▷ 【マドリード治安2020最新情報】危険エリアと注意点
✅危険エリアや犯罪ケース、旅行者への注意点もここでチェック。
✅安全対策とホテルのお勧めエリアもご紹介します!
【スペイン・マドリード在住者執筆】
スペイン旅行で訪れる、初めてのマドリード。
団体ツアーでなく個人旅行で行くなら、特に治安が気になりますよね。
今回は、マドリードの治安が悪いエリアと、ホテルのおススメ地区をご紹介します。
在スペイン日本大使館の情報を元にした、スリや置き引きのパターンとトラブル対策も必見です!
出典 : Instagram
初めてのスペイン旅行。
観光地として人気のあるマドリードも訪問予定だが、治安はどうなんだろうか......不安に思っている方へ。
今回は、マドリードの治安に関する観光情報についてまとめてみましょう。
マドリードは治安が悪い?
結論から言うと、身の危険を感じることはないですが、気づかないうちに盗まれるスリや置き引きが非常に多いです。
筆者がマドリードに住み始めたのは20年前ですが、その頃は首絞め強盗の全盛期でした。
しかし、近頃は暴力で盗むということは滅多にありません。
在スペイン日本大使館の治安情報2018
在スペイン日本大使館作成の「安全の手引き2018」にある、スペイン全体での近年の邦人被害状況をまとめてみました。
この資料は、ネットで閲覧もできます。
- 邦人被害は、約80%がスリと置き引き。
- 被害者に年代・性別等による偏りはなく、誰もが被害にあう可能性がある。
- 被害にあい易い時間帯もなく、いつでもあう可能性がある。
- スペイン全体で見た2017年の主な邦人被害内容は、置き引き (218件)、スリ (179 件)、ケ- - チャップスリ (23件)となり、ひったくり (10 件)と続く。
- 首絞め強盗は、2000年の353件に比べると、近年は大幅に減少 (2017年に2件)。
資料が示すように、最近の主流はもっぱらスリや置き引き。
男性・女性旅行者という性別はあまり関係ないようですが、日本人は狙われやすいので注意が必要です。
このデータはスペイン全体でのものですが、マドリードは首都のため人口も旅行者も多く、当然被害件数も多くなります。
他の国と比べた場合はどうなのでしょうか。
EIU作成の「Safe City Index2017 (世界の都市安全性指数ランキング2017)」の総合ランキングでは、20位のロンドンと24位のパリを抜いて、マドリードは12位にランクイン。
これらのデータが示すように、スリや置き引きは多いですが、他の大都市と比べると、特に危険ということもないと言えますね。
マドリードで気をつけたいエリア・場所
出典 : Instagram
繁華街や観光スポットは人が多く集まり、観光客も多いので、犯罪者も寄ってきます。
気をつけたい場所は、
- グラン・ビア通り、ソル広場、マヨール広場、スペイン広場、美術館のあるプラド通り
- アトーチャ駅周辺
- バラハス空港周辺 (入り口付近)
- 地下鉄 (メトロ) の中
- ティルソ・デ・モリーナ地区、ラバピエス地区周辺
などです。
特にティルソ・デ・モリーナ地区やラバピエス地区周辺は、移民が多く異国情緒でディープな雰囲気が地元の人に人気のエリアですが、犯罪率が高いことでも有名です。
土地感覚のない旅行者には、あまりお勧めしない地区です。
マドリードの夜の治安
マドリードは、ナイトライフがとても充実していることでも有名な都市です。
夜出かけるのが大好きなお国柄と合って、他のヨーロッパの国と比べても、中心街は夜間どこも明るく街灯に照らされ、人通りも多く、 夜中の3時頃になっても常に人が歩いています。
そうは言っても、知らない街での夜の1人歩きは不安ですよね。
次のようなアドバイスを守れば、女性1人でも必要以上に怖がることはありません。
- 夜中に1人で人気のない通りを行かない。
- 暗い場所は避ける。
- 人通りの多い場所を選んで歩く。
- 常識の範囲内で行動し、とにかく用心する。
- 怪しい人物が近づいてきた場合、距離をとったり、離れて反対側の道を歩く。
- 目立ちすぎる格好しない。
せっかくのナイトライフ。
怖いからと諦めずに、対策をきちんととって、日本では味わえないマドリードの夜を楽しみましょう。
マドリードでホテルを選ぶなら、このエリアがおススメ
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- セントロ (中心街)
- サラマンカ地区
セントロ (中心街)
やはり便利さから言うと、セントロをお勧めします。
あらゆるところへ徒歩で行けるのが、セントロに泊まるメリット。
ホテルの数も多いので、必然的にこのエリアに泊まることになるでしょう。
犯罪が多いからといっても、気をつけていれば何も心配することはありません。
繁華街は観光スポットも多いためスリや置き引きも多く発生しますが、きちんと対策をとっていれば大丈夫です。
ホテルを選ぶ大事なポイントとしては、入り口が暗いホテルや、狭い路地にあるホテルを選ばないことです。
人通りの多い場所なら、怖い目にあうことはまずありません。
ホテルを決定する前に、Google Map などで裏通りや狭い道ではないか、確認してみよう。
できるなら、オペラ駅周辺がお勧め。
どこからも近く、比較的安全なエリアです。
サラマンカ地区
もう1つのオプションが、サラマンカ地区。
高級住宅街で中心部からは少し離れていますが、落ち着きのあるエリアです。
高級ブティックが立ち並び、ショッピング目当ての方や、街のにぎやかさが苦手な人にはおススメです。
しかし、スリや置き引きの犯罪は、いくら安全なエリアであっても注意が必要。
どこにいても、対策はきちんと取りましょう。
具体的なトラブル、被害パターン
