タカオ(高雄)の旅行ガイド情報

台湾・高雄の現在の治安は? 2019年最新情報

【台湾・高雄在住者執筆】台湾の治安は世界的に見ても比較的良好と言えます。また犯罪件数は日本より少ないのですが、1億2000万人の日本と、2300万人の台湾とを比較すれば、犯罪の発生率は高いと言わざるを得ません。
また、日本人の視点から見ても、台湾は警察などにより統治された法治国家ですから、治安も良く、安全な国というのが、私の実感です。

しかし、安全に慣れた日本人にとっても、台湾もやはり外国ですから、危機管理を怠ってはいけません。どんな犯罪が、どんな場所で多いのか、被害者にならないようにするにはなど、ポイントと心構えをまとめますので参考にしてください。

台湾・高雄の治安

犯罪指数アジア都市ランキング
The Economistが集計した2017年の世界の犯罪指数をアジアの都市に限って比較すると、以下の通りです。

|アジア|世界順位|都市名|指数
|---||||
|第1位|1|東京|89.8
|第2位|2|シンガポール|89.64
|第3位|3|大阪|88.87
|第4位|9|香港|86.22
|第5位|14|ソウル|83.61
|第6位|22|台北|80.7
|第7位|31|クアラルンプール|73.11
|第8位|32|北京|72.06
|第9位|34|上海|70.93
|第10位|41|ムンバイ|61.84

出典元:The Economist

指数値が高いほど安全です。
調査対象の犯罪は、窃盗・強盗、強姦、ひったくり、空き巣、薬物です。

やはり東京は世界でも最も安全な都市となっています。
大阪も3位にランクされるほど日本は安全なのです。台湾の首都・台北もアジアでは6位と健闘し、安全な都市として評価されていますが、しかし、日本(東京、大阪)と比べると治安は悪いと言わざるを得ません。

台湾政府内政部の情報によると、台湾都市別の住宅侵入による窃盗は、高雄市での発生率が一番低いと言われていますが、ひったくり件数はとても多い傾向です。
犯行時間帯をみると、強盗、強姦、恐喝及び暴力事犯などの凶悪事件は、午前0時から午前2時、空き巣などの侵入盗は午前7時から午前9時に最も多く発生しています。
子供の送迎やゴミ出しなどで家を空けた隙に被害に遭う傾向があるというデーターもあります。

高雄での旅行ではひったくりに注意が必要でしょう。

台湾・高雄の社会・治安情勢は

一部の団体等による抗議活動が行われているほか、2018年10月に日本台湾交流協会(日本大使館に相当)台北事務所前で、企業の労働組合等による数十名規模の抗議活動が発生していましたが、一般市民全般の対日感情が悪化しているとは言えません。また、高雄市民の対日感情は台北市民よりも良好と個人的に感じています。台湾の治安が大きく悪化したという状況は認められず、治安情勢は比較的安定していると言えます。

交通事故の傾向

これも内政部警政署の発表によりますが、2018年中の交通事故の発生件数は30万4,821件と、前年と比較して2.7%増加しているようです。台湾の運転は車間距離をあまりとらないので、怖いですね。
また、負傷者数も前年と比較して増加するなど、2018年は前年より交通情勢の悪化が見られることから、昨年以上に交通事故の被害に遭わないように注意してください。
日本人が台北市内で交通事故を起こし、亡くなった事案もあり、在留日本人の運転を認めていない日本の企業も多々あります。
高雄市は他の都市と比較して、道幅が広く、車のスピードも速いので交通事故は重傷になることも多い様です。

高雄の治安が悪いエリア

高雄は治安はいいほうなのですが、あえて言うなら人が多く集まる「新堀江・中央公園」や「三多商圏地区」でしょうか。
ここは夜遅くまで若者がたむろしていますが、警察が出動するような大きなトラブルは聞いたことがありません。またスナック、飲み屋が集まっている文武二街あたりは通りも薄暗く、酔っ払いも出没するので、夜の一人歩きはやめましょう。

高雄ではスリ・ひったくり・置き引きに注意!! 

