ラスベガスの旅行ガイド情報

アメリカ・ラスベガスの治安・安全対策ガイド~危険な地区・エリア、トラブルと対策

【アメリカ・ラスベガス在住者執筆】日本人にも人気の観光地、ラスベガス。アメリカの他の都市と比べ、治安が良いとされていますが、やはりアメリカ。実際の治安がどうか、気になりますよね。今回は、治安の悪いエリアやトラブルの対処法をまとめました。特に女性が気をつけたいトラブルもご紹介します。旅行へ行く前にラスベガスの治安を把握して、安全に旅を楽しみましょう!!

アメリカ・ラスベガスへの旅行が決まったら、危険な目に会わないように、治安についての知識を入れておきましょう。アメリカでは、自分が気をつけてさえいれば、トラブルに会いにくくできます。自分の身は自分で守ります。在住者目線で、どのエリアで、どのように気をつければ良いのか解説します。

ラスベガスの現在の治安は?

まず、お伝えしておきたいのは、ラスベガスはアメリカの中でも犯罪発生率の少ない都市、ということです。何となく、カジノ→マフィア→治安が悪い、というイメージをお持ちの方がいらっしゃるのですが、マフィアが各カジノホテルを経営していたのは、昔の話。現在はクリーンな経営です。なぜ、治安が良いかと言うと、ラスベガスは24時間眠らない街、夜中でも路上に観光客が出歩いているので、警察や警備員がたくさん配置されているからです。さらに、ラスベガスのメイン産業は、観光業です。治安が悪くなれば、観光客が減り、ラスベガスの経済に大打撃を与えるので、市は、治安の維持に大変力を入れています。
とは言っても、やはりアメリカ。日本とは違いますので、気をつけるべきポイント、トラブルに会ってしまった時の対処法などを紹介します。

ラスベガスの各人気観光地の治安と注意点

ラスベガスの観光客が訪れるエリアごとに治安と注意点を紹介します。

ラスベガス全域で注意したいこと

大金を持ち歩かない、人前で見せない

アメリカはカード社会です。大人でも大した現金は持っていません。盗む方から考えてみると、ランダムに狙うというのは、得策ではなく、ある程度、現金を持っていると確証を得てから狙った方が効率良く盗めます。私は、どうしても人前でお金を数える必要がある時は、トイレの個室の中で、数えます。

人通りの少ない場所には近付かない(特に夜間)

当然ですが、人の目があると、犯罪はしにくいものです。人通りの少ないところに入れば、他にも、ゴミがたくさん落ちていたり、落書きが多かったり、廃墟のような建物があったり、といったことが目に付くはずです。これらも、治安の悪いエリアを見極めるポイントになります。

観光客からチップを巻き上げようとしている人に注意する

ラスベガスの人気観光地には、色々な変わった格好(コスプレのような)をして、観光客と写真を撮って、チップをもらっている人がいます。大体は問題ないのですが、中にはガラの悪い人がいて、写真を撮ってから、チップを渡そうとすると、50$よこせ、などとふっかけてくる人がいます。このトラブルを防ぐには、写真を撮らない、または、写真を撮る前に値段を相手に伝えておくこと、です。チップなので値段は決まっていませんが、3$~5$でも良いですし、10$もあげれば充分です。

スリ・ひったくりに注意する(金目のものを身につけない)

日本に比べ、人口密度の低いアメリカですが、ラスベガスの観光地は、人混みが多いので、常に貴重品の入ったカバンには気を配りましょう。また、日本の方は、現金のみ狙われると思いがちですが、こちらでは売れば少しでもお金になりそうなものは、全て狙われてしまいます。ブランドのバッグ、高価な腕時計を身につけているから、お金を持っていそうだな……ではなく、ブランドのバッグ、高価な腕時計、そのものを手に入れて、売ってお金にしたいのです。ここで、観光でいらっしゃる方に気をつけていただきたいのが、iPhone、スマートフォン、カメラです。売ればお金になりますので、狙われています。スマートフォンで写真を撮ったあと、カバンの外ポケットにすっと入れてしまうと、スリにとって、狙いやすくなります。注意しましょう。

