上海のバス乗り方ガイド〜路線図、料金、おすすめの観光ルート
【2019年最新情報】旅行中に地下鉄やタクシーは気軽に利用できても、バスの利用は難しいと思うことはありませんか?上海の市内はバスを乗りこなせると旅行中の移動が便利になります。
今回は、バスを乗るときに欠かせない路線図や、バスの種類と運賃、具体的な乗り方をご紹介します。
出典 : Instagram
中国・上海のバス事情
上海にはさまざまな系統の路線バスが運行されていますが、上海で使える公共交通機関専用のアプリを使えばルート検索や、バス停を調べることができるのでさほど難しくはありません。
また、比較的新しいバス停には電光掲示板があり、バスの到着時間などが表示されるのでとても便利でわかりやすいです。
上海の路線バスは数え切れないほどたくさんあり、その殆どに数字が振ってあります。
おおまかに説明すると、下記のとおりです。
- 01~199番 主要幹線路線。5時頃~0時頃まで街を頻繁に走っている路線バスで、中には空調付きのバスも走っている。
- 200番台 ほとんどが通勤用の路線。住宅地と都心を結んでおり、朝夕などのラッシュ時に頻繁に走り、中にはその時間帯しか走らない路線も存在する。
- 300番台 夜間専用の路線。23時頃~翌4時頃まで運行される路線バス。30分に1本程度と頻度はそこまでだが、終電を逃した後でも乗れるので便利。
- 400番台 黄浦江を跨って運行される路線。浦東と浦西を結ぶ路線なので、その間の移動にはおすすめ。
- 500番台 市区と周辺地区を結ぶ路線。
- 600番台 浦東地区内を走る路線で占められている。
- 700番台 郊外型路線。主に市区と普陀、宝山、閔行、嘉定、松江、青浦、浦東の郊外を結ぶ路線バス。
- 800番台 市区内の細かい場所を通る路線。住宅地も通る路線のため、停車も多く、目的地によっては乗車時間も長くなる。
- 900番台 幹線道路を軸に走る幹線路線。全てが空調付バスなので快適。
- 大橋 南浦大橋や楊浦大橋を渡り黄浦江を越えて浦東と浦西の両岸を結ぶ路線。
- 隧道 トンネルをくぐり、黄浦江を越えて浦東と浦西の両岸を結ぶ路線。
- 専線(专线) 上海市区や郊外都市相互間を結ぶ路線。主に各中心地区のバスターミナル間を結んでいる。
- 機場 空港行きのリムジンバス。機場バスは全6路線あり、普通の路線バスとは見た目も異なる。
- 文字だけの路線 市区と郊外、もしくは各郊外区相互を結ぶ路線。
- 文字と番号の路線 宝山、閔行、嘉定、松江、青浦、浦東の各エリア内を走る路線。
ただし、バスに乗る場合は渋滞に注意しましょう。上海市内の交通状態はいいとはいえず、平日のラッシュ時に被ると道路はおろか、車内も混んでおり、予想外に時間がかかることもあります。
また、基本の路線バスには時刻表がなく、おおよそ10~20分間隔で運行されています。
先に紹介した電光掲示板のあるバス停ならば、何分後にバスが到着するか見ることができますが、それのないバス停だと、アプリを持っていないと出発した後なのか、これから到着するのかがわからないので少々困ります。
しかし最近では、「定班」という運行時刻を固定したバスも増えてきているので、昔に比べてバスの時刻を予測しやすくなり、利用しやすくなってきています。
バスの種類と料金
上海には数多くの路線バスが走っていますが、その中でも通常運行の路線、深夜運行の路線、空港バス(空港と市内をつなぐ路線バスとはまた違う)などがあります。
順に紹介していきますね。
また料金は路線バスの場合は一律2元となっています。
ちなみに、子供は親同伴の場合、130センチ以下の子供なら無料で乗車することができます。
通常運行の路線(路線バス)
基本的に、通常運行の路線は、路線表上では黄緑となっています。
路線表には始発の時間と終電の時間の記載があり、その間で10~20分間隔で運行しています。
