リスボンの旅行ガイド情報

【2024】リスボンの地下鉄の乗り方完全ガイド〜路線図・料金・プリペイドカードとQ&A

ポルトガル・リスボンを訪れたときに利用したい地下鉄について徹底解説!「7つの丘の都」と呼ばれるほど坂や階段が多いリスボンでは地下鉄を乗りこなせたら観光にとっても便利な乗り物です。

今回は、地下鉄の路線図、運賃、チケットの種類・購入方法、乗り方などをわかりやすくまとめました。

乗る前に知っておきたい疑問を解消するQ&Aも用意したので、初めてのリスボンでも不安なくスムーズに地下鉄に乗れるようにこの記事を参考にしてくださいね。

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ポルトガル・リスボンの地下鉄(メトロ)

ポルトガルの首都リスボンは、7つの丘に囲まれた街として知られています。坂道が多くあり、公共交通機関も発達しているんです。

リスボンの地下鉄(メトロ)は1959年に開業し、2024年9月現在は4路線(ブルー、イエロー、グリーン、レッド)56駅あります。

特に、イエローラインとグリーンラインをつなぐ新しい駅(EstrelaとSantos)が建設中。また、レッドラインはSão SebastiãoからAlcântaraまでの拡張工事中で今後はさらに地下鉄が拡大して移動が便利になっていく予定です。

リスボンの公共交通機関


リスボンには、7種類の公共交通機関があります。

  • 地下鉄
  • バス
  • トラム
  • ケーブルカー(別名:フニクラ)
  • リフト
  • フェリー
  • 列車(CP・Fertagus)

バス・トラム・ケーブルカー・リフトは「carris」という会社が運営しています。

料金はそれぞれ異なりますが、いずれも前もって購入する1回乗車券よりも高くなります。また乗り換えをするときは新たに乗車券を購入する必要があります。

フェリーは、アルマダ(Almada)などのテージョ川対岸へ行く際に利用します。
列車は、リスボンと郊外を結んでいます。シントラやカスカイスへいく列車などが運行中です。

これらの公共交通機関はそれぞれ前もって購入できる1回乗車券がありますが、共通で使える1日乗車券もあります。リ

スボンの公共交通機関は少し複雑なのでこのあと詳しく説明します。

ちなみに、リスボン市内の移動は主にトラム・バス・地下鉄を利用します。

交通ICカード「navegante(ナヴェガンテ)」

リスボンには「navegante」という、交通ICカードがあります。日本でいうSuicaのようにチャージができます。以前は「Viva viagem」という名前でした。そのため現在は2種類のカードが混在しています。

naveganteにチャージできるチケットの種類は以下の3つがあります。

  • zapping(チャージ)
  • 1回乗車券
  • 1日乗車券(乗り放題)

対象の公共交通機関や料金などはこの後説明していきますね。

リスボアカード(Lisboa Card)で乗り放題


リスボンにはリスボアカード(リスボンカード)という観光用のパスがあります。このパスを購入するとこれらのサービスが利用できます。

  • 地下鉄・バス・トラム・ケーブルカーが乗り放題
  • CP(列車):リスボンとシントラ(Sintra)、カスカイス(Cascais)、アザンブジャ(Azambuja)間
  • Fertagus(列車):リスボンとセトゥバル(Setubal)間
  • 51ヶ所の観光地が入場無料(ベレンの塔、ジェロニモス修道院など)
  • 観光ツアーや買い物が10〜50%割引

※こちらから入場無料・割引一覧(PDF)を確認できます。

空港から市内への移動に地下鉄を利用できます。また有名な28番トラム、サンタ・ジュスタのリフトなどもこのパスに含まれています。
リスボアカードは、フェリーの料金は含まれていません。

以下が料金表になります。4歳未満の子供は無料です。

24時間 48時間 72時間
大人 27ユーロ 44ユーロ 54ユーロ
子供(4〜15歳) 18ユーロ 24.50ユーロ 30.50ユーロ

リスボアカード公式サイトから購入するとメールでバウチャーが届きます。このバウチャーを持って空港の到着ロビーもしくは市内の「Ask Me」でリスボアカードと交換して利用します。

