ウィーンの地下鉄・トラムの乗り方ガイド(路線図・時刻表・料金・切符・アプリ)
【オーストリア・ウィーン在住者執筆】ウィーンのトラムや地下鉄(Uバーン)の乗り方を徹底的に解説!
路線図や時刻表、料金、切符や乗り放題チケットの買い方、実際の乗り方やルール、乗り換えに便利なアプリ、役立つQ&Aなどをまとめました。
主要観光スポットの近くにはトラムや地下鉄の駅があり、市内で現地の人も旅行者も1番利用される頻度が高い交通機関です。コツさえつかめばとても便利なので乗り方をマスターしちゃいましょう!
オーストリア・ウィーンのトラム(路面電車・市電)・地下鉄(Uバーン)の基本情報
ウィーン市内の公共交通機関は、地下鉄、トラム、バスの3種類となっています。
また、ウィーンの電車は路面を走るトラム(シュトラーセンバーン:Straßenbahn)と地下鉄(Uバーン:U-Bahn)があります。
大きな観光名所や、ショッピングが楽しめる場所近くにあることが多い地下鉄。地下鉄の駅と駅の間や、地下鉄にない方向に走るトラム。そのように認識していただけたらと思います。
場合によっては、トラムの方が便利なこともあるので、目的地までどの方法で行けばいいかを必ずチェックしましょう!
ウィーンのトラム・地下鉄の路線図と時刻表
出典 : ウィーン市電公式サイト
路線図はウィーン市電公式サイトからダウンロードできます。
時刻表はトラムや地下鉄の駅に掲示してありますが、ウィーン市電公式サイトで時刻表をダウンロードできます。
ウィーンのトラム「シュトラーセンバーン(Straßenbahn)」
ウィーンのトラムは街中に巡っており、主要の観光スポットはこれで行くことができます。
ですが移動速度を考えると、地下鉄を利用したほうが早く移動できます。
観光目的であれば、トラムに乗ってゆっくりと街並みを楽しみながら移動できるので、時間がある方にはトラムがおすすめです。
また、旧トラムと新トラムがあり、どちらも車椅子対応だったり、車内もキレイなので利用しやすいです。
切符の打刻は、電車内に入ったところにある刻印機でしてください。打刻から1時間以内なら乗り換え可能です。
トラムの主な路線
約35ある路線のうち、主な路線をご紹介します。
1:プラーター・ハウプトアレー - シュヴェーデンプラッツ-リング通り - 国立オペラ座 - シュテファン・ファディンガープラッツ
2:オタークリング - 国立オペラ座 - リング通り - シュタット パーク(シュトラウス記念像) - MAK応用美術館 - シュヴェーデンプラッツ - フリードリッヒ・エンゲルスプラッツ
D:ベートーベンの小路(ウィーンの北、ウィーンの森) - ヌスドルフ - リンク - ベルベデーレ宮殿 - 中央駅(ハウプトバーンホーフ) - アルフレッド・アードラーシュトラーセ
18:ブルクガッセ・シュタットハッレ - シュラッハトハウスガッセ:西駅と中央駅を結びます。
37:ショッテントア(U2リンク北側) - カルニシウスガッセ(シューベルトの生家) - ホーエヴァルテ(ベートーヴェン遺書の家)
38:ショッテントア(U2リンク北側) - グリンツィング(ワインの居酒屋が並びます)
71:ベルゼ(証券取引所) - ケルントナーリング/オペラ座 - 中央墓地(楽聖たちの墓へは第二門2.Torで下車)
ウィーンの地下鉄「Uバーン(U-Bahn)」
ウィーンの地下鉄は5つの路線で構成されており、主要の観光スポットはこれで行くことができます。
ウィーンの公共交通機関はどれも綺麗で使いやすく、色分けされていて世界の中でもわかりやすい電車の位置にあると思います。
週末は24時間運行となるので、終電を気にしないで外出できますね。
地下鉄の路線
U1(赤)レオポルダウ - オーバラー:街の中心部を通り南北に走る路線。
U2(紫)カールスプラッツ - ゼーシュタット :リンク(環状道路)の西側半分を走る路線。
U3(オレンジ)シンメリング - オッタークリング:街の中心部を東西に走る路線。西駅を通ります。
U4(緑):ウィーンの森の入口ハイリゲンシュタットと市の西ヒュッテルドルフを結ぶ路線。カールスプラッツや、シェーンブルン宮殿を通ります。
U6(茶)フロリツドルフ - ジーベンヒルテン:西駅を通って市の南北を結ぶ路線。
