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ミラノの幼稚園、保育園
イタリアには国立、市立、私立の保育園(asilo nido)、幼稚園(scuola materna)があり、0~2歳が保育園、3~5歳が幼稚園に通うというシステムになっています。ちなみに義務教育は6歳からで、小学校(scuola elementare)から中学校(scuola media)までです。日本とは違うので注意しましょう。
入園申し込み
子供をミラノの幼稚園や保育園に通わせたいといったときはどうすればよいのでしょう。
イタリアの新年度は9月から始まります。保育園や幼稚園の探し方は、まずは希望する園のオープンデーや説明会の開催日と、申し込み方法について調べておくと良いです。
申し込み方法としては、前年度の1~2月辺りから、
- 国立や市立の場合、該当する区の区役所に出向く
- 居住地域の保育園、幼稚園を統括している学校の事務局に行って申請する
- ホームページから事前登録
などをすることが必要です。住んでいる場所によって異なるので、事前によく調べておきましょう。
しかしミラノは増え続ける移民問題が深刻化する中、日本よりも待機児童も増加している傾向にあります。
公立幼稚園の場合は、点数制で入園です。
申請書に記入した家族状況に関する内容を点数化し、点数の高い順から入園が決まります。例えば、希望する幼稚園が居住区域内か?、核家族か?、共働きか?、兄弟姉妹の有無、同居している入園希望者の祖父母が働いているか?など、ケースによって点数が分類されています。
本人や親/兄弟に障害がある場合やシングルマザー(ファザー)などの場合は優先順位が上がります。尚、同点だった場合は誕生日で順位付けです。
ちなみに専業主婦の場合は点数が低いです。子供を預けるところがないから仕事が見つからないのに、悪循環もいいところです。
結果は5月頃に発表になります。万一選考に漏れた場合、希望する幼稚園に空きが出来れば、待機リストの順に入園可能です。年度半ばで入園するケースもあります。
ミラノの公立幼稚園にかかる費用は無料です。給食費のみ実費で、一食約5ユーロですが、支払金額はそれぞれ家庭の所得によって異なります。なお、私立の保育園、幼稚園なら有料ですが随時入園できることもあります。仕事でミラノに来る家族には、
ミラノ日本人学校には幼稚部はないので、現地校か、インターナショナルスクールに入園させるかの選択になります。
ミラノの幼稚園
ミラノに日本人のための保育園、幼稚園は存在しないので、日本人の子供が多く通う代表的な私立の幼稚園を紹介します。
Scuola dell’infanzia Don Origine
住所:Viale Caterina da Forlì 19,20146 Milano
Tel:02-429-4451
Scuola Montessori Onlus
住所:Via Arosio 3,20148 Milano
Tel:02-404-5694
Ada Bolchini dell’Aqcua
住所:Via Cascina Corba 97,20147 Milano
Tel:02-419-414
入園が決まれば、入園準備
日本に比べると持ち物が、かなり違います。園によっても違いますが、例えば
1. 上下の着替え一式と給食用のスタイ
2. お昼寝用お布団のシーツ、カバー等々
3. お道具箱(カラーペン、はさみ、のりなど)
4. 保育園用紙おむつ(1パック 名前不要)
5. ペーパータオル(1パック 名前不要)
6. トイレットペーパー(1パック 名前不要)
7. ポケットティッシュ12個入り(名前不要)
8. コピー用紙 (1パック 名前不要)
など。
ミラノの公立の保育園幼稚園はお金がないので1~3以外は保護者が共同で備品を購入しなければならないリストです。備品が少なくなれば、再購入のミッションが来ます。
いよいよ入園!
9月になると、入園です。しかし保護者は「これで子供が通園している間、自由になれる!」と思うのは、大間違い。保育園にしろ、幼稚園にしろ、まずは1週間ほどの慣らし保育から始まります。
保育園の場合は、まずは保護者が付き添って、一日1~2時間ほどから始め、徐々に保育園にいる時間を増やしていって、その間、保護者がいる時間は15分から30分、1時間となくしていきます。
幼稚園の場合は、一日1~2時間ほどの一人での在園から、徐々に時間を増やして行きます。
2週目からは通常の夕方までの保育になるところが普通ですが、子供によっては順応がなかなかできない子もいて、その後も午前中のみと、午後4時までが選べることができます。
1クラスの人数は18人~26人と決められていて、午後までの園は1クラスに先生2名が交代で当たっています。
園の中では昼寝の時間があったり、誕生日会があったり。
イタリアの幼稚園は日本に比べて、ハグやスキンシップが多く、ほめてほめて、褒めちぎる教育です。こうして子供たちのおそれなく難にでもチャレンジできる力を培って行けるのだと思います。
筆者の息子が通っていた幼稚園は、移民が多かったので、1年に一回インターナショナルデーという催しがあり、外国人の子供たちは自分の国の文化を紹介しました。わたしたちも親子で浴衣を着て、日本の折り紙細工を見せたり、童謡にあわせてみんなで踊ったりしました。
まとめ
筆者の息子はとにかくやんちゃが過ぎて、幼稚園1年目はケンカばかりしてしょっちゅう呼び出されていましたが、3年目にはお友達もたくさん出来て、中学生になった今でもその友情は続いています。
幼稚園に一番感謝したいのは、給食の時間に、偏食が激しく、パンとごはんしか食べたがらない息子に、根気強く横について、なんでも食べれるようにしてくださった先生方たちの努力です。
子供の幼児期の体験は貴重です。よい園と、先生やお友達に巡り合えるといいですね。