タイで飲食店(屋台含)をされている方に質問です
イッセイさん
どんな許可がいりますか?
外国人が開始する場合について伺いたいです。
2023年7月21日 11時9分
キヨさんの回答
こんにちは。
東南アジアに仕事で関わり30年、バンコクに拠点を移し18年になります。。
業態に関わらず、タイで外国人が起業する場合は“株式会社”設立が必須。
“株式会社”設立には資本金200万バーツが必要。なおかつそのうち外国資本比率は49%以下(つまり51%以上のタイ人による出資が必要)。併せて最低4名のタイ人雇用が必須です。
まず会社設立、即ち商号予約、会社登記、税務登記、VAT登録、ビジネスビザ取得、労働許可書取得、個人納税番号取得を行うところまででスムーズに行って概ね1.5ヶ月。
その後飲食業ライセンス取得(社員の衛生管理講習修了、健康診断書などが必要)、必要に応じアルコール類販売ライセンスを、「開業後」速やかに管轄の地方自治体役場に申請し取得する必要があります。
飲食業ライセンス取得には店舗面積に合わせ「営業許可書」もしくは「営業届出証明書」を提出する必要があり、屋台のような無店舗経営は認められないはずです。
…というような事は、ウェブででも直ぐに検索できます。
何故それをご自分でされないのか伺いたいですし、その程度のことをまず信用できるかどうかわからない他人に聞く方は自助努力に欠ける方でどこかで必ず騙されると思うので、タイでの起業は止めはしませんが勧めもしません。
上記のような「手続き一切合切の代行」や「マーケティングを含めた物件探し」、「店舗内外装のコーディネートと施工」、「メニューなどの作成」等々をおこなう飲食店起業コンサルがいますが、その一部は詐欺まがいなのでご注意を。
結局、収益の上げにくい物件の紹介で不動産会社と、内外装では施工会社と…等々結託し紹介料を稼いでいます。物件自体がそもそも不利な立地や条件の為に営業を続けていくことが難しく、程なく閉店せざるを得なくなります。
勿論店主は開店資金の回収もままならないまま泣き寝入り、夜逃げ同然でタイ撤退という事例は全く珍しくなく、同じ一味によって繰り返されています。
またそうでなくとも、バンコクで開店した飲食業は3年で7割以上閉店しているというデータもあります。
このことから言っても十分な下調べと潤沢な資金、起業に当たって信頼のおけるパートナー、運営にあたってのリソース確保、そして経営し続ける胆力が求められます。
さらにかつて、特に日本食は脱サラレベルでも始められるブルーオーシャンの時代がありましたが、ここ10年余りで日本食に限らず外食産業全体のレベルが上がってきており過当競争が激しくなっています。
一時期ニッチ層を狙った日本食屋、例えば貝専門、あるいはアナゴ専門、鰯専門等の出店が相次ぎましたが結局全て3年持たずにクローズしました。在住者的には毛色が変わっていて嬉しかったんですけどね…じゃぁ毎週行くかというと行かないですからね。
逆に中国では大成功している丸亀製麺の撤退や、吉野家・リンガーハット・牛角の伸び悩みなどを見てもタイでのマーケティング・パートナー選びの難しさが見て取れます。
タイで飲食で成功している日本人経営者もタイでの拡大戦略や売り上げ増加には限界を感じ、ミャンマーやベトナムなどに次の活路を見出そうとしています。
というわけで、自助努力を絶え間なく継続できるバイタリティと臨機応変に軌道を見極め修正していく力、軌道に乗るまで数年間耐えられる胆力と財務基盤のすべてが無いと成功は約束されません。
もちろん必ずしも上記に当てはまらないレアケースも稀にあるので「やめたほうがいいですよ」とは言いませんが…。
がんばってください。
2023年7月21日 13時23分
この回答への評価
@キヨ様
ご回答ありがとうございます。
2023年7月21日 16時40分
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