【事例】ドイツ・ユーロショップ視察|Fガス規制と欧州店舗の実態を現地で確認

フクシマガリレイ株式会社
業務用冷蔵庫やショーケースなどの分野で国内トップクラスのシェアを誇り、食分野のエンジニアリングでグローバルに事業を展開。 今回は、ドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大の展示会「ユーロショップ(EuroShop)」への参加と、それに付随する現地のスーパーマーケット視察においてロコタビを活用した。
「インターネットが発達していても、現地でしか得られない情報がある」 そう語るのは、今回の視察に赴いた商品開発チームの長谷川敬春さんと田中宏幸さんです。環境規制が進むヨーロッパの最新トレンドを肌で感じるため、限られた時間の中でいかに効率よく視察を行ったのか。詳しくお話を伺いました。
目次
ドイツの新しいスーパーは、日本から検索しても出てこない
― 今回、ドイツでの展示会参加と店舗視察を行われた背景と目的を教えてください。
長谷川氏: 私たちはスーパーマーケット等向けの冷凍冷蔵ショーケースの開発を行っています。ヨーロッパは冷媒や省エネといった環境対応の観点で、世界で最も先端を行く地域です。今回はデュッセルドルフで開催される、住環境や什器などを扱う世界最大の展示会「ユーロショップ」に参加することがメインの目的でした。冷蔵機器が多く展示されるため、弊社の開発部隊としても2007年頃から参加しており、通常3年に1度開催される重要な場です。前回の視察から約6年が経っており、私自身も改めて現地を見たいと考え、今回視察に行くことになりました。
ただ、せっかくドイツまで行くのであれば、展示会を見るだけではなく、世界的に先端を行くヨーロッパの新しいスーパーマーケットの現状を、実際の現場で視察して「成果物」として持ち帰りたいと考えました。
― 視察先としてデュッセルドルフ市内に絞った理由や、事前の情報収集で苦労された点は何でしょうか?
長谷川氏:ネックになったのが「現地の生きた情報の収集」です。デュッセルドルフ市内で「いつ、どこに新しいスーパーがオープンしたのか」といったピンポイントな情報は、日本からインターネットでいくら検索してもほとんど出てきません。 海外拠点を持つ企業であっても、現地の最新の小売事情まで把握するのは困難です。そこで、現地にお住まいの日本人の方であれば、そうしたリアルな情報をご存知ではないかと考えたのが、ロコタビの利用を検討したきっかけです。
専門通訳会社は1日10万円。「通訳だけ」では視察先の選定が自分たちの仕事になる
― ロコタビを利用された経緯と、他サービスとの比較検討について、コストや管理側の視点から教えてください。
長谷川氏: 実は、ロコタビ自体は上司からの紹介で知りました。その上司が以前、ロコタビを利用したところ、「案内も通訳の質も良かった」と高く評価していたんです。
もちろん、企業としての視察ですので、一般的な専門通訳サービスも比較検討し、見積もりを取りました。しかし、専門の通訳会社となると1日10万円近い高額なコストがかかります。予算の問題もさることながら、業務はあくまで「通訳」に限定されてしまうのがネックでした。
私たちが求めていたのは、単なる言葉の通訳ではなく、「視察すべき最新店舗のリストアップ」や「効率的なルート計画」を含めたコーディネートです。通訳サービスは通訳業務が中心となるため、視察先の選定や動き方の設計は自分たちで担う必要がありました。コストパフォーマンスと、サービス内容の柔軟性・網羅性を考えた結果、ロコタビの方が私たちのニーズに合致していると判断しました。
― 最終的に今回アテンドしたロコを選んだ決め手は何でしたか?
長谷川氏: ロコタビの「ロコ募集」機能を使ってリクエストを出したところ、複数の方から返信をいただきました。他の方が「対応可能です」といったシンプルな返答だったのに対し、今回お願いしたロコさんは、「新しくオープンしたお店のご案内が可能です」「どういう風に回るかというルート計画もこちらで全て考えます」と、私たちが抱えていた実務的な要望に対して、最初から具体的な提案をしてくれたんです。
具体的な視察先のリストやタイムスケジュールまで提示していただき、「この方なら安心してお任せできる」と感じたことが最大の決め手になりました。
店員にドイツ語で注意された場面を、現地ロコがその場で収めた
― 実際の視察現場では、どのようなサポートを受けられましたか?