ストリップ地区で多いトラブルと安全対策

まず、ストリップ地区とはどこのことを指すのか、です。ラスベガスのメイン通りは、ラスベガス大通りです。この通りは、南北に通っている通りですが、ストリップ地区とは、北端のストラトスフィアタワーから、南端のマンダレイベイホテルまでのことを言います。このストリップ地区のラスベガス大通りに関しては、夜中でも、女性1人で歩いても、犯罪に会う可能性は低いでしょう。真夜中でも観光客が歩き回り、警備もしっかりされています。ここで、注意が必要なのが、横道に逸れないようにする、ということです。(特に夜間、犯罪に会う確率が上がってしまいます)
ベラッジオホテルの噴水ショー鑑賞時や、その周辺を歩く時に、いつでも混んでいますので、スリには気を付けましょう。
また、ラスベガスはアメリカ人にとっては、「はめをはずして楽しむ場所」と認識されています。ですから、特に週末は、酔っ払いがたくさんいます。絡まれそうになったら、とにかく無視して相手にせず足早にその場を立ち去りましょう。

またストリップ地区で、特に気をつけたいのが、ストラトスフィアタワー周辺です。
素晴らしい夜景が見られるのと、世界一高いところにある絶叫マシンで人気なので、訪れる方も多いと思います。ラスベガス大通り側は良いのですが、それ以外の周り全体が人通りがなく、貧困層の住宅もあり、昼間でも女性1人では歩けない雰囲気です。ストラトスフィアタワーへは、近い場所からでもタクシーやバス、Uberなどの乗り物を使って行くことをオススメします。

ダウンタウン地区で多いトラブルと安全対策

ダウンタウンは、ラスベガス発祥の地。昔のラスベガスの雰囲気が味わえるため、ダウンタウンを訪れる観光客も多いでしょう。ダウンタウンのメイン通りは、フリーモントストリート。この通りの約500mが観光のメインになります。(画像にあるように、アーケードがあり、このアーケードの下がメインの観光エリア)ここでは、この観光エリアをはずれないこと、が1番大切です。ストリップ地区に比べ、ダウンタウンのフリーモントストリート以外の場所では、犯罪発生率が高くなっています。ホームレスのシェルターが近いので、入りきれなかったホームレスがたくさんいます。また、ドラッグ関連の犯罪も多くなっています。フリーモントストリートのみ、訪れましょう。
フリーモントストリートに行く時も、歩いては行かずに、タクシーやバス、Uberなどの乗り物を利用しましょう。地図で見ると、ノースアウトレットからフリーモント、ストラトスフィアタワーからフリーモント、ともに歩けるように見えるかもしれませんが、やめてください。ストラトスフィアタワーとダウンタウンの間は、ラスベガスでも特に治安の悪いエリアで、昼間でも女性1人では歩かない方が良いエリアです。
ストリップ地区と同じく、大変賑わっている場所ですので、スリ、酔っ払いにご注意ください。

※大麻(マリファナ)について

2017年7月~、21歳以上であれば、合法になっています。
公共の場所で吸うことは禁止にもかかわらず、ダウンタウン周辺では、路上で吸っている人がたくさんいます。日本の方は、怖いと思うかもしれませんが、大麻を吸っている人は、楽しい気持ちになっているそうです。怒ったり、悲しくなることはありません。こちらでは、大麻を吸っている人よりも、お酒で酔っ払っている人の方が、よっぽど怖がられます。必要以上に怖がらないでください。
見かけたら足早に立ち去りましょう。

カジノで多いトラブルと安全対策

カジノの治安はどうですか?という質問をたびたび受けます。ラスベガスで1番安全な場所、と言えるかもしれません。セキュリティがしっかりしています。
以下は私の経験です。
スロットマシンで遊んでいたところ、1人のホームレスらしき人が近付いてきて、1$ください、と、声をかけてきました。断りました。するとすぐにセキュリティがやって来て、何て声をかけられた? と聞かれました。1$ください、と言われた、と言うと、OKすぐに追い出すね、と言っていました。
また別の時には、日本からの観光客の方々とカジノの片隅でおしゃべりをしていたところ、1人のホームレスらしき人が絡んできました。あっという間にセキュリティが来てくれて、連れ去ってくれました。
この時に感じたのが、とにかく対応が素早い、ということです。かなりカジノの治安に目を光らせているな……と感じました。
安心して、カジノでたっぷり遊んでください!!
ただし、やはり混んできたら、スリには気を付けましょう。