購入後1年間は有効なので希望の日にちから利用でき、カードは初回使用時から選択した期間内が有効です。

リスボンカードを購入すればその都度チケットを購入する手間がなく、便利で簡単に観光できます。

しかし、費用は交通費だけの料金と比べると入場料が含まれているので高くなります。いつ、どこを、何ヶ所ぐらい観光するのかを考えて購入を検討してくださいね。

リスボンの地下鉄の路線図


リスボンの地下鉄は4路線運行しています。

  • 黄色ライン(Linha Amarela)
  • 青ライン(Linha Azul)
  • 緑ライン(Linha Verde)
  • 赤ライン(Linha Vermelha)

地下鉄路線図(PDF)

各路線について説明します。

黄色ライン「Linha amarela」

黄色ラインは別名ひまわり線と呼ばれ、オディヴェラス駅とラト駅を結びます。

青ラインと交わる「Marques de Pombal駅(マルケス・デ・ポンバル)」の近くには、エドゥアルド・VIIデ・イングラテーハ公園があります。

高台にあるため、リスボン市内やテージョ川を眺められ、散歩するのにおすすめです。

他にも、エスタディオ・ジョゼ・アルヴァラーデ(スタジアム)やParque da Quinta das Conchas e dos Lilases(公園)などがこの路線上にあります。

青ライン「Linha Azul」

青ラインは別名「かもめ線」と呼ばれ、レボレイラ駅とサンタ・アポローニャ駅を結びます。

緑ラインと交わる「Baixa- Chiado駅(バイシャ・シアード)」は市内中心部にあります。カルモ修道院やサンタ・ジェスタのリフトが近くにあり、「Terreiro do Paco駅(テレイロ・ド・パソ)」はリスボン大聖堂やコメルシオ広場へアクセスできます。

ほかにも「Colegio Militar/Luz駅(コレジオ・ミリタール/ルス)」からColombo Shopping Centreというショッピングモールや、Estadio do benfica(スタジアム)、「Jardim Zoologico駅」から動物園などへ行きます。

ちなみに「Santa Apolonia駅(サンタ・アポローニャ)」には列車駅(CP)があり、長中距離の列車が運行しています。

緑ライン「Linha Verde」

緑ラインは別名カラベル船線と呼ばれ、テリェイラス駅とカイス・ド・ソドレ駅を結びます。

「Cais do Sodre駅(カイス・ド・ソドレ)」の前にはTime out marketがあります。
ここにはさまざまなレストランが入っているので、自分好みの食事が探せるでしょう。

またすぐ近くにあるPink Streetではカラフルな傘が飾ってあり、インスタ映えの写真が撮れますよ。また、川沿いを東へ向かって歩くのもおすすめです。

ここからはベレンやカスカイスへ行く列車が運行しています。この列車に乗れば、ベレンの塔、発見のモニュメント、ジェロニモス修道院、エッグタルト発祥のお店(Pastéis de Belém)などへ行けます。

赤ライン「Linha Vermelha」


赤ラインは別名オリエンテ線と呼ばれ、空港駅とサン・セバスティアン駅を結びます。

リスボンに到着して空港から地下鉄で移動する場合、まずこの路線を利用します。「Oriente駅(オリエンテ)」にはCentro Vasco da Gama(ショッピングモール)やContinente(スーパーマーケット)があるのでぶらぶらしたり、お土産を買うのにおすすめです。

近くにはリスボン水族館があります。

地下鉄の料金体系


地下鉄の料金は、地下鉄単体の料金だけではなく、他の公共共通機関と共通のものがあります。チケットの種類について説明していきます。

チケットの種類と運賃

地下鉄に乗車するにはこれらのチケットが必要です。

チケットの種類 料金
Carris/Metro 1回乗車券 1.8ユーロ
Carris/Metro 1日乗車券(24時間) 6.8ユーロ
Carris/Metro/Transtejo (Cacilhas) 1日乗車券 9.8ユーロ
Carris/Metro/CP 1日乗車券 10.8ユーロ
zapping(ザッピング:チャージ式) 1.61ユーロ
タッチ機能付きクレジットカード 1.8ユーロ
  • Metro:地下鉄
  • carris:バス・トラム・ケーブルカー・リフト
  • Transtejo (Cacilhas):フェリー(カシーリャス港)
  • CP:列車(シントラ・カスカイス・アザンブジャ・サド行きの4線のみ有効)

【1回乗車券】

1回乗車券は、有効にしてから60分間利用可能です。連続して地下鉄には乗車できませんが、メトロ→トラムなどであれば乗車可能です。

【1日乗車券】

1日乗車券は、対象となる交通機関によって料金が変わります。地下鉄・バス・トラム・ケーブルカー・リストの乗車券か、それにフェリーもしくは列車が含まれるチケットの3種類あります。
どの1日乗車券も初回有効時から24時間利用できます。例えば、14時から利用すれば翌日の14時まで利用が可能となります。

