イタリアの輸入代行トラブル・詐欺 イタリア在住の方
ゆめこさん
イタリア在住の方にお伺いしたいです。
2月に個人輸入代行会社にイタリアのネットショップ3店舗の購入代行を依頼しました。
(おそらく一人でやっている小さな会社。代行は副業と思われる)
商品代金、手数料、国際送料を全て指示通り先払いしたのですが
それからコロナの騒動があったこともあり、
総理大臣命令で今営業できないなどと言われ、
4月中頃にあともう少しでロックダウンが緩和されるはずと言われながらも結局あれやこれやと延ばし延ばしにされ、7月になった今も未だ1つも入手できていません。
6月中頃に私が再度ショップページを確認したところ3店舗のうち1店舗商品ページがなくなっていたので、これは本当に在庫があるのかと確認すると、
「在庫なし、入荷をずっと待っていたが当面できなさそう」だと(今更)返事がきたのですが、
コロナのことがあったとは言えイタリアではこんなことは普通なのですか?
その人は私が代金を送金した2月に既に商品代を3店舗に振り込みしていると言います。
ということは店舗は在庫なしにも関わらず送金させ、
コロナの件があったとは言え4か月も経って今更在庫なしと返事してきたことになります。
しかも3店舗のうち2店舗そのような状況だと言うのです。
それっておかしくないですか?
イタリアではそういうことは普通なのでしょうか?
(ちなみに商品は包装資材です)
日本ではネットショップで買い物したとき、もし店舗に在庫がなかったらその時点で
「すみません、在庫なし」とすぐキャンセルになるのが普通です。
イタリアではまずこんな風に在庫がなくても先払いするんですか?
そしてもし待っても商品が用意されなかったら返金されるシステムなんでしょうか?
その人(代行会社)はちょこちょこ音信不通になるし、何かあれば家族が病気、アパートの住人がコロナなどと言い訳ばかり。
最後も「全額返金する」と言ったまま10日間何も音沙汰がないのでもう私には疑念しかありません。
(友人は詐欺だろうと言いますが、私は単純に相当ルーズな人間なんだろうと憶測しています。
まあいずれにしてもそれも詐欺かもしれませんが)
イタリアのことに詳しい方はぜひご回答をお願いします。
2020年7月7日 13時46分
伊仏自然派ワインガイドさんの回答
ゆめこさん、
さぞ憤懣やるかたないお気持ちであろうとお察しいたします。
「イタリアでこんなことが普通」ということはないです。もちろんおかしいですとも。日本で普通とされるレベルの対応をする人々もちゃんと存在するからです。残念ながらそのレベルの対応が日本でのようには当たり前ではないかも知れませんが、そういう対応をするイタリア人もおり、そういう人々については同じイタリア人たちもやはり「ひとを困らせたとはいえ、よくやったものだ」と称える傾向にあるかと思います。
ゆめこさんがお取引された業者がコロナ禍で経営が悪化してしまっている可能性は当然あるでしょう。
日本の類似業種の方々と比べると、仮に事業が困難な状況になった時に、我々が日本で普通こうあるべきと思っているレベルよりかなり甘ったれて見える対応をする事業者の割合は、イタリアでは確かに大きいと言えます。
しかし実際には…資金繰りに困っていたので、さも普通に受注する素振りでゆめこさんの支払を他への支払に充ててしまっているのでは…。
こういったことを法的手段で解決するには、ですが…。
ゆめこさんが持っている証拠(メールでのやりとり、送金記録他)と出来事の詳細な経過の記録を揃えればイタリアの弁護士を通じ、訴えることが出来ます。
費用は個々の弁護士によって多少の差はありますが、手短に出来事のあらましを伝えれば見積もりは出ます。
例えば私は3週間掛かり切りで行った翻訳の仕事の報酬(数十万円分)を、すぐに払うと言われて半年待ってやっと半分受け取り、あとの半分も間もなく…と言われつつ数年経ったので訴えたことがありますが、準備への着手から残りの報酬の銀行口座への入金までおよそ半年で片付きました(この期間には相手がどの程度経済的に困っているかによって当然差が出ます)。
弁護士の事務所にお邪魔して少し相談したり指示をいただいたりする都度、5000~8000円程度を支払い、裁判所への手続きはどうすればよいか教えていただき、自分でやりに行きました(印紙代や事務費、訴状の送付代などが掛かります。数千円で済んだような記憶があります)。
最終的な弁護士への報酬は、訴えた相手方にその費用も込みで請求したので、口座に入金されたあと、弁護士の分をそこから支払いました。私のケースでは、自分のふところはそれほど痛まずに解決したと言えます。いい弁護士でした。
最初の相談の時にも、高い弁護士だと時間単位で相談料を取ります。私の弁護士は最初の相談は無料、裁判所への手続きは自分でやって節約すればいい、報酬は相手から返金があってからね、と本当に良心的でした。
