ニースの旅行ガイド情報

フランス・ニースの入国審査・出国手続き~イミグレーション、免税手続き

【ニース在住者執筆】渡航前にチェックしておけば安心! スムーズに入国するために、フランス・ニースの入国審査の手続きを解説します。入国の流れや所要時間、入国カード・税関申告書は必要なのか、出国の流れと免税手続きについてもまとめました。

日本からニース・コートダジュール国際空港への直行便はなく、経由便で到着することになります。
エールフランスでフランス・パリ・シャルルドゴール空港経由や、ルフトハンザ航空でドイツ・フランクフルト経由など、シェンゲン協定加盟国で乗り継いでニースに到着する場合は、乗り継ぎの空港で入国審査を行います。
帰りのニース出発時も、シェンゲン協定加盟国で乗り継ぐ場合は、乗り継ぎの空港で出国審査となります。

フランス・ニースの入国手続きの流れと所要時間

ニース・コートダジュール国際空港到着→入国審査→手荷物受け取り→手荷物検査・税関申告→到着ロビーまで、1時間~1時間半ほどかかります。
入国審査なしの場合は、40分~1時間程度です。

1. 入国審査

EU加盟国のパスポート保持者と、その他(日本も含む)のパスポート保持者に窓口が分かれています。
窓口では、マスク、サングラス、ヘッドホン、帽子、パーカーやコートのフードは外しましょう。
入国審査エリアでは撮影とスマホの使用が禁止されています。

<入国審査に必要なもの>

  • パスポート(シェンゲン協定加盟国出国日から3か月以上有効期間のあるもの)
  • 帰りの航空券またはeチケット(聞かれた場合)

フランスには出入国カードはありません。
税関申告書は申告が必要な場合のみ、税関で受け取って記入します。

90日以内の滞在では、ビザは不要です。ただしシェンゲン協定加盟国に180日の期間中で90日以内という条件があります。

参考記事:【ニース在住日本人がおすすめするフランス・ニースのビザ情報】

<入国審査で聞かれること>

窓口では挨拶をしてください。入国審査官(フランスでは警察官)は英語が話せるので、「Bonjour(ボジュ)」でも「Hello」でも構いません。
日本のパスポートを持っていれば何も聞かれないケースがほとんどですが、滞在の日数・目的・場所などを聞かれることもあります。
パスポートには必ずスタンプを押してもらいましょう。

2. 手荷物受け取り

モニターでフライトの航空会社・便名と乗機地、ターンテーブル番号を確認し、ターンテーブルで出てきた荷物を受け取ります。
荷物を待っている間にトイレに行っておくとよいでしょう。
夏のバカンスシーズンなど混み合う時期は、荷物が出てくるまで30分以上かかることもあります。
ターンテーブルが止まっても荷物が出てこなかったり、荷物が破損していた場合は、ロストバゲージのカウンターでパスポートと荷物を預けた際の半券を提示し、荷物の特徴や破損箇所を説明して紛失・破損証明書を発行してもらいます。

3. 手荷物検査・税関申告

税関申告する必要がなければ、緑のラインを通って到着ゲートから出てください。税関職員に呼び止められて手荷物を検査されることもあります。
税関申告が必要な場合は、赤のラインに並んで税関職員の指示に従ってください。税関申告書はここで受け取って記入します。

<免税範囲>

以下の免税範囲内であれば、税関申告の必要はありません。

  • 合計9,999€以内の現地通貨・外貨(現金・トラベラーズチェックなど)、有価証券、商品
  • 紙巻タバコ200本、または細葉巻100本、または葉巻50本、または刻みタバコ250g(17歳以上)
  • 22度を超えるアルコール飲料1リットルまたは22度以内のアルコール飲料2リットル+ワイン4リットル+ビール16リットル(17歳以上)
  • 香水50g+オードトワレ250ml
  • 合計430€相当以内の物品(手土産も対象、旅行中に個人で使用する物品は除く)

<フランスへの持ち込み禁止品>

  • 麻薬・覚せい剤
  • 偽造品(偽ブランド品など)
  • 絶滅危惧動植物種
  • 日本を含む輸入無許可地域の生鮮食品(乳製品、肉類)

<フランスへの持ち込み規制品>

持ち込む場合は、日本出発前に証明書などの特別な準備や、到着時に税関や検疫の手続きが必要です。

  • 一定量を超える医薬品(個人使用で3か月分以上)
  • 生鮮食品(野菜、果物、魚介類)
  • ペット
  • 武器・銃器(猟銃など)

