フランクフルトの地下鉄・電車の乗り方ガイド(路線図・乗り換え・運賃)
【ドイツ・フランクフルト在住者執筆】フランクフルト旅行へ行く前に読めば安心! 地下鉄と電車の乗り方を徹底的に解説します。路線図や乗り換えアプリ、料金体系、交通カード、チケット(乗車券)購入方法、実際の乗り方を紹介します。終わりにはQ&Aをまとめました。充実した交通機関を利用して、旅行中の移動にお役立てください。
フランクフルト(ドイツ)の電車事情について
まずドイツに来て驚くところは改札がないところです。駅もあり、切符売り場もありますが、改札はありません。では、どうするかと言うと自己責任のもと切符を購入し、保持しておきます。電車内には不定期に係の人が来て、切符のチェックを行っています。係の人が来たら切符を見せ、もし来なかった場合は特にすることはありません。
ドイツ鉄道DBとフランクフルト交通局RMV
鉄道会社はドイツ全土にあるドイツ鉄道(DB:Deutschche Bahn:ドイチェ・バーン)と各地域によって管轄が異なります。フランクフルト市のあるヘッセン州付近はフランクフルト交通局(RMV:Rhein- Main-Vehrkehrsverbund)の管轄になります。
電車の種類
ドイツの電車の種類は大きく4つに分けられます。
ICE/IC(新幹線)
ドイツ鉄道DBの管轄。ドイツ国内だけでなく、ベルギー、オランダ、スイス、フランス、イタリアまで直通運行する列車もあります。
RE(特急)
ドイツ鉄道DBの管轄。ドイツ国内旅行に便利です。
Sバーン(近郊列車)
フランクフルト交通局RMVの管轄。市内⇔空港など、フランクフルト近郊に行くのに利用します。
Uバーン(地下鉄)とStraßeバーン(シュトラーセ・バーン:トラム)
フランクフルト交通局RMVの管轄。地下鉄・トラム・バスがフランクフルト市内を網羅しています。
運賃と交通カード
切符は自動券売機またはReisezentrum(ライゼツェントルム:旅行センター)で購入が可能です。運賃はエリアによって金額が異なり、長距離移動の場合は乗る電車によって金額が異なります。
切符の種類
以下のような種類があります。
- 片道切符(Einzelfahrkarten:アインツェルファートカルテン)
- 短区間切符(Kurzstreckenfahrkarten:クルツシュレッケンファートカルテン)
- 1日券(Tageskarten:ターゲスカルテン)
- グループ1日券(Gruppentageskarten:グルッペンタターゲスカルテン):5名まで
- 定期(週/月/年)(Wochenkarten:ボッヘンカルテン / Monatskarten:モナーツカルテン / Jahreskarten:ヤーレスカルテン)
- その他
運賃
運賃は市内の片道切符2.75ユーロから遠くに行くほど高くなります。市内をゾーン5000と表記していて、エリアによって数字が異なります。数字が大きいからと言って遠い、料金が高いという訳ではありませんので、行き先と料金はしっかり確認するようにしましょう。
以下の料金はフランクフルト市内、またはフランクフルト中央駅を出発地点とした料金例になります。
切符種類 | 料金(ユーロ) | 料金(円)1ユーロ:125円計算 |
---|---|---|
市内片道券 | 2.75ユーロ | 約340円 |
市内短区間片道券 | 1.85ユーロ | 約230円 |
市内1日券 | 5.35ユーロ | 約670円 |
市内空港間片道券 | 4.95ユーロ | 約620円 |
市内空港間1日券 | 9.65ユーロ | 約1,210円 |
市内グループ1日券(5名まで) | 11.35ユーロ | 約1,420円 |
市内空港間グループ1日券(5名まで) | 16.60ユーロ | 約2080円 |
市内定期(1週間) | 26.10ユーロ | 約3,260円 |
交通カード
定期などは切符のみでなく交通カードも普及しています。最初は駅内などにあるReisezentrum(旅行センター)で購入し、その後は自動券売機で更新、購入が可能になります。支払いも現金だけでなく、クレジットカードや銀行のカードでできるのでとても便利です。
電車の乗り方
- まず最寄りの駅と行き先の駅を確認します。
- 自動券売機またはReisezentrum(旅行センター)で切符を購入します。 自動券売機はドイツ語表記以外にも英語表記、スペイン語表記などいくつかの言語表記が可能です。