アウトレットやショッピングモールで多いトラブルと安全対策

アウトレットやショッピングモールに行く方も多いと思います。たくさんお買い物をして、暗くなってしまったら、帰りはタクシーやUberを利用して宿泊ホテルに帰りましょう。上にも書いたように、売ればお金になるものは、狙われてしまいます。ブランド物の紙袋をたくさん持った状態で、うろうろしないように気を付けましょう。

女性が気をつけたいトラブルと対策

女性はやはり、性犯罪に気をつける必要があります。薄暗い、人通りの少ない場所に、夜間に行かない、ということも大切ですが、公共の場所でのナンパにも気を付けましょう。日本でも同じだとは思いますが、ニコニコして、良い人そうに見えても、個室に入ったり、車に乗ったり、人目がなくなった途端、豹変する人がいます。日本は性善説、アメリカは違います。ニコニコしているからと言って、良い人ではない可能性もある、と思って、普段生活しています。
例えば、殺人事件があって、近所の人のコメントで、いつもニコニコして、挨拶もする、あんなに良さそうな人が……とコメントしたりしますが、こちらでは、このコメントはあまりありません。ニコニコして、きちんと挨拶をしているからと言って、良さそうな人だとは思わないからです。
日本とアメリカ、どちらが良いかという話ではなく、簡単に人を信用しないように、気を付けていただきたいのです。
顔もハンサムで、ニコニコして、一緒に飲もう! なんてことになっても、簡単に相手を信用しないようにしましょう。

ラスベガスでトラブルにあった時の対処法

パトカー・救急車・消防車を呼ぶとき

911 に電話してください。日本のように、番号は別れておらず、パトカーを行かせるか、救急車を行かせるか、消防車を行けせるかは、電話を受けた人が状況により判断します。名前、場所(なるべく、住所や通り名で言えるように)、状況を聞かれます。

パスポートのトラブルは日本領事館へ

パスポートを紛失したり、盗まれたりした時は、真っ先に日本領事館に連絡しましょう。直接訪れる前に、電話をかけておいた方が良いでしょう。
必要書類や、電話番号は下記URLから確認出来ます。
在ロサンゼルス日本国総領事館・パスポートの紛失または盗難

ラスベガスでは手続きが出来ません。ラスベガスがあるネバダ州は、在サンフランシスコ日本国総領事館が管轄ですが、もっと近いロサンゼルスでも対応してもらえます。それでも、車で4時間半(長距離バスだと、早くても5時間強)、飛行機で1時間かかりますので、くれぐれも、パスポートにはご注意くださいね。土日・祝日は一切対応してくれませんので、月曜日まで待つことになります。

クレジットカード紛失時

まずは、クレジットカードを止めましょう。クレジットカードの裏に、それぞれ電話番号が書いてありますので、カード本体とは別に書き写しておくことをオススメします。一緒にカード番号、有効期限、セキュリティコードなども控えておくと、電話での手続きが早く済みます。
本来は、カードの裏の電話番号に連絡するのですが、もしわからなくなってしまっている場合は、下記電話番号へどうぞ。

  • VISAカード 1-303-967-1090(コレクトコール可)
  • Masterカード 00531-11-3886(フリーダイヤル)
  • Amexカード 1-800-766-0106(フリーダイヤル)

全て24時間、日本語対応です。フリーダイヤルでも、日本からお持ちの携帯電話でかける場合、料金が発生することがあります。

盗難の場合は、最寄りの警察署で盗難届を出しましょう。ラスベガスの場合、マッカラン国際空港ターミナル1の警察署が便利です。

まとめ

ラスベガスの治安、注意点、トラブル対策をまとめてみました。最低限のことに気をつけていれば、犯罪にあう可能性は極めて低い街です。安心して旅を楽しんでくださいね。少しでも旅行前の不安が解消されれば、嬉しく思います。

トラブル発生時、例えば、「パスポート紛失! ロサンゼルスの領事館まで往復サポートして欲しい」などありましたら、ぜひ、ロコタビでご相談ください。現地日本人在住者がお手伝いします!!