アメリカ・ポートランド(オレゴン)の年間の気候と旅行中におすすめの服装
【アメリカ・ポートランド在住者執筆】アメリカ・ポートランドへの旅行が決まったら、天気を確認して持っていく服を準備しましょう。旅行先の天候を知っておくと持っていく服を準備する時に役立ちます。また、滞在時のアクティビティーも決めやすくなります。
せっかくの楽しい旅行も持っていく服を間違えると、寒すぎたり暑すぎたりして台無しになってしまいます。今回はポートランド在住の筆者が、年間の天候の特徴とおすすめの服装をご紹介します!ポートランドでの滞在がより楽しいものになるようお役立てください。
アメリカ・ポートランドの年間の気候
ポートランドは北海道と同じ緯度ですが、地中海性気候のため温暖です。雪は降りますが、冬に1〜2度10センチほど積もる程度です。夏は湿度が低くカラッとしているため、蒸し暑さを感じません。日本に比べて冬が比較的長く、夏は短めなのが特徴です。
年間の気温と降水量
ポートランドの気温が一番高くなるのは7月と8月(平均最高気温=27℃ 平均最低気温=14℃)、低くなるのは12月と1月(平均最高気温=7℃ 平均最低気温=2℃)です。
降水量は、秋冬春の10月から5月が年間量の90%を占めます。特に冬は曇りか雨の日がほとんどです。逆に夏は晴れの日が続きます。雨は日本のように土砂降りになることはほぼなく、霧雨のようにシトシトと降ります。そのためこちらの人は傘を持つことがあまりなく、レインコートやパーカーのフード、ニットキャップで雨をしのぐことが多いです
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
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ポートランド 平均気温(℃) | 9.35 | 11.9 | 15.8 | 10.5 | 19.4 | 29.1 |
ポートランド 降水量(mm) | 124 | 93 | 93.5 | 69.3 | 62.7 | 43.2 |
東京 平均気温(℃) | 4.7 | 5.4 | 11.5 | 17.0 | 19.8 | 22.4 |
東京 降水量(mm) | 48.5 | 20.0 | 220.0 | 109.0 | 165.5 | 155.5 |
月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ポートランド 平均気温(℃) | 34.1 | 34.5 | 30.1 | 21.6 | 13.9 | 8.5 |
ポートランド 降水量(mm) | 16.5 | 17 | 37.3 | 76.2 | 143 | 139.4 |
東京 平均気温(℃) | 28.3 | 28.1 | 22.9 | 19.1 | 14.0 | 8.3 |
東京 降水量(mm) | 107.0 | 86.5 | 365.0 | 61.5 | 63.0 | 44.0 |
出典:気象庁/ Weather Atlas
春(3月、4月、5月)のポートランド
毎日雨か曇りの長い冬が過ぎて、待ちに待った春です。晴れの日が何日か続き次に雨の日が何日か続くというサイクルに入ると、ポートランドの人はみんな「春がきたね」と言います。晴れの日は体感温度も高く日中は半袖でも過ごせる気候ですが、朝晩と雨の日は冬に戻ったように寒くなります。初春の3月はまだ雨の日が多いのですが、4月に入ると晴れの日が急に多くなり、春がすすみます。また、陽が長くなり4月中旬の日の出時刻は6時、日の入り時刻は夜の8時になります。
夏(6月、7月、8月)のポートランド
夏になると、公園の芝生も枯れてしまうほどの晴天が続きます。7月8月の平均最高気温は27度前後ですが、近年は温暖化もあって最高気温が35度を超えることもあります。それでも日本のようにうだるような暑さにならないのは、湿度が低いためです。夜になるといったん気温が下がるため、朝から暑いということもありません。台風もきません。夕立のような現象は時々起こりますが、夏の間に数回です。ちなみに日中一番温度が上がるのは午後2時から5時ごろです。
秋(9月、10月、11月)のポートランド
9月はまだ暑さが残り、日本の残暑を想わせます。雨の日が徐々に増え始め、紅葉も始まります。10月に入ると、初春のように晴れの日が続き雨の日が次に続く、というサイクルが始まります。日によって気温の変動が大きく、急に寒くなることがあります。雨もよく降るようになりますが、霧雨の場合が多いです。11月に入ると降水量は10月の倍ほどに増え、一気に冬模様となります。
冬(12月、1月、2月)のポートランド
寒い年では12月下旬や1月初旬に1〜2度雪が降ります。数センチ積もる程度ですが、晴れ間がないのでいったん雪が積もってしまうとなかなか溶けません。積もった雪が溶けずにやがて氷のように凍ってしまうこともあります。暖冬で粉雪が数回降るのみで積もらない年もあります。気温は低めですが北風があまり吹かないため、気温ほど寒く感じません。雨の日がとても多く、霧雨のような雨が降ったり止んだりを繰り返します。1月初旬の日の出は8時ごろ、日の入りは4時30分で、夜が長いです。
旅行中におすすめの服装
春夏のポートランドは日中の温度差がありますので、脱ぎ着できるレイヤースタイルがおすすめです。秋冬は雨が多いですので、レインコートや撥水機能のある靴は必須です。
ポートランドではカジュアルな服装が主流です。古着をうまく着こなし、その人その人に似合った服を選ぶのがポートランドスタイルです。流行より心地よさが優先されます。
春(3月、4月、5月)の服装
朝晩は冷えますが、天気のいい日の日中は気温が上がります。小さくまとまるダウンジャケットやストール等、脱ぎ着しやすいレイヤースタイルがおすすめです。初春は雨がよく降ります。また、急に気温がぐっと下がる日もまだまだあります。念のため、レインコートがあると安心です。
夏(6月、7月、8月)の服装
日差しが強く帽子とサングラスは必須です。気温は日本ほど上がらなくても雲ひとつない晴天が続くので、ポートランドでは太陽が近く感じます。バスや店内ではクーラーが効いているので、なにか羽織るものがあると便利です。日焼け止めを忘れずに。
秋(9月、10月、11月)の服装
秋は春と同じように、寒い日と暖かい日の気温差がかなりあります。日陰にいると寒いくらいですが、陽が照っていると夏のように暑いです。暑くなったら脱いで体温調整ができる服装がおすすめです。ストールやマフラーなど首を覆うことのできるアイテムは、寒くなった時にとても便利です。また、ニット帽も急な雨や寒さから冷えを防いでくれます。
冬(12月、1月、2月)の服装
ポートランドの冬は東京よりも寒く感じます。雨の日が多いので、撥水加工の靴とレインコート、手袋とニット帽やマフラーは必須です。厚いウールのセーターや風を通さないコートなどがおすすめです。寒い日は日中もほとんど気温が上がりません。できるだけ暖かい服装を用意されると安心です。
まとめ
ポートランドの天候は、長い冬と雨、強い日差しの短い夏が特徴です。訪れる時期によって全く違う季節を楽しむことができます。冬の季節は注意が必要です。寒い上に日が暮れるのがとても早いので、十分にあたたかい服装を用意されることをおすすめします。
せっかくのポートランド旅行です。寒さや暑さに対応できる服装で、ポートランドの街を楽しんでください。