【事例】スロバキアで通訳を依頼|海外演劇祭との公開ディスカッションに、現地在住の日本人が英語で同行

スロバキアで開かれた国際一人芝居フェスティバルの公開ディスカッションに、現地在住の日本人による英語通訳を手配した事例です。大阪を拠点に日本国内で「最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT」を運営する株式会社INDEPENDENTの代表取締役・相内唯史さんは、ロコタビでスロバキア在住のロコさんに日本語から英語への通訳を依頼し、フェスティバル運営メンバーとのプレゼンとディスカッションに臨みました。現地では、双方がアーティストを相互に送り出したいという考えを持っていることを確かめられました。
この事例の要点
- 課題:スロバキアのフェスティバルで英語のプレゼンと公開ディスカッションを行う予定があり、相手の発言にその場で応じられる通訳を探していた。
- 取った手段:ロコタビで、スロバキアで舞台に立つ在住日本人のロコさんに、日本語から英語への通訳を依頼した。
- 渡航後の変化:公開ディスカッションで、双方がアーティストを相互に送り出したいという考えを持っていることを確かめられた。
日本人の在住者が少ない国で、その場のやり取りに対応できる通訳を探すことに不安はありませんか?
ロコタビでは、世界各地に住む日本人ロコに、通訳や現地での同行を直接相談できます。
目次
海外展開の背景|一人芝居専門のフェスティバルを知ったきっかけ
― 事業内容と、海外展開を始めた経緯を教えてください。
相内氏:当社は、舞台作品のプロデュースや公演と、それに付随するスタッフワークを手がけています。企画の柱は、2001年に私が企画して始めた「最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT」です。2013年に法人化し、現在も当社で運営を続けています。表現や活動の幅を広げたいという思いから、2017年に海外展開を模索し始めました。2018年に台湾の台北フリンジフェスティバル、翌年にオーストラリア・メルボルンの演劇祭に参加し、当社で制作した作品を海外へ持っていく取り組みを始めました。
― 今回、スロバキアに渡航したのはなぜですか。
相内氏:コロナ禍で渡航が難しくなり、その後は円安も進みました。そこで海外展開を再開するにあたっては、海外のアーティストに日本へ来てもらう形を考えていました。ちょうどその頃、日本で作品を上演したいという海外のアーティストから相談を受け、そのアーティストから、スロバキアに一人芝居専門のフェスティバルがあると聞きました。これまでの調査では出会っていなかったフェスティバルだったので、まずはプロデューサーである私が現地の状況を確かめ、接点をつくろうと考えて渡航を決めました。
― そのアーティストとは、どのようにつながったのですか。
相内氏:日本の舞台芸術は、アジア圏とのつながりは強くなってきていますが、西欧圏とのつながりはこれから広げていく段階です。海外のアーティストにとっては、日本の演劇祭への参加方法などの情報をつかみにくい面があるようです。一方で、海外のアーティスト同士は、ヨーロッパに限らず各地のフェスティバルに参加したり、声をかけてもらったりすることがよくあります。今回は、チェコで活動する日本人の人形劇作家の方が、知り合いのアーティストから日本での活動について相談を受け、当社のフェスティバルを紹介してくださいました。渡航までの現地とのやり取りは、英語のメールで行いました。
通訳を手配した理由|準備できるプレゼンと、その場で答える質疑
― 翻訳ツールではなく、通訳を手配しようと考えたのはなぜですか。
相内氏:現地では、それぞれの企画をプレゼンしたうえで、今後の交流に向けたディスカッションを行うことになっていました。プレゼンは、原稿を書いて英語にしておけば自分で話せます。一方、ディスカッションでは、相手の発言にその場で答える必要があります。日本でも海外のお客様を迎えるときには、GoogleやiPhoneとAirPodsのリアルタイム翻訳を使っています。やり取りの速さがそれほど求められない場面であれば、翻訳ツールで対応できます。ただ、リアルタイムで進むディスカッションには通訳が必要だと考えました。フェスティバルの運営側も同じ考えだったため、こちらで現地在住の日本人を探すことにしました。
― 通訳はどのように探しましたか。
相内氏:「スロバキア 通訳」などとネットで検索して、ロコタビを知りました。同じ時期に、通訳派遣を専門にしている会社にも相談し、見積もりをいただきました。プロの通訳者が所属している会社ですが、当社の企業規模に合う予算ではありませんでした。そこで、スロバキアに住んでいる方に直接依頼できるロコタビを選びました。
― 英語の通訳を依頼したのはなぜですか。
相内氏:現地の方々は英語をある程度話せるため、ディスカッションは英語で進む予定でした。英語の聞き取りはおおむねできるので、主にお願いしたのは、私の日本語を英語にしてもらうことです。あわせて、聞き取った内容に誤りがないかを確かめられるよう、英語を日本語に戻してもらうこともお願いしました。
ロコさんを選んだ決め手|同じ舞台芸術に関わる人への依頼
― 依頼したロコさんを選んだ決め手は何でしたか。