【zapping(ザッピング):チャージ】

ザッピングとは、チャージのことです。navegenteに一定額をチャージし、そこから乗車するたびに料金が引かれます。

チャージ額は、3〜40ユーロまで可能で払い戻しはできません。ザッピングの地下鉄の乗車は1.61ユーロと1回乗車券を購入するよりも安く乗車できます。ザッピングは他にもCarris・フェリー・列車(CP・ Fertagus)などで利用できます。
あまり公共交通機関に乗車しないのであれば料金が安くなるのでおすすめですが、払い戻しができないのが旅行者には難点です。

タッチ機能付きクレジットカードでの支払いについてはこの後説明します。

リスボン市内の移動であれば、Carris/Metroの乗車券があればほとんどの所へ行けます。シントラやカスカイスへ行くのであればCarris/Metro/CPを購入するのもいいですね。

ちなみに、これらのチケットにnaveganteの料金0.5ユーロ(初回購入時のみ)が追加で必要になります。

交通ICカード「navegante」の購入が必要

地下鉄はバスやトラムのように乗車後チケットを購入できません。そのため、乗車するためには「navegante(ナヴェガンテ)」の購入が必要です。

naveganteへチケットの購入・チャージすることで初めて地下鉄に乗車できます。1人1枚用意してください。

naveganteは0.5ユーロで購入でき、1年間有効です。期限が切れると再チャージはできませんが、残っている残金は使用可能です。

カードの残高は、券売機やチケットオフィスで確認できますよ。

クレジットカードでタッチ決済もできる

タッチ機能付きのクレジットカードを持っていれば、naveganteがなくても地下鉄に乗車できます。購入する手間がなく駅に着いたら改札でクレジットカードをタッチすることで支払いが行われます。

クレジットカード以外にも、スマホやスマートウォッチ、Apple Pay、Google Payなども利用可能です。残金が足りるかどうか確認してから乗車するようにしましょう。不足の場合、罰則の対象になるので注意してください。

改札でタッチするときは財布から出して行うようにしましょう。また乗車時と下車時は同じカードでタッチするのを忘れないでください。

料金は1回1.8ユーロです。
乗車する回数が多い場合、1日乗車券を購入した方がお得になります。どのくらい公共交通機関に乗るのか考えて利用するといいですね。

地下鉄クレジットカード決済公式サイト

 

チケット・naveganteの購入方法


チケットは駅の券売機(TVM)もしくはチケットオフィスで購入できます。チケットオフィスは、早朝・深夜は閉まっているのでその際は券売機を利用しましょう。
支払いは、現金・クレジットカード・デビットカードになります。

【naveganteとチケットの購入方法】

①カードを購入する(Without a reusable card - Purchase your card)を選択
②欲しいカードの枚数を選択
③欲しいチケットの種類を選択:1回乗車券・チャージ(Stored value)・1日乗車券
④チケットの枚数を選択
⑤支払い方法を選択
⑥支払いをして領収書を受け取る

券売機の購入画面(PDF) ※料金は違います

【naveganteを持っている場合のチャージ方法】

①カードを挿入する(With a reusable card - Insert card to relaod/read)を選択
②naveganteを挿入する
③Stored Valueを選択
④チャージする料金を選択
⑤支払い方法を選択
⑥支払いをして領収書を受け取る

このような手順でnaveganteやチケットを購入できます。最初に言語を英語へ変更してやってみてくださいね。

地下鉄の乗り方

地下鉄の乗車方法は、日本と同じです。

赤色で「M」と書いてあるのが地下鉄の駅です。サインに従って進むと改札があるのでnaveganteもしくはタッチ機能付きのクレジットカードなどをタッチします。

改札機の色が緑になったらゲートが開いて改札を通過しましょう。ホームに電車が来たらドアが開くので乗車し、目的地の駅に着いたら下車して駅の出口「Saida」に向かって歩きます。

改札でタッチして外にでましょう。

乗る前に知っておくと便利なQ&A


地下鉄に乗るために知っておくと便利なことについて答えていきます。

子ども料金はある?何歳から運賃がかかる?

子供料金はありません。
4歳未満は大人が一緒であれば無料で利用できます。それ以降は、大人と同じ運賃を支払いましょう。


naveganteは、個人用のカードです。そのため、家族や友人と一緒に使うことはできません。1人1枚、購入しましょう。

窓口で英語は通じる?