前述したように、台湾政府内政部の情報によると高雄はひったくりや置き引きの件数が多い傾向にあります。
台湾人はとてもやさしいので、落とし物をしてもその場で届けてくれたりという一面もありますが、
夜市や混雑したところではひったくりやスリなどの犯罪グループが潜んでいることもあります。
貴重品は必ず身につけて自分自身で管理しましょう。

その他、日本人が絡む事件・事故は

2018年に発生した事件をまとめると、テロ・爆弾事件の発生は在りません。日本人に関する誘拐・脅迫事件の発生もありません。日本企業の安全に関する諸問題は報告されていません、いたって安全な国です。
しかし、最近は台湾の人気にあやかってか、旅行者が増えました。
台湾を訪れた日本人(特に高齢者)が滞在中に体調を崩して病院に入院し、高額な医療費等を支払うという事案が多く発生しています。慣れない暑さと、無理な計画が体調を崩すようです。
このような場合、海外旅行保険に加入していれば、金銭面に不安なく治療を受けられるとともに、台湾において日本語の通訳サービスを受けることも可能となります。
旅行に行かれる際や、皆様の知人、会社の出張者等が台湾を訪れる際には、
犯罪被害、交通事故、突然の体調不良等に備え、可能な限り充実した海外旅行保険に加入するようにすすめてください。

女性が気をつけたいトラブルと対策

台湾がいくら安全でも、女性は夜中の一人歩きはやめましょう。タクシーも女性の一人での乗車は避けてください、特に夜間は。
ハンドバッグ、ショルダーバッグは道路側には持たないようにしましょう。日本人で被害にあったという事件はありませんが、この手の犯罪が高雄は一番多い様です。ショルダーバッグは袈裟掛けにして持ちましょう。オートバイで後ろから狙ってきますので、取られた時は既に先に行ってしまい、取り返せません。
高雄は道幅が広いためか、この手の犯罪が他地区より多いそうです。幸い、日本人が被害にあったという事は未だ聞いてはおりません。
銀行やATMでお金をおろした時、現金は必ず、財布、バッグの中に閉まってから店を出る事。現金をむき出しで持って、犯罪を誘発させるような行為は慎んでください。

海外で事件事故にあわないために

何よりも自分たちの安全は自分で守る、このことにつきます。長期間現地で生活していると、安全に対して気が緩みがちになります。思わぬ被害にあうことがあります。本人はもとより、家族に対しても安全・危機管理に対しての気構えを忘れないで下さい。

参考元:外務省海外安全ホームページ「ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル」

日本の外務省が中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアルとして「ゴルゴ13 X外務省(著者:さいとう・たかお)」という漫画仕立ての安全対策マニュアルを発行しています。旅行者は勿論、長期で海外滞在される方にはお勧めの一冊です。無料で配られていますので外務省にお問い合わせください。

たびレジ

台湾に限らず、海外に渡航される方は、出発前に渡航先の安全情報を海外安全ホームページで確認するとともに、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録することも大事でしょう。
たびレジ登録はこちらから

もし事件・事故にあったら

先ず、最寄りの警察署、分局または派出所(日本の交番)へ。それから日本台湾交流協会へ届けてください。

警 察:110 (日本と同じ)
消防署:119 (日本と同じ)
公益財団法人日本台湾交流協会 高雄事務所 領事室

まとめ

高雄は台湾南部の大都会です。でも日本から見れば海外です、日本の安全とは異なり、交通ルールも微妙に違います。犯罪は繁華街の方が起きやすく、周りをよく見て、用もなく人込みの多い所には近づかない事です。自分のことは自分で守る心構えが必要でしょう。ここに述べたようなことに注意しながら、楽しい海外生活をお過ごしください。