4. 到着ロビー

ターミナル1では1階(フランスの0階)西側のゾーン、ターミナル2では1階(フランスの0階)南側のゾーンにあります。

フランス・ニースの出国手続きの流れ

1. 税関申告・免税手続き

ニース・コートダジュール国際空港では、到着ロビーに税関窓口とPABLO(パブロ)免税手続き端末機があります。
税関申告や免税手続きが必要な方は出国審査前に済ませましょう。
出発時刻の2時間半前には空港に到着することをおすすめします。

<税関申告>

合計10,000€以上の現地通貨・外貨(現金・トラベラーズチェックなど)、有価証券、商品の持ち出しには税関申告が必要です。

<免税手続き>

滞在中、1店舗で1人で1日に175ユーロ以上のお買い物をした場合、免税手続きをすればフランスの付加価値税(消費税)の払い戻しを受けられます。
シェンゲン協定加盟国で乗り継いで日本へ帰国する場合は、乗り継ぎの空港でまとめて免税手続きを行えますが、飛行機の遅延や乗り継ぎ時間などを見込んで、ニースの空港で免税手続きをするのがベターです。

税関窓口、または窓口近くにあるPABLO(パブロ)端末機(日本語対応)で免税手続きを行います。

<免税手続きに必要なもの>

  • パスポート
  • 航空券(チェックイン前はeチケット、チェックイン後は搭乗券)
  • 免税書類と免税用封筒(商品購入時に店舗でパスポートを提示して受け取る)
  • クレジットカードの番号(カード経由で払い戻しの場合)
  • 購入した商品(未使用品・窓口で提示する)

税関窓口で免税書類に承認印をもらうか、PABLO端末機で免税書類の認証を行い、1枚目の原本を免税用封筒(切手不要)に入れて、すぐそばにある郵便ポストに投函してください。2枚目以降の控えは払い戻し完了まで保管しましょう。

免税書類を郵便ポストに投函する代わりに、税関窓口近くの両替所に提出してユーロの現金で払い戻しを受けることもできますが、手数料を引かれます。

参考:フランス観光開発機構公式Webサイト「フランスの免税手続き」(PABLO端末機の説明動画あり)

参考:PABLO免税手続き端末機のご案内(日本語版)PDF

2. 出国手続き

シェンゲン協定加盟国で乗り継いで日本に帰国する場合は、ニースではなく乗り継ぎの空港で出国審査となります。

窓口では、マスク、サングラス、ヘッドホン、帽子、パーカーやコートのフードは外しましょう。
出国審査エリアでは撮影とスマホの使用が禁止されています。

<出国審査に必要なもの>

  • パスポート(シェンゲン協定加盟国出国日から3か月以上有効期間のあるもの)
  • 搭乗券

<出国審査で聞かれること>

窓口では挨拶をしましょう。英語が通じます。
日本のパスポート保持者は何も聞かれないケースがほとんどですが、滞在の日数・目的・場所などを聞かれることもあります。
パスポートには必ずスタンプを押してもらいましょう。

3. 手荷物検査

<手荷物検査>

スマホ、パソコン、タブレットやバッテリー類と、液体物(※)を入れたプラスチック袋は荷物から出してトレイに入れて検査に通します。
ベルトやヘアピンなどの金属類は外し、ブーツやスニーカーなど甲を覆う靴は脱いでセキュリティゲートを通ります。

※液体物は100ml(g)以下の容器に入れ、容量1リットル以内(20cm×20cmまたは縦横の合計が40cmまで)のジッパー付きプラスチック袋に入れたものを、1人1袋機内に持ち込めます。
チョコレート、マカロン、ジャム、チーズなどのクリーム状・ジェル状の食品も液体物に含まれます。

機内持ち込み手荷物・お預け手荷物については、以下の記事の「飛行機での荷物の注意点」をご覧ください。

参考記事:【フランス・ニース旅行の持ち物チェックリスト! 必需品から携帯NGなものを解説】

<日本への持ち込み禁止品>

  • 肉・肉加工品
  • 野菜、果物および種や球根
  • 象牙や毛皮などワシントン条約に基づいて規制されているもの
  • 銃・麻薬・ポルノ・偽ブランド品等

4. 搭乗ゲート

モニターでフライトの航空会社・便名・目的地・搭乗ゲートを確認して、搭乗開始時刻までに搭乗ゲートに向かってください。搭乗ゲートが変更になったり、出発時刻が早まることもあります。

まとめ

イタリアに近いニースでは何ごとも緩めですが、ニース・コートダジュール国際空港出発時の手荷物検査は厳しく時間がかかります。また小規模な空港ながら利用者が多く混み合うので、出発時は余裕を持って、遅くとも出発時刻の2時間前には空港に到着するようにしてください。

ニース・コートダジュール国際空港の施設や、空港⇔ニース市内のアクセス方法をまとめた以下の記事も、是非参考にしてくださいね。

参考記事:【フランス・ニース・コートダジュール国際空港から市内の移動アクセス方法・手段ガイド】