。
朝方・夕方などのラッシュアワーは空港までの道路が渋滞しますので、早めに空港に着くよう余裕を持ってスケジュールを立ててください。
またチャンギ空港には2019年現在、4つのターミナルがあるので事前にどこのターミナルからフライトが出るか必ず事前に確認しておきましょう。
2. 出国審査
出国審査はパスポートと、入国審査時にパスポートに挟んで返却された出入国カードの半券を提出するだけでOKです。
滞在許可日数を超えてオーバーステイでもしていない限り、何事もなくスムーズに出国スタンプを押してくれます。
自動化ゲート
最近では、空路で日本などに帰る場合は、自動化ゲートを通過するだけで出国できるケースがほとんどです。
自動化ゲートを利用するにあたって必要な手続きなどは一切ありません。当日係員が誘導してくれるので、機械にパスポートをかざし、カメラで顔認証や指紋をスキャンするだけで出国手続きが完了します。
ただし、家族連れ(6歳未満の子連れ)の場合はこの自動出国ができないので、審査官のいるカウンターで出国審査を受けてください。
3. 免税店エリア・GST払い戻し申請
旅行中に対象店舗で一定額のお買い物をした場合、GST(消費税)の払い戻しができます。お買い物をしたお店で申請書をもらって空港で免税手続きをしてください。時間帯によっては混んでいることもあるので早めに空港へ行くのをお勧めします。
持ち出し禁止品
お土産としても人気のポークジャーキーなどは海外で購入した肉加工製品になるため、日本への持ち込みが禁止されている場合や、日本への持ち込みが可能でも検疫が必要な場合があります。詳しくは農林水産省の動物検疫所・植物防疫所ウェブサイトをご参照ください。
不安な方はシンガポールで食べる分だけにしておいた方がよいかもしれませんね。
4. 保安検査・セキュリティチェック]
パスポートと搭乗券を提示し、機内持ち込み品の検査や液体物の検査を受けます。あらゆる液体(ジェル状のものも含む)は、100ミリリットル以下の容器に入れ、容量1リットル以下のジップロックに入れておく必要があります。1人あたり1袋のみ持ち込み可能です。
電子機器や液体物が入った袋はバッグから出しておきましょう。
5. 搭乗ゲートへ
保安検査を終えたら、あとは搭乗ゲートを目指すのみです。搭乗ゲートによっては移動に時間がかかるので余裕を持って移動しましょう。
まとめ
一般的な海外旅行であれば、持ち込み・持ち出し禁止品さえ注意すれば、シンガポールの入出国は比較的簡単です。
最近では自動化が進み、さらにスムーズに入国・出国ができるようになってきていますので、最新の情報を公式ウェブサイトでチェックしておきましょう。
シンガポールの入国審査や出国手続きについてもっと詳しく知りたい方は、現地在住の日本人(ロコ)に無料で相談してみましょう!