サンフランシスコの電車乗り方ガイド(路線図・料金・チケットの買い方・乗り換え)
【アメリカ・サンフランシスコ在住者執筆】交通網が発達しているサンフランシスコ。使いこなせると、とっても便利!サンフランシスコの電車について徹底解説。各電車の路線図や料金体系、交通カード、乗り方をご紹介いたします。終わりにはQ&Aをまとめました。
関連記事: 「サンフランシスコのケーブルカー乗り方ガイド(料金・観光名所・路線図)」
サンフランシスコ旅行が決まり、「サンフランシスコ国際空港から電車でサンフランシスコ市内のホテルに行きたいな」「どうやって電車に乗ればいいのだろう?」「切符はどうやって買うのだろう?」「料金はどのくらいかかるのだろう?」いろいろな疑問が湧いてくると思います。
また、サンフランシスコ滞在中に「電車で移動は可能なのかな?」「自分が行きたいところまで、どうやって電車でいけるのだろう?」そんな疑問にお答えしていきます。
旅行のことを考えるとワクワクすると同時に、未知の世界にちょっぴり不安になりドキドキした時に、ぜひこれを読んで、頭の中でシミュレーションしてみてくださいね。
サンフランシスコの電車の基本情報
サンフランシスコの電車は、4つあります。
- バート(BART : Bay Area Rapid Transit)
- ミュニ(MUNI)
- カルトレイン(Caltrain)
- ケーブルカー
バートは、サンフランシスコ周辺と市内を結んでいる電車です。サンフランシスコ国際空港から直通で市内に行けるので、とても便利です。サンフランシスコ市内は途中で地下鉄になります。
ミュニは、地下鉄と路面電車、そしてバスもあり、少し複雑なので、最初のうちは路線図をよく確認して行動することが大切です。今回は、地下鉄と路面電車についてご紹介します。
カルトレインは、シリコンバレー方面に行く時に便利な電車です。サンノゼ国際空港を利用してサンフランシスコ市内へ行きたい場合にも利用できます。
最後は、ケーブルカーです。サンフランシスコを訪れたなら、ぜひ乗ってみたいと思っている人も多いと思います。ケーブルカーについては、詳しく別の記事を書きましたのでそちらをご覧くださいね。
MUNI METRO(ミュニメトロ:地下鉄・路面電車)
ミュニは、サンフランシスコ市営交通局が運営していて、ミュニメトロは8路線ありサンフランシスコのダウンタウンでは地下を走っています。ただ1路線のみ路面電車で地上を走っています。
MUNIの料金・チケットの買い方
ミュニの料金
- ミュニの料金は、現金払いの場合2ドル75セントです。(サンフランシスコ市営交通局のホームページによると、2019年7月1日から3ドルに値上げするそうです。)
- MuniMobileという公式アプリを利用してチケットを購入する場合は、2ドル50セントです。
- Clipper Card(クリッパー・カード)という日本のSuicaやPASMOなどのような交通カードを使用すると、2ドル50セントになります。
※4歳以下は無料
※5歳から18歳、また65歳以上は、チケット購入時にパスポートを見せれば、現金1ドル35セント(2019年7月1日からは1ドル50セント)、MuniMobileとクリッパーカードは1ドル25セントです。
※チケットを購入してから120分間、乗り換えができます。(以前は90分だったのですが、2018年9月1日より120分に延長されました!)
また頻繁に利用する場合は、ビジター用の一日乗り放題のパスなどを利用するとお得です。
- 1 DAY VISITOR PASSPORT (一日乗り放題のパスです。ミュニメトロの他、ミュニバス、ケーブルカーも乗れます。)
- MuniMobile 12ドル
- クリッパーカード 12ドル+カード代3ドル
- 紙のパス 23ドル
3 DAY VISITOR PASSPORT(三日間乗り放題のパスです)
- MuniMobile 29ドル
- クリッパーカード 29ドル+カード代3ドル
- 紙のパス 34ドル
1 DAY PASS(ケーブルカーを除く)
これは、MuniMobileのみのパスで、なんと5ドルとお得です!
※MuniMobileは、サンフランシスコ市営交通局の公式アプリで、アプリをiPhoneやAndroidにダウンロードをし、基本情報を入力するとチケットが現金で購入するより安く買えたり、MuniMobileしか買えないパスがあったり、券売機でチケットを購入する手間も省けるので便利でお得なアプリです。詳しい使い方は、ミュニバスのところで説明しています。ぜひチェックしてくださいね。
MuniMobileのダウンロード
チケットの買い方
- 現金の場合は、ミュニメトロの駅の券売機でチケットを買う。
- MuniMobileのアプリをダウンロードして、クレジットカードなどで購入する。
- クリッパーカードを購入し、チャージする。
- クリッパーカードは、地下鉄の駅や多くのWalgreensというドラッグストア、ホールフーズマーケットで購入できます。カード代3ドル。
MUNIの路線図
ミュニメトロは、アルファベットが頭文字になっています。
ダウンタウンの4つの駅はBARTの駅と同じなので、乗り換え等にとても便利です。
観光客に人気なのは、Fラインで、ゲイの街として知られているカストロからフィッシャーマンズワーフまで、地下に入らず地上を走ります。Fラインはレトロでかわいい路面電車で、いろいろな観光名所に行けるので、観光客に人気です。
Fラインで使われている路面電車は、アメリカ・フィラデルフィアやイタリア・ミラノなどで使われてきた路面電車で、そのなかには日本の阪堺電気軌道の車両も走っているようです。各車両にどこで使用されていたかのラベルが貼ってあるので、興味があればチェックしてみてくださいね。(トップで使用したグリーンの車両の写真もFラインの路面電車です。)
MUNIの乗り方
1. 駅を探します
ミュニメトロは、サンフランシスコのダウンタウンでは地下を走っているので、こういったエスカレーターや階段で地下の改札へと向かいます。
目印は、このMUNIという赤とオレンジのマークです。(下のサインは、BARTです。後でご紹介いたします。)
2. チケットを購入します。
写真の券売機は、クリッパーカードも購入できます。
現金でチケットを買う場合は、Aのボタンを押します。(クレジットカードも使用可能です)
2ドル75セントを入れるとチケットが出てきます。
※MuniMobileでチケットを事前に購入した場合は、チケットの画面を開いておきましょう。
3. 改札を通過する。
多くのMUNIの地下鉄の駅がBARTと同じ場所なので、改札を間違えないように!