長谷川氏: 当日はロコの方がホテルまで迎えに来てくれて、そこからどの電車やバスに乗ればいいかといった移動経路の案内を全てお任せできました。自分たちだけで行けば移動だけでも一苦労ですが、ロコの方のおかげで、当初予定していた6店舗を上回り、最終的に7〜8店舗ものスーパーを非常に効率よく回ることができました。
― 現場で印象に残っているエピソードや、トラブルなどはありましたか?
田中氏: 陳列商品ではなく、冷凍冷蔵ショーケースに注目していたせいか店員の方からドイツ語で注意される場面がありました。
長谷川氏: ドイツ語でまくし立てられることもあり、言葉が分からない私たちは焦りました。もし自分たちだけであれば、トラブルに発展していたかもしれません。 しかし、その瞬間にロコの方がすぐに間に入って現地の言葉で状況を説明し、迅速に場を収めてくれました。
田中氏: トラブル対応だけでなく、移動中にはドイツのスーパー事情や、最近の現地の流行、さらにはお土産のアドバイスまで、さまざまな現地ならではの話をしてくれました。非常に有意義で、かつ楽しい視察になったのはロコの方のおかげだと率直に感じています。
EUのFガス規制の実態と、ガラス扉付き冷蔵ケースの普及度
― 今回の店舗視察で得られた、事業に直結する具体的な成果を教えてください。
長谷川氏: ヨーロッパの最新店舗におけるショーケースの構造変化を、自分たちの目でしっかり確認できたことです。具体的には、近年増加している「ガラス扉付き」の冷蔵ケースの普及度合いです。以前は扉のないオープンなケースが主流でしたが、現在では冷凍食品だけでなく、お肉や乳製品などを陳列する冷蔵ケースにも扉がつく店舗が増えています。
また、冷媒に関するEUの「Fガス規制(フロンガスの実質的な不使用)」の実態を確認できたのも収穫でした。フロンガスを使わない新しい冷媒への移行は、企業の意識だけでなく、国や地域レベルの取り決めが大きく関わっています。「実質的にフロンガスが使えなくなっている」という日本で耳にする噂やニュースが、実際の現場でどう反映されているのか。現地に行って自分の目で見て初めて、「本当にそうなんだ」と確信に変えることができました。
弊社から前回の視察メンバーが赴いた約6年前と比較しても、店舗の構造や環境対応において顕著な変化が起きており、それを肌で感じられたことは製品開発において重要なインプットになりました。
視察結果を役員へリアルタイムで共有。意思決定を早めた一次情報
― 得られた一次情報は、社内でどのように活用されていますか?
長谷川氏: 帰国後には当然、会社へ出張報告書を提出しますが、それ以前に、現地で得た最新トレンドや事前に確認したかった事項については、部門の役員等にリアルタイムで伝達しました。海外視察はただ行けばいいというものではなく、「何を知りたいか」という目的と必要性が明確にあって初めて渡航が決定されます。その貴重な機会に、一次情報を持ち帰ることができたのは大きな成果です。
― 今後の海外展開や、ロコタビの活用イメージについてお聞かせください。
長谷川氏: インターネットが発達した現代でも、現地に行かなければ得られない情報は確実に存在します。今後も海外拠点を通じた調査だけでなく、展示会視察などの機会があると思いますが、その際は「まずロコタビを見てみよう」と考えています。
今回のように、限られたリソースで海外市場のリアルな実態を掴みたい企業にとって、現地の生活者目線と柔軟な対応力を持つロコタビは、心強いサービスだと感じました。
この事例のまとめ
- 日本からの検索では、デュッセルドルフ市内で「いつ、どこに新しいスーパーがオープンしたのか」というピンポイントな情報はほとんど出てこない
- 専門の通訳会社は1日10万円近いコストがかかる上、業務が「通訳」に限定され、視察先の選定とルート計画は自社で担う必要があった
- 当日は当初予定していた6店舗を上回り、最終的に7〜8店舗を回ることができた
- ガラス扉付き冷蔵ケースの普及と、EUの「Fガス規制」が現場でどう反映されているかを、自分の目で確認できた
日本で耳にする噂やニュースを「本当にそうなんだ」という確信に変えられるのは、現地で自分の目で見たときだけです。
【ご協力企業】 フクシマガリレイ株式会社
公式サイト:https://www.galilei.co.jp/
業務用冷凍冷蔵庫、冷凍冷蔵ショーケースの開発を手がける業界トップクラスのメーカー。食分野を基礎としたエンジニアリング力で、医療・理科学分野から食品工場まで、世界中に「おいしい」と「安心」を届けている。
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