駅の窓口では比較的英語が通じます。特に、主要な駅や観光客が多い駅などは通じやすいでしょう。しかし、対応してくれるスタッフによっても英語力は異なります。

簡単なポルトガル語を勉強しておいたり、知りたい場所や時間などをメモしたりしておくと便利です。また、Google翻訳を使ってコミュニケーションをとるのもいいですね。

日本語 ポルトガル語 カタカナ読み
乗車券を買いたいのですが。 Gostaria de comprar um bilhete. ゴスタリア・ヂ・コンプラール・ウン・ビリェッチ
〇〇駅まで行きたいです。 Gostaria de ir até a estação 〇〇. ゴスタリア・ヂ・イル・アテ・ア・エスタソン 〇〇
いくらですか? Quanto custa? クアント・クスタ?
時刻表はありますか? Tem um horário? テン・ウン・オラリオ?
何時に電車が来ますか? A que horas vem o trem? ア・ケ・オーラス・ヴェン・オ・トレン?

もし、困ったことがあったら、これらのフレーズを使ってみてくださいね。

始発と終電の時刻は?時刻表はある?

地下鉄は毎日6:30〜1:00まで運行しており、1:00までに乗車すれば同じ路線のどの駅にも行けます。

地下鉄は、5〜10分ごとに1本走行しています。詳しくは時刻表を確認してください。

地下鉄でリスボン空港までアクセスできる?

市内からリスボン空港までは、地下鉄(メトロ)でアクセスできます。
リスボン空港は赤ラインの始終点駅「Aeroporto(アエロポルト)」です。最寄駅が赤ラインであれば、Aeroporto行きの地下鉄に乗車しましょう。

最寄駅が黄色・青・緑の人も、全てのラインから赤ラインに乗り換えができるので、一度乗り換えをすると空港まで行けます。

場所にもよりますが、30分ぐらいで空港までアクセスが可能です。

naveganteの購入やチャージは、基本的にクレジットカードやデビットカードが使用できます。

しかし、支払いの際にトラブルなどが発生する可能性もあります。現金も用意しておくと安心です。

電車内でのマナーに日本との違いはある?


電車内でのマナーは日本と大きく変わりません。

  • 電車から降りる人が優先、乗客が下車したら乗車する -危険なので走って電車に飛び乗らない
  • 荷物などで通路をふさがない
  • エスカレーターでは右側に立ち、左側は急いでいる人のためにスペースを作る
  • すべての座席が優先席
  • 自分のもののように大切に電車を使う

地下鉄はすべての人の共有スペースです。

自分勝手な行動をせず、他者を思いやるようにしましょう。

駅にトイレはある?

すべての地下鉄駅にトイレはほとんどありません。
主要な駅にはありますが、小さい駅などにはないのでショッピングセンターやカフェ・レストランなどへ行った際に、トイレを利用しておくようにしましょう。

ちなみに一部のトイレは有料になります。少額のお金をつねに用意しておくようにしましょう。

地下鉄の治安は大丈夫?

リスボンの地下鉄の治安は決して悪くはありません。しかし盗難やスリなどには注意が必要です。

貴重品を隣の席に置いたり、ズボンの後ろのポケットに入れたりするのはやめましょう。また、地下鉄のドアが開いている時に、ドア付近でスマホをいじるのは盗まれるリスクが高くなります。

周りに人がいない、駅の角などは死角になるので注意しましょう。

もし盗難にあった場合、危険なので追いかけず、警察や駅のスタッフに助けを求めるようにしてください。

日本国内ではなく海外なのでいつも以上に警戒心をもって行動するようにしましょう。

リスボン旅行に不安がある人はや、もっとくわしく知りたい方は、「ロコタビ」で現地在住の日本人ロコにサポートを依頼してみましょう!

まとめ:リスボンの地下鉄を便利に乗りこなそう!


リスボンの地下鉄は、他の公共交通機関と共通のチケットなどもあり料金システムが少し複雑です。

リスボン市内の観光で1日に地下鉄・バス・トラムなど合わせて4回以上乗るのであれば1日乗車券がお得です。1日乗車券には、有名な28番トラム、サンタ・ジュスタのリフトの料金も含まれています。

多くの観光地を巡る予定であればリスボアカードも検討しましょう。

上手に地下鉄を活用してリスボン旅行を楽しんでくださいね。

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