ベネチアの水上バス「ヴァポレット」の乗り方ガイド~路線図・料金・おすすめ観光ルート
【イタリア・ベネチア在住者執筆】海に浮かぶベネチアでは、ベネチア特有のヴァポレット、いわゆる水上バスが多くの市民や観光客によって利用されています。でも初めての人からしたら、仕組みが分からず気が引けるかもしれません。そんな人のために、水上バスの乗り方から時刻表、アプリまで様々な情報をまとめました!
ベネチアは街自体が独特で、交通手段として徒歩か水上を何かしらの交通機関で移動するかに限られています。そんな中で、ベネチア市民がよく使う便利な交通手段として水上バス「ヴァポレット」があります。でも、海外でバスってなかなか難しいイメージがありますよね? 今回は皆さんに安心してベネチアの水上バスに乗ってもらえるよう、水上バスの攻略方法を紹介します!
ベネチア市内水上バスの種類
ベネチアの水上バスは、Actv社とAlilaguna社の2社が運行しています。ここでは、路線や本数が多く利用しやすいActv社の水上バスを紹介します。
水上バスの路線図と主な路線
ベネチア本島は小さいですが、水上バスの路線は想像以上に多いです。番号で振り分けられてはいますが、他の都市と同じように路線ごとに色が決まっているので、番号を覚えるのが難しい場合は色で覚えるのもいいかもしれません。
出典:Actv S.p.A.
上記がベネチアの水上バスの路線図となります。この路線図はこちらからダウンロードすることができます。
バスの見分け方としては、船首部分に路線の番号が色付きで書いてあるので比較的わかりやすいかと思います。
基本的にベネチアの水上バスの路線は三つのタイプに分けることができます。
- Linee Principari(プリンチパーリ)
- Linee Lagunari(ラグナーリ)
- Linea N(エヌライン)
今からこの3つの路線について詳しく説明していきたいと思います。
プリンチパーリについて
プリンチパーリは日本語に訳すと代表的という意味で、その名の通りベネチアを代表する観光地をほとんど通るので観光客や市民から最も使われる路線になっています。プリンチパーリに含まれる路線は1番線と2番線です。
【1番線】
路線の色は黒です。この路線はサンタルチア駅の近くのローマ広場から出発し、カナル・グランデを通りリアルト橋、サン・マルコ広場などベネチアの代表的な観光地を通ります。最後はリドに止まります。また、逆方向(リド→ローマ広場)も同じく1番線なので注意してください。
1番線停車駅
Piazzale Roma “C” (ローマ広場) - Ferrovia “E” (サンタルチア駅) - Riva de Biasio(リバ・デ・ビアジオ) - San Marcuola (サン・マルクオラ) - San Stae (サン・スタエ) - Ca’d’oro(カ・ドーロ) - Rialto “B” (リアルト橋) - San Silvestro (サン・シルベストロ) - Sant’Angelo (サンタンジェロ) - San Tomà (サン・トマ) - Ca’Rezzonico (カ・レッツォーニコ) - Accademia “A” (アカデミア) - Giglio (ジリョ) - Salute (サルーテ) - S.Marco (サン・マルコ) - Vallaresso (バッラレッソ) - San Marco San Zaccaria “F” (サン・マルコ・サン・ザッカリーア) - Arsenale (アルセナーレ) - Giardini (ジャルディーニ) - Sant’Elena (サンタ・エレナ) - Lido Santa Maria Elizabetta “D” (リド・サンタ・マリア・エリザベッタ)
また、時間帯によって通る本数が変わってくるので注意してください。
- 5時01分~6時21分 1本/20分毎
- 6時21分~20時45分 1本/15分毎
- 20時45分~23時41分(終バス) 1本/20分毎
【2番線】
路線の色はオレンジ色です。この路線も1番線と同じく、ベネチアの歴史的で重要なエリアを回ります。この路線は、サン・マルコ広場から出発しジュデッカ、ローマ広場。サンタ・ルチア駅、カナルグランデを通りベネチアを一周してサン・マルコ広場に戻るルートとなっています。
2番線停車駅