深夜運行の路線(深夜バス)
基本的に、深夜運行の路線は、路線上では水色となっています。
路線表には到着時間の記載があり、通常運行の路線とは違い、時刻表が設定されています。
空港からの深夜運行の路線もみられ、浦東国際空港からも、虹橋国際空港からもでています。各路線とも30~40分おきと、運行本数自体は少ないですが、運賃も通常運行の路線とさほど変わらないので、おすすめ。
空港バス(リムジンバス)
機場とかかれた路線バスが、空港発着の路線バスになります。
運賃は地下鉄よりはやや割高ですが、通常運行の路線バスとは違い、大型バスなので快適に移動が可能です。また、所要時間も比較的短いため、空港から、または空港へ直接いく場合にとても便利です。
各空港の乗り場なども、あわせてご紹介しますね。
上海浦東国際空港
上海浦東国際空港の空港バス(リムジンバス)乗り場は、第1ターミナルと第2ターミナルの両ターミナルにあります。
バスのルートは、第1ターミナルから第2ターミナルを経由していくので、どちらから乗っても大丈夫ですが、第2ターミナルの乗り場から乗る場合は多少混雑している可能性があります。
路線は全部で9線ありましたが、今は7線となっています。
機場1線
▶虹橋枢紐東交通中心行き(1時間/34元)
上海浦東国際空港T1→T2→虹橋T2→虹橋鉄道駅→虹橋バスターミナル東交通センター機場2線
▶城市航站楼行き(50分前後/24元)
上海浦東国際空港T1→T2→城市航站楼(シティエアターミナル・静安寺)機場3線 現在停止
機場4線
▶虹口サッカー場行き(90分前後/24元)
上海浦東国際空港T1→T2→張楊路金橋路→徳平路浦東大道→黃興路(五角場)→運光新村(大柏樹)→虹口サッカー場(花園路)機場5線
▶上海火車站(南広場)行き(70分前後/24元)
上海浦東国際空港T1→T2→龍陽路地下鉄駅、中山東二路新開河路、延安東路浙江中路→上海火車站(南広場)機場6号線 現在停止
機場7線
▶上海南駅行き(60分/20元)
上海浦東国際空港T1→T2→川沙路華夏東路(8元)→上南路華夏西路(12元)→上海南駅機場8線
▶南匯バスターミナル行き(60分前後/10元)
上海浦東国際空港T1→T2→
当局楼→海天三路启航路→交通隊→税関倉庫→航油站→東方航空→河濱西路卡口→空港保税区→金聞路聞居路→祝潘公路川南奉公路→千滙路南祝公路→南祝公路周祝公路→南祝公路祝成路→南祝公路衛亭路→塩倉→人民公路城東路→南彙汽車駅→南彙汽車駅機場9線
▶莘建東路宝城路行き(50分前後/24元)
上海浦東国際空港T1→T2→莘建東路宝城路(地下鉄莘庄駅北広場)
上海浦東国際空港公式サイト:https://www.shairport.com/index_pdjc.html
上海虹橋国際空港
上海虹橋国際空港の空港バス(リムジンバス)乗り場は、第1ターミナルと第2ターミナル、上海虹橋駅・西交通中心のバス乗り場り場です。
ターミナル間はシャトルバスでの移動になり、それぞれ違う場所行きの空港バスがでています。
<第1ターミナル>
806路
▶盧浦大橋行き(5元)
虹橋国際空港第1ターミナル→盧浦大橋807路
▶清潤新村行き(60分/2元)
虹橋国際空港第1ターミナル→清潤新村176路(15分/2元)
▶天山西路福泉路(淞虹路駅)行き
上海虹橋国際空港T1→天山西路福泉路
<第2ターミナル>
虹橋商業地環状1線(2元)
▶虹橋枢紐西交通中心(虹橋西交通センター)行き
虹橋枢紐東交通中心(虹橋東交通センター)→虹橋枢紐西交通中心(虹橋西交通センター)空港1線(30元)
▶浦東国際空港第1ターミナル行き
虹橋枢紐東交通中心(虹橋東交通センター)→浦東国際空港第1ターミナル941路(75分/6元)
▶上海駅南広場行き