相内氏:担当してくださったのは、スロバキアでバレリーナとして活動している日本人の方でした。当社が手がけているのはストレートプレイと呼ばれる演劇作品で、バレエとはジャンルが異なります。それでも、舞台の上でお客様に何かを見ていただくことや、アーティストとして大事にしていることには共通点があります。そうした方に出会えたことが、とても大きかったです。
― 同じ分野の方であることは、依頼するうえでどのような意味がありましたか。
相内氏:語学力のある方であれば、通訳をお願いすること自体はできたと思います。ただ、同じ舞台芸術に関わる方だったからこその親和性を感じて依頼できました。
トレンチーンでの公開ディスカッション|3つの言語が行き交う進行
― 現地のフェスティバルはどのような場でしたか。
相内氏:会場は、首都ブラチスラバから1時間半ほどのトレンチーンという町です。今回は4日間で15作品ほどが上演されました。作品をつくる人も、上演を支える運営の人も、観客の皆さんも、地元やその周辺から集まった舞台芸術に関わる方々で、とてもアットホームな空気でした。参加アーティストは、スロバキア、チェコ、ウクライナ、ポーランド、ギリシャなどの方々です。期間中に日本人の方にはほとんど会わず、スロバキアに住んで仕事をしている日本人の方は少ないのだろうと感じました。
― ディスカッションはどのような形式で行われましたか。
相内氏:外部の方も見たり加わったりできる、公開形式のディスカッションでした。参加したのは主に、日本側の私とロコさん、スロバキア側のフェスティバル運営のメインメンバー2名です。フェスティバル関係者も何人か来てくれました。後日YouTubeなどで公開できるように記録を取ることになり、運営側がスロバキア語と日本語を話せる通訳の方を手配してくださいました。そのため、私が日本語で話すと、運営側の通訳の方がスロバキア語に、ロコさんが英語にするという、3つの言語が行き交う進め方になりました。最初にそれぞれの企画を簡単にプレゼンし、違いや共通点を探ったうえで、ディスカッションと質疑応答を行いました。
― ロコさんの通訳で、印象に残っていることはありますか。
相内氏:ロコさんにとっては、私とも運営の方々とも、その場が初対面でした。それでも、現地の方々にすぐに馴染んでくださり、とても助かりました。
現地で確かめられたこと|依頼しなくても使える情報収集
― ディスカッションでは、どのようなことを確かめられましたか。
相内氏:フェスティバルの運営側も、自分たちのフェスティバルから他の地域へアーティストを送り出したいと考えていました。運営メンバーのなかにはアーティストもいて、自身の作品を日本や周辺国に持っていきたいという思いもあります。当社も、海外からアーティストを招きたい、体制が整えば再び海外へアーティストを送り出したいと考えています。この思いが最初から一致していたため、話はとてもスムーズに進みました。お互いにアーティストを送り合いたいという共通認識から出発し、どうすれば実現できるか、何から始めるかを話し合いました。
― 海外のフェスティバルの情報は、どのように集めていますか。
相内氏:基本はインターネットです。フェスティバルの情報を専門に扱うサイトもいくつかありますが、すべてが網羅されているわけではありません。今回のスロバキアのフェスティバルのように、長く続いていても、まだ知られていないフェスティバルはほかにもあると考えています。
― ロコタビを使ってみて、どのように感じましたか。
相内氏:こうした便利で有効なサービスがあると気づけたことが、私にとって大きな収穫でした。今回担当してくださったロコさんも、本当に良い方でした。今回のインタビューで、依頼をしなくても、ロコさんに質問するだけでその地域のローカルな演劇祭などの情報を集められることも知りました。
スロバキアで通訳を探す担当者へ|この事例からわかる3つのポイント
- 翻訳ツールと通訳を場面で使い分ける:相内さんは、原稿を準備できるプレゼンは自分で話し、相手の発言にその場で答えるディスカッションには通訳を手配しました。会議のどの場面で即時のやり取りが必要かを見極めると、通訳に頼む範囲を決めやすくなります。
- 日本人の在住者が少ない国では、現地に住む日本人を探す:相内さんは「スロバキア 通訳」と検索してロコタビを知り、スロバキア在住のロコさんに直接依頼しました。
- 語学力に加えて、分野の共通点で通訳者を選ぶ:相内さんは、同じ舞台芸術に関わるロコさんに依頼しました。ロコさんは、初対面の運営メンバーとの場にもすぐに馴染んだといいます。
【ご協力企業】株式会社INDEPENDENT
大阪市浪速区に拠点を置き、2013年に法人化した演劇製作会社です。2001年から大阪で開催している「最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT」の企画・製作・運営を担い、地域版の開催や全国ツアーを通じて各地の劇場や創り手と協働しています。企画製作・プロデュースを中心に、テクニカルワークまで幅広く手がけています。
▶ 公式サイト:https://independent-fes.com/
海外でのディスカッションや視察に、現地在住者のサポートを
現地のコネクション不足で、海外ビジネスの機会を逃していませんか?
ロコタビなら、世界180カ国・2,500都市以上の現地在住日本人が、通訳・商談アテンド・市場調査まであなたのビジネスをサポートします。