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次に、具体的なトラブル、被害パターンを見てみましょう。
スリ・置き引き
- 公共交通機関の車内や構内、観光スポット、ホテルのロビー、飲食店、駅、空港などで多発。
- ぶつかる、話しかける、小銭を落とすなどによって被害者の注意をそらし、気付かないうちに財布等を抜き取るケースが多い。
- 足下や座席に置かれた鞄などを、持ち去るケースも多い。
- チームになって犯しているケースもある (1人が話しかけて気をそらさせ、もう1人が椅子に置いてある荷物を盗むなど)。
偽警察
偽警察を名乗る犯罪者も。
所持品検査と偽って財布を提示させ、現金等を抜き取る方法が主流です。
私服警官だと言って近づいてきます。
過去の事例では、偽制服での犯罪はないとのこと。
実際に私服警官は存在するので、見分けとしては、
- 手帳やバッジを一瞬しか見せない。
- 警官は旅券・身分証の提示は求めても、財布の提示は求めない。
などがあります。
おかしいと思った時には、最寄りの警察署に一緒に同行してもらいましょう。
被害にあわないための安全対策と注意点
スリや置き引きにあわないための具体的な対策をご紹介しましょう。
- 貴重品類はできる限り持ち歩かない。
- 貴重品類を持ち歩くときは、一か所にまとめない。
- パスポートはホテルのセキュリティーボックスに預け、パスポートのコピーを携帯する。
- 最小限の現金だけを持ち歩き、支払いは主にクレジットカードで済ませる。
- 人が接触してきたときは警戒する。
- 他人が小銭を落とす、突然倒れるといった注意を引かれるようなことが発生した際には、まず自分の荷物を確認する。
- ビュッフェ形式の食事も含め、荷物を置いて席を立たない。
- 足下や座席に置く場合も、必ず両足で挟むようにする。
- スリのターゲットにならない。
- 財布や貴重品をズボンの後ろポケットに入れない。
- カフェやレストランでは、携帯・カメラ・タブレットなどをテーブルの上に置かず、バッグは常にひざに置いておく。
- 市内観光中は、リュックサックを前に持つ。
- 携帯やカメラなど、高価な所持品を周りの人に見えるように持たない。
- 荷物を持っての空港からホテルまでの移動は、メトロや鉄道を利用せず、空港バスやタクシーを使う。
- 高級品のお買い物をした後も、地下鉄は利用せず、できるだけタクシーを使う。
マドリード在住20年目の筆者からのアドバイス
筆者はスペイン在住20年目ですが、あらゆる方法でスリ・置き引きにあった経験があります (笑)
ここ数年はありませんが、来た当初は頻繁に、その後は2〜3年ほどの間隔をあけて気が緩んだ頃に被害にあっていました。
今までトータルで10回以上被害にあっています。
来た当初、一度はナイフで脅されたこともありますが、最近は繁華街ではパトロールしている警官が多いので、そういった危険を感じることもなくなりました。
レストランやカフェでは常にバッグは膝の上に、鞄を置いて席を立たないなど、最低限の対策は必ずとりましょう。
ホテルの部屋から出たら、カバンは絶対に体から離さないよう心がけましょう。
特に人混みの中では、手は常にカバンに添えること。
スペイン人でもやっています!
知らないうちに、チャックを開けられたりするからです。
いろんな意味で、スキを見せないのが大事。
空港からホテルまでのスーツケースを持っての移動や、歩き回って疲れた時には、迷わずタクシーに乗りましょう。
疲れている時ほど、スリにあいやすくなります。
また高級品のショッピングの後は目を付けられている場合もあるので、タクシーに乗ったほうが安心です。
また、知らない人から話しかけられても、無視するようにしましょう。
明らかにツーリストとわかるような目立つ格好もしないこと。
狙われないのが重要です。
被害にあってしまったら
いくら気をつけていても、被害にあってしまうことはあります。
盗まれたときの対応をご紹介しましょう。
窃盗された場合は警察へ
旅券等貴重品類を盗まれる被害にあったら、警察に届けましょう。
盗まれた物はまず見つかる可能性はありませんが、クレジットカードの再発行や保険を請求する場合は警察の書類が必要になります。
- 外国人向け被害届サービスへ電話
- 直接出向くなら、Comisaria de Centro 中央地区警察署 (C/Leganitos 19)へ。 日本語での盗難届けサービスもあるので、被害を報告し、盗難・紛失証明書をもらおう。 日本語は通じませんが、英語ができる方は C/Huertas, 76-78 の警察署が比較的空いていておススメです。
パスポートのトラブルはマドリード日本大使館へ
パスポートを盗まれた時は、警察でもらった盗難・紛失証明書を持って日本大使館へ行き、パスポートの代わりに「帰国のための渡航書」を発行してもらいましょう。
詳細な手続きは、こちら。
住所
Calle Serrano 109, 28006 Madrid
電話番号:
+(34) 91-590-7600 (大使館代表)
+(34) 91-590-7614 (領事部直通)
現地での緊急連絡先
警察や救急車は112を。
この番号は、スペイン全土とEU全域で有効。
消防の番号も共通です。
365日24時間対応で、電話の発信者の場所がすぐわかり、80カ国語の電話通訳サービスも備わっています。
病院関連の詳しい情報は、こちらのページをご覧ください。
現地の治安情報は、外務省の「たびレジ」がお勧めです。
たびレジ登録はこちらから
まとめ
せっかくの楽しい海外旅行。
スリや置き引きの多い多いマドリードですが、身構えすぎなくても大丈夫です。
対策をきちんと取っていれば、狙われることはありません。
上記であげた対策を守って、マドリード観光旅行を満喫しましょう!