- 切符購入後は電車に乗るだけです。車内で係の人が来たときのみ切符を見せてください。 (注意)フランクフルト周辺以外では、切符購入後にスタンプを押さなければならない地域もあります。
切符購入時に覚えておきたいドイツ語
ドイツ語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
Fahrkarte | ファールカルテ | 切符 |
Erwachsene | エアバックゼネ | 大人 |
Kinder | キンダー | 子供 |
Ort | オルト | 場所 |
ZIel | ツィール | 目的地 |
von | フォン | から |
bis | ビス | まで |
zahlen | ツァーレン | 支払い |
weiter | バイター | 進む |
zurück | ツゥリュック | 戻る |
abbrechen | アップブレッヒェン | 中断する |
電車内のマナーの違い
日本とのマナーの違いはまず携帯電話の通話が可能なところです。電車内に無料Wifi付きの車両もあるため最近ではBluetoothでワイヤレスイヤホンを使い独り言のようにしゃべっている人も多く見かけます。
ペットや自転車も一緒に乗せることができます。自転車優先の場所もあるため、自転車と乗車してきた人にはその場所を譲らなければいけません。
日本では他の人が座れるようによほど空いているとき以外は自分の荷物は自分の膝の上や座席付近に置きますが、ドイツでは混んでいても隣の空いている席に荷物を置いている人も多いです。しかし、Darf ich hier setzen?(ダーフ イヒ ヒア ゼッツェン?:ここに座ってもいいですか?)と聞けば、快く席を空けてくれます。これは気づきの文化の日本と伝える文化のドイツの違いだと思います。
フランクフルトの電車の路線図
出典:Rhein-Main-Verkehrsverbund GmbH
乗り換えアプリ
全ての電車やバスなどはこの2つのアプリがあれば、大丈夫です。時間や電車の番号はもちろんプラットホームの番号や乗り換えにかかる時間なども知ることができます。
ドイツ鉄道DB Navigatorのダウンロード
またはそれぞれのホームページにて乗り換え検索が可能です。
- ドイツ鉄道DBホームページ
- フランクフルト交通局RMVホームページ
乗る前に知っておくと便利なQ&A
Q:空港から市内中心部への行き方は?
A:空港の駅から中央駅まで電車が通っています。近郊列車SバーンのS8/9で3駅、約10分で着きます。
Q:時刻表はどこを見ればわかる?
A:主要な駅には電光掲示板があります。また路面電車などでも電車の番号、時間、行き先が表示されます。またほどんどの駅には一覧の時刻表があります。
Q:割引はあるの?
A:定期券では9時以降から有効な定期もあります。長期的にたくさん電車を使用する方は割引カードもあります。旅行なので短期間滞在の場合は、長距離移動で事前に乗る電車を指定することで割安で切符を購入することができます。詳しくは窓口でお問合せください。
Q:地下鉄に忘れ物をしてしまったときは?
A:もし忘れ物をしてしまった場合には fundbuero@vgf-ffm.de または www.vgf-ffm.de まで問い合わせになります。しかし、フランクフルト市内では置き引きやスリなども多いため、一度忘れてしまったら戻ってこないと考えた方が現実的です。ですので、荷物や貴重品の管理はより厳重にしておきましょう。
Q:駅にコインロッカーはある?
A:Frankfurt Hbf(フランクフルト ハウプトバーンホーフ:フランクフルト中央駅)やHauptwache(ハウプトバッヘ)駅、Kanstablerbawche(コンシュタブラーバッヘ)駅など駅にはコインロッカーがあります。
Q:無賃乗車をしたらどうなるの?
A:係の人がチェックに来て、切符を持っていなかった場合には罰金60ユーロ(約7,500円)になります。
まとめ
海外で電車に乗ることは不安も多いと思います。そして、日本ほど正確に電車が来ることは世界どこを見ても少ないと思います。しかし、フランクフルト(ドイツ)は経済的にも安定していてヨーロッパ内でも真面目と言われる国です。遅延や運休もありますが、基本的には時刻通りに電車は来ますし、交通機関も整備されています。市内観光をするにも電車に乗れた方が便利ですので、当サイトを参考にしていただきみなさんの有意義な楽しい旅のサポートになれば幸いです。
フランクフルトの交通機関についてもっと詳しい情報を知りたい方は、ロコタビでフランクフルト在住の日本人ロコに質問もできますので、ぜひ利用してみてくださいね。