ただし、ゆめこさんの場合は…相談はゆめこさんが日本にいても翻訳・通訳者を通じて出来ますが、実際に行動に移す(弁護士に正式依頼する)時にはゆめこさんはイタリアに一度は来なければならないのです。
一度で済むのは、私のケースのように、こちらの弁護士と相手方の弁護士の折衝で決着をつけ、裁判には持ち込まなかった場合です。裁判になると日本と同じで、正しいのがこちらでも相手が控訴をすれば地裁、高裁、最高裁と進む可能性があり、その場合は必要な回数分の渡航をすることになります。
また、ゆめこさんの場合は相手方からの返金の受け取りと弁護士への報酬の支払い時も考慮すると、合計最低二度の渡航となるかも知れません。飛行機代だけでもそこそこの出費になります。あとは間に入ってくれる翻訳・通訳者への報酬ですね。日本の弁護士事務所経由で訴えることも不可能ではありませんが、手数料はきっとものすごくお高いと思います。日本の弁護士事務所に都合よくイタリア語を話す弁護士がいるかどうかも疑問なら、弁護士が雇うような通訳者もそれはそれはお高くつくことと思います。ご自身で対応されるために渡航されるのと比べるとどうなのか。個々のケースによりけりでしょうが、渡航費より日本の弁護士事務所への手数料の方が高くても驚くには当たらないかも知れません。当然、両方で見積もりを取って決めるべきでしょう。
つまり、それに見合う金額の損害が生じている場合には法的手段を取ることを決められるでしょうし、そうでない場合には泣き寝入りとなってしまいます。
また、訴えたとしても、相手方がもう本当に支払える状態にない場合。差し押さえで何とかなれば良いですが、損害の金額によってはあるもの全部差し押さえても無理な場合もあるでしょう。
ゆめこさんがどうやって問題の業者を見つけられたのかわかりませんが、今後はロコタビででも、少し調査費を投資し、どんなものをお探しかよく説明されて、安全で評判の良い業者をちゃんと調べてもらってはいかがでしょうか。
お気の毒な状態が原状復帰するようなアドバイスにはならず、申し訳なく思いますが、少しでもご参考になりましたら幸いです。
2020年7月8日 2時22分
この回答への評価
ご丁寧に回答下さり誠にありがとうございます。
なぜ私はあんな業者に頼んでしまったのかと悔やむ気持ちしかありません。
相手は家族の病気が、とかアパートにコロナの人が、とか色々言い訳を並べてきましたがこちらだって何も余裕があるわけではありません。
私の手の届かないところだから・・と安心しきっているのでしょうか。
伊仏自然派ワインガイドさんのおっしゃるように資金繰りに困っていて私のお金を別のところに充てた可能性は十分あると思います。
本業で物品販売(中古部品?)をしているみたいですが私への対応と違ってそちらの対応は素晴らしく良い、なんてことは考えられませんのでそんなに潤ってはいないと思います。
ところで弁護士さんのお話、具体的なエピソード、誠にありがとうございました。
金額が大きいだけに心配なされたでしょうね。でもいい弁護士さんが見つかってなによりです。
私ももし大きなお金なら渡航も考えますし弁護士も考えますが何せ数万円というレベルなのであまり現実的でないかもしれません。
とは言え泣き寝入りも腹が立つので大人しく引き下がる気持ちもありませんが・・。
(SNSで被害報告ばらまくかもしれないです。笑)
ちなみに代行業者は普通にグーグル検索で見つけました。
今から思えばこちらで見つければ良かったのですがそのときは思いつきもしませんでした。
まあ、少なくとも今回以上の悪党に当たることはもうないと思ってます・・。(^^;)
ご回答本当に参考になりました。
2020年7月8日 6時41分
追記
ゆめこさん、私の回答が少しでもご参考になったなら本当に良かったです。
忘れておりましたが、ロコタビでは代理購入+発送などの依頼を受ける方々も結構おられます。
イタリア人の情報通の方がきっと得意分野の商品情報には詳しいでしょうから、彼らに安心して頼める状況でないことはかなり残念ですが、イタリア人の業者を探すよりも、ロコタビで活動しておられる方々にお願いするのであれば、余計なご心配が要らなくなるのは確かでしょう。
私は現在、日本に滞在している期間が結構長めなのでご依頼を受けていない状態ですが、イタリアにいて時間がある時にはこちらでのご相談も受けられる状態にします。発注などの代行のお仕事は私はなかなか受けられないと思いますが、ご自身でイタリア人業者との間の意思の疎通をするのが難しいと思われるようなことがあったり、ゆめこさんご自身でもご知人でも、そんなことは起こらないに越したことはないですが、イタリアの弁護士に相談したいことが出来たりしましたらお気軽にご一報下さい。
今後は問題のイタリア人業者のような人をうまく避けて、いろいろと思うように事を運ばれますようお祈りしております。
2020年7月10日 22時16分
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