ウィーンのトラム・地下鉄の乗り方・切符の買い方
トラム「シュトラーセンバーン(Straßenbahn)」の乗り方
まずはトラムから。この写真のような場所がトラムの駅になります。
街中では電車がつくまでかかる時間が表示されています。
こちらがトラムのルートになります。赤いラインが行く方向になっていて、白いラインが反対方向を意味します。
トラムに乗るためにもちろんチケットが必要ですが、下記「チケットの買い方」に詳しく書いたのでご一読ください。
地下鉄「Uバーン(U-Bahn)」の乗り方
地下鉄(U-Bahn)の駅の入口です。写真のように、屋根にUのマークがついていてわかりやすくなっています。
ちなみにこの地下鉄はU1です。ウィーンの市内にはU1~U6まであります。
目的地の最寄り駅がUの何なのかを確認しましょう。また市内には数か所2つまたは3つの路線が交わる駅がありますので、乗り換えの際はそちらの駅をご利用ください。
そしてこちらが改札口です。
赤丸の中にある機械に黄色い差し込み口があります。
乗り始めた日時が入ったスタンプが必要なので、チケットに▽のマークがあればその差し込み口に1度だけいれてください。
▽のマークがない場合(チケットの種類によって無い時もあります)もありますが、その場合は買った時から時間(有効期限)が始まっています。
こちらが地下鉄の路線図です。
どのメトロの駅にもこのように壁に駅の一覧があるので、行先をご確認ください。
電車「Sバーン(S-Bahn)」
大きな駅に停車するSバーンは、「S」の文字で大きく表記されています。
Landstrasseから市内と空港を結ぶ路線があるので、そちらを利用する機会があるかもしれませんが、市内観光やウィーンの観光には利用する機会はほぼありません。
どれも乗り方は至って簡単ですが、注意点としては必ず切符を打刻すること。
忘れるなんてことをしたら、見つかった際に罰金を支払う羽目になりますのでしっかりとしてくださいね。
料金とチケットの種類
おそらくチケットの買い方で、多くの方がつまづいてしまうのではないかと思います。
チケットには、シングルチケットという一回きりのチケットと、乗り放題チケットである時間制のチケットがあります。
ここでは、多くの観光客が買うであろう、24時間分(48時間、72時間もあります)の買い方、1週間チケットの買い方を画像を使ってお伝えします。
<チケットの料金一覧>
時間(有効期限) | 料金 |
---|---|
24時間 | 8ユーロ |
48時間 | 14.10ユーロ |
72時間 | 17.10ユーロ |
1週間 | 17.10ユーロ |
24時間チケットの購入方法
まず始めに、24時間チケットの購入方法です。
こちらが券売機になります。
この赤丸(24時間・48時間・72時間チケット)をタッチすると
このような画面になります。24時間、48時間、72時間とでてきます。
3日分のチケットが欲しい場合は72時間をタッチしてください。今回は24時間のチケットの場所をタッチします。
まず上の画像の赤丸1をご確認ください。ここは人数をタッチします。2人で24時間チケットが欲しい場合は2を押してください。
そうすると、赤丸2の値段が変わってきます。画像は1人分の値段で8ユーロになっています。利用される人数、値段を確認した後、3の緑色をタッチします。
赤丸で囲んだ部分でお支払いください。カードでも支払い可能の機械が多く設置してあります。そして機械で買ったチケットでトラムとバスにも乗ることが出来ます。
チケットはトラムやバスの中でも買うことは出来ますが、メトロ内にあるような機械ほど便利ではないので、おススメしません。
1週間チケットの購入方法
続いて1週間分のチケットの買い方です。
赤丸をタッチします。すると、
今度はこのような形で進みます。この赤丸2の日にちを確認してください。〈日/月/西暦〉の順番ですので、注意してください。そこの日にちに合わない場合は、赤丸2の中にあるändernをタッチしてください。
このような画面に進みます。日にちを決めて……と言いたい所なのですが、仕様なのか月曜日からの1週間分しか買うことが出来ません。
こればかりは本当に不便だと感じてしまいます。