虹橋枢紐東交通中心(虹橋東交通センター)→上海駅南広場虹橋枢紐4線(90分/10元)
▶紫竹科学園区行き
虹橋枢紐東交通中心(虹橋東交通センター)→紫竹科学園区虹橋枢紐9線(40分/10元)
▶嘉定客運センター行き
虹橋枢紐東交通中心(虹橋東交通センター)→嘉定客運センター閔行18線(2元)
▶金豊小区(金輝路保楽路)行き
合川路虹泉路→金豊小区(金輝路保楽路)316線夜行バス(45分/2元)
▶延安東路外灘行き
虹橋枢紐東交通中心(虹橋東交通センター)→延安東路外灘夜行バス(16元)
▶陸家嘴行き
虹橋国際空港第2ターミナル到着ロビー1番ゲート北側→陸家嘴
上海虹橋国際空港公式サイト:https://www.shairport.com/index_jphqjc.html
上海公共交通カード(ICカード)
「上海公共交通カード(交通卡)」とは、中国版SuicaのようなICカードです。このICカードにチャージをすれば、バスはもちろ ん地下鉄やタクシーでも使うことができるので、1枚あると楽ですね。
ただし、カードを発行する際にデポジット(保証金)で30元払わなければなりませんが、カードを返却すると返ってきます。返却場所は、上海浦東空港のリニアモーターカー駅か、一部の駅もしくはコンビニで払い戻し手続きができます。
購入できる場所は、コンビニか地下鉄の駅になっています。見かけたときに購入、チャージをしておきましょう。
上海の路線バスに便利なアプリ「百度地图(バイドゥ マップ)」
中国で交通機関のルート検索をしたい場合は百度地图がおすすめです。
アプリ自体は、中国語表記なのである程度中国語がわかる人ならかなり使いやすいアプリです。とはいえ、操作自体は簡単なので、予測して使うのでも全然検索できるので、ないよりもあったほうがいいでしょう。
場所を検索したいときは、Google Mapを使って名前を中国語で調べ、それをコピーして貼り付ければルート検索も簡単にできますし、バスの場合はバス停に停まる路線番号が調べられたり、バスが今どの時点を走っているかなどがわかるので、とても便利です。
インストールして起動したあと、バイドゥマップの利用に必要な位置情報、写真へのアクセス、マイクへのアクセス、通知の許可を得る表示がでます。
許可しないと使えないので、どうしても使いたい場合は許可してくださいね!
百度地图のダウンロード
Google mapは使えないの?
現在、中国ではGoogle Mapを使うことはできません。
と、いうのも、現在地をざっくりと確かめるのには使えるのですが、経路案内などが作用しません。なので、バスの時刻表や電車の経路などはでてこないのです。
中国ではインターネット自体に規制がかかっており、Google(Gmail、Googleマップ)をはじめとした、Facebook、Twitter、Instagram、LINEなどのアプリが基本的には使えません。
規制を回避する方法はあるようですが、とりあえず使えないと思ったほうが良いでしょう。
バスの乗り方・降り方
1.バス停を探す
バス停は上海市内の中心地ならば、徒歩10分間隔で見つけることができます。
2.乗る
バスが来たら前のドアから乗車
ワンマンバスが今は主流なので、前のドアから乗車し、運賃を払いましょう。
3.料金を入れる
運賃箱に硬貨をいれる(硬币口)か、紙幣を入れて(纸币口)精算しましょう。もしくは、タッチパネルに交通カードをタッチして支払いを済ませる。
硬貨は1元硬貨のみ使用可。おつりはでないので気をつけてください。
4.降りる
降りたいバス停が何個目か数え、バス停に着いたら後ろの扉まで行く。
上海のバスは降車ボタンがないため、待っている人や降りる人がいなくても各バス停に停車します。また、バス車内の電光掲示板に次の停留所が表示されるので名前を覚えておきましょう。
バスから降車する。
実際に乗ってみよう!