MuniMobileでチケットを購入した場合は、改札横のブースの係員に見せて通過してください。
日本の自動改札とほぼ同じです。
- チケットもクリッパーカードも、SuicaやPASMOのようにタッチします。
※現金の場合、地上を走る路面電車では運転手さんの席の近くにある支払機で払ってくださいね。お釣りは出ないので、小銭を用意しておきましょう。
4. 乗車する
5. 目的地で降り、改札を通る。
改札を出るときは、チケットやクリッパーカードなどをかざさなくて大丈夫です。
センサーが感知して自動にゲートが開きます。
次は、ダウンタウンではミュニメトロと同じ場所に駅があるバート(BART)をご紹介します。
Bart(バート:高速鉄道)
バートは、「サンフランシスコ国際空港から、どうやって市内へ行けばいいのだろう?」と検索した時に、必ず目に入る名前だと思います。
なぜなら、バートはサンフランシスコ国際空港と市内を結んでいる電車だからです。
また、UCバークレーがある大学の街バークレーやオークランド国際空港などのサンフランシスコ周辺に行く交通手段として便利です。
BARTの料金・チケットの買い方
BARTの料金
バートの料金は行き先によって違います。
例えば、サンフランシスコ国際空港からユニオン・スクエアなどの近くの「Powell」駅は、2019年5月現在
- 現金でチケットを購入すると9ドル65セント
- クリッパーカードの利用で、9ドル15セント
- クリッパーカードを購入時、ID(パスポート)で証明すると専用のカードを発行してもらえます。
- 5歳から18歳は、4ドル55セント
- 65歳以上は、3ドル40セント です。
- クリッパーカードを購入時、ID(パスポート)で証明すると専用のカードを発行してもらえます。
※ミュニと同じく、4歳以下は無料です。
料金の調べ方は、券売機に貼ってある行き先別の料金表で確認する。(券売機の上の方に料金表が貼ってあります。写真では、ピンクで囲んだ部分です。)
もしくはバートの公式ホームページの料金計算で事前に調べられます。
BARTのチケットの買い方
券売機に貼ってある行き先ごとの料金を確認します。
現金もしくはクレジットカードを入れます。(クレジットカードを使用できない券売機もあるので確認すること)
(上の写真だと、一番奥がクレジットカード利用可能な券売機です。)
お金を入れた後、行き先の料金のボタンを押す。
チケットを受け取る。
※日本と違うのは、料金を先に入れるところですので、まずは金額を確認してからお金を挿入してくださいね。
※購入したチケットは、クリッパーカードのようにチャージして使えますが、クリッパーカードがあるとミュニメトロやミュニバス、ケーブルカーなども簡単に乗れ、しかも現金払いより安いのでクリッパーカードを購入することをおすすめです。
※クリッパーカードは、サンフランシスコ国際空港のインフォメーションセンターでも購入が可能なので、到着したらバートに乗る前に購入することをおすすめします。カード代3ドル。
Bartの路線図
サンフランシスコ国際空港から市内へは、黄色のライン一本で行けるのでとても便利です。
BARTの乗り方
1. バートの駅を探しましょう。
ダウンタウンは地下を走っているので、地下に降りていきましょう。
2. チケットの購入
※チケットの買い方を参考にしてくださいね。
3. 改札を通過する
ミュニメトロのところでも説明しましたが、サンフランシスコのダウンタウンでは、ミュニメトロの駅とバートの駅が同じ場所にあるのですが、改札は別なので、必ずチェックするようにしましょう。
チケットを挿入、もしくはクリッパーカードをかざすとゲートが開きます。
(ピンクの囲みは、クリッパーカードをタッチする部分。黄色の囲みは、チケットを挿入する部分です。)
4. 乗車する
5. 改札を出る
改札を出るときは、クリッパーカードをタッチする、もしくはチケットを挿入して改札を通過してくださいね。
Caltrain(カルトレイン:鉄道)
カルトレインは、MLBサンフランシスコ・ジャイアンツのスタジアム(オラクル・パーク)がある近くに始発の駅があり、そこから南へ走っている電車です。
サンノゼ国際空港やAppleやGoogleなどの会社巡り、名門