この写真を撮影した日が24日なので、1週間分のチケットが欲しい場合は28日から1週間分を買うことが出来ます。
日曜日着の場合は、その日のうちに月曜日から1週間分を機械から購入できますが、火曜日以降に到着の場合は機械からではなく、空港内にあるチケットセンターにて購入されることをおススメします。
そこでは到着した日からの1週間分を購入することが出来ます。
※券売機で買ったチケットで、バス、トラム、地下鉄に乗ることが出来ます。24時間~72時間分のチケットは券売機から安心して購入できますが、1週間分のチケットが欲しい場合のみ、到着の曜日を確認してください。
火曜日以降着であれば、「1週間チケットの購入方法」でもお伝えしましたが、空港のチケットセンターで購入されてください。
ウィーンシティカードで乗り放題&観光スポット割引
ウィーンシティカードとは、交通機関すべての乗り放題と、ウィーン市内の観光スポット(主に美術館・博物館)や、レストラン、ショッピングなどの割引がセットになったカードです。
観光でウィーンを訪れるなら、このカードで周ったほうがお得なこともあるので、目的や滞在時間などを比較して購入を決めるといいと思います。
種類 | 料金 |
---|---|
ウィーンシティカード24時間 | 17ユーロ |
ウィーンシティカード48時間(Vienna City Card) | 25ユーロ |
ウィーンシティカード72時間(Vienna City Card) | 29ユーロ |
ちなみに観光名所の割引は以下のとおりです。
- ベルヴェデーレ宮殿上宮と下宮の共通チケット 22ユーロ → 19ユーロ
- シェーンブルン宮殿のオーディオガイドツアー 24ユーロ → 20.20ユーロ
- シェーンブルン宮殿チケット 29.9ユーロ → 27ユーロ
- 王宮宝物館 1ユーロの割引
シティカード公式サイト:https://www.wien.info/en/travel-info/vienna-city-card/vienna-city-card-benefits/sightseeing
駅にあるチケットセンターや、観光案内所、またはオンラインで購入が可能です。
乗り換えやルート検索に便利なアプリ「qando Wien」
オーストリアではGoogle mapsの機能が法令で制限されていて、正確なルート検索ができません。
そこでスマホに入れておくと便利なのが、「qando Wien」アプリ。出発地から目的地までのルート検索や地図と乗り換え、地下鉄やトラムの路線図などを調べることができます。ドイツ語のみですが、シンプルで使いやすい印象です。
qando Wienアプリのダウンロード
乗る前に知っておくと役立つQ&A
Q:改札が無人なのに、どのように切符をチェックされるの?
A:係の方が見回りをしていて、その方にチケットを見せてと唐突に聞かれます。それと、出入口に係の方が立っていてその時間の利用者はチケットを見せて通ります。チケットを持っていなければ、105€の罰金です。チケットは改札を出るまでなくさないようにしましょう。
Q:空港から市内中心部への行き方は?
A:シティ・エアポート・トレイン(CAT)という快速電車に乗るか、Sバーンに乗って行くことができます。
両方とも空港とシティ・エアターミナル/ウィーン・ミッテ駅をダイレクトに結んでいますが、シティエアポートトレインはダイレクトに繋がっているため、早く到着できます。
料金は、シティエアポートトレインが11ユーロ、Sバーンが4.4ユーロです。
Q:間違えて改札を通ってしまった場合は?
A:気付いたところですぐに電車を降りて、地上へ出てもう一度改札を通してください。
Q:駅にコインロッカーはある?
A:利用者が多く、大きな駅にはあります。ですが中央駅と西駅以外はロッカー数が少なく、その他の駅には無いと思ってください。あったとしてもいつもほぼ空いていません。
まとめ
ウィーンの街ではこの地下鉄かトラムを多く利用されると思うので、参考にしていただけたらと思います。
似たような名前、読みなれないドイツ語表記。見るだけで混乱しちゃいそうですが、落ち着いて目的地へ向かいましょう!
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現地在住者「ロコ」たちが質問にお答えします。