実際にバスに乗ってみましょう。
バスに乗るためにバス停に行きますが、上海のバス停は日本のバス停よりもわかりやすいです。なにがというとその名前ですが、バスの停留所が「~路~路」という名前が多く、これは「~路と~路の交差点付近」という意味です。
こういった名前の場合は、先にくる道路名にバス停があり、後の道路名はそのバス停の近くで交差する道路名を指します。なのでものすごくわかりやすく、目的地も見つけやすいのが特徴です。
バス停には路線バスの路線図が乗っており、ここには始発と終着時間が記載されています。
路線図の色と番号を確認して、自分の目的地へつくのには、どの番号のバスに乗ったらいいのかを見ておきましょう。
バスが来たら、人が少なかったり大きくないバス停の場合は手をあげて止まってもらいましょう。
バスが止まったら早速乗車。
運賃を支払ってバス内へと入りましょう。ラッシュ時だと混雑することも多く、スリなどの軽犯罪にも気をつけてください。
車内にはディスプレイが設置されており、バス停の名前が表示されます。到着したらすぐに降りられるよう、あらかじめ降車したいバス停の名前を調べておきましょう。
バスは基本的に各バス停に停車するので、降りたいバス停付近になったら、後部のドアの前に行き、バスが停車したら降車しましょう。
上海のバスと日本のバスの違うところといえば、時刻表があるかないかの差だけなので、そこまで不便に感じることもありません。
観光におすすめの路線
出典 : Instagram
上海には観光スポットがいくつかありますが、その中でも地下鉄よりも路線バスに乗車したほうが近かったり、乗り換え無しでいけることもあります。
そのなかでも特におすすめの路線を紹介しますね。
11路
豫園エリアを囲むように回る路線。文廟、十六鋪、南市エリアなどのスポットに近いところを通るので、バスに乗っているだけでも観光できてしまいます。
ちなみに豫園(ユィーユエン)は、江南式庭園のひとつ。約2万平方メートルもの敷地の中には、約40ヶ所もの見所があります。
周辺には豫園商城(ユーユェンシャンチャン)というショッピングや食事が楽しめる商業施設があり、小龍包で有名の「南翔饅頭店」も入っています。24路
市街地北側にある長寿路エリアから上海を代表する南京西路、淮海中路、復興中路を通って豫園南側、南外灘エリアまで行ける路線です。
地下鉄で行こうと思うとかなり大変なので、是非このバスを有効活用してほしいところ。37路
静安寺エリアから、高級ホテルやショッピングモールの立ち並ぶ南京西路を通り、人民広場、老舗デパートや近代的なお店が並んでいる南京東路、外灘を通り、北外灘エリアへと行ける路線。
レアな史跡が多い北外灘へ行く途中に橋を見たりと、おすすめの路線の1つです。71路
これは他とは少しちがいますが、海を横断しているバスでバス・ラピッド・トランジット、略してBRTと呼ばれます。こちらは虹橋空港から外滩までのルートを走っており、路線の専用のレーンを使って行くことができます。
外滩に行く場合は、必ず車体と車体が合体するための装着装備がついているバスに乗りましょう。167路
龍華寺エリアから上海体育館、徐家匯、衡山路、淮海中路、人民広場を通って魯迅公園前まで行ける路線。
この路線に乗り降りするだけでも上海を楽しむことができます。
ちなみに、「魯迅公園」は、一見普通の公園ですが、ここでは早朝から市民が太極拳などのアクティビティをしているので、早起きして参加するのもありですね。920路
淮海中路エリア滞在ならこれがおすすめ!
徐家匯や淮海中路方面から、豫園の周辺まで行ける路線。
淮海中路では他にもさまざまな路線が走っているので、乗り換えも可能です。
観光バス(オープントップバス)
日本でも東京などで見かける観光者用のオープントップバス。
こちら上海でもあります。主要の観光地を回るので、時間がない方や、パッと主要地を見たい方におすすめ。
バスの種類のよってルートも変わるので、自分の行きたいルートに合わせて選びましょう。
また、チケットは大抵24時間、48時間制となっており、すべての観光バスのバス停で乗り降りが可能です。
これさえあれば、バス停を考えたり、地下鉄のことを心配する必要がないので、値段が多少高くなること以外には利点が多いです。
また、英語を初めとした主要8カ国語を網羅しているため、場所や観光地の説明も受けることができます。(もちろん日本語も該当)
まとめ
バスはなんといっても料金が安く、利用も簡単です。また、バスをうまく使えば、地下鉄から少し離れたような場所にもアクセスすることが出来るのも強みですね。
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以上、中国・上海のバス事情についてでした。