San Marco San Zaccaria “B” (サン・マルコ・サン・ザッカリーア) - San Giorgio Zitelle (サン・ジョルジョ・ジテッレ) - Redentore (レデントーレ) - Giudecca Palanca (ジュデッカ・パランカ) - Zattere (ザッテレ) - San Basilio (サン・バジーリオ) - Sacca Fisola (サッカ・フィスコラ) - Tronchetto (トロンケット) - Piazzale Roma “F” (ローマ広場) - Ferrovia “B” - San Marcuola (サンタ・ルチア駅) - Rialto “D” (リアルト橋) - San Tomà (サン・トマ) - San Samuele (サン・サムエレ) - Accademia “A” (アカデミア) - San Marco Giardinetti (サン・マルコ・ジャルディネッティ)
この路線も時間帯によって本数が変わります。
- 4時55分~6時13分 1本/20分毎
- 6時13分~20時01分 1本/12分毎
- 20時01分~23時16分(終バス) 1本/20分毎
ラグナーリについて
ラグナーリを代表する路線として挙げられるのは4番線、5番線、6番線です。これらの路線はベネチアの中心を回るのではなく、ベネチアの外側を回る路線になっています。本島以外にも、ムラーノ島やブラーノ島にもこの路線に乗ることで行くことができます。
Nラインについて
Nラインは夜間に走る水上バスで、深夜0時頃から朝の5時頃まで走っています。本数は少ないですが、ベネチアの重要な場所には止まるので、夜遅くなってしまった場合にとても便利な路線です。
水上バスの時刻表
Actv社のサイトで、時刻表をダウンロードできます。
路線を選んで、「APRI」をクリックしてください。
チケットの料金・購入方法
チケットの購入ですが、もし水上バスに何度も乗る場合であれば、シングルチケットではなく定額の乗り放題チケットを買うほうがお得です。
種類 | 料金 |
---|---|
シングルチケット | 7.5ユーロ |
24時間チケット | 20ユーロ |
48時間チケット | 30ユーロ |
72時間チケット | 40ユーロ |
1週間チケット | 60ユーロ |
チケットを購入したい場合は、大きな水上バス乗り場(サンタルチア駅前やリアルト橋の水上バス乗り場など)にある券売機や窓口で買うか、Tabaccheria(タバッケリーア)というタバコ屋で購入することができます。Tabaccheriaは店の前にTの文字の看板があるのでわかりやすいと思います。
チケットを買ったら?? 水上バスの乗り方
水上バス乗船時
チケット購入後、乗船時には必ず、チケットを改札にタッチするようにしてください。タッチ? と思われた方、多いかもしれませんが、ベネチアの水上バスのチケットは日本でいうSUICAやPASMOのようにタッチ式になっています。これをタッチしない場合、検札があると罰金を払うことにもなりえます。注意してください!
乗り放題チケットも有効期限が始まるのはチケット購入時ではなく、一番最初にタッチした時になります。
水上バス乗船後
通常のバスは降車時にボタンを押すことが多いですが、水上バスは各駅停車なのでとくに何もすることはありません。ただ、気を付けてほしいのはスリです。ベネチアの水上バスではスリが残念ながら多発します。リュックなどある際はご自身の前に持ってきておいたほうが安心かもしれません。
おすすめのアプリ
AVM Venezia Official App
このアプリはオンラインチケット購入や行き方検索などが可能です。どの水上バスに乗れば目的地に到着できるのかも教えてくれるので、スマホに念のためダウンロードしておくといいかもしれませんね!
ダウンロード
おすすめの観光ルート
1番線と2番線
主な路線でも紹介したプリンチパーリ(代表的な路線)に含まれる、黒の1番線とオレンジ色の2番線が、ベネチアの代表的な観光スポットを通るのでおすすめです。水上から見るベネチアの風景をお楽しみください!
まとめ
以上が水上バスの攻略方法になります! ベネチアを徒歩で移動するのもいいと思いますが、ベネチアって思っている以上に大きくて、一日中歩いていると本当に疲れます(笑)。水上バスを使って移動するのもベネチアならではですし、とても便利なので是非トライしてみてください!!
ロコタビでは、水上バスについてベネチア在住の日本人ロコに質問したり、案内をお願いすることもできますので、ぜひ利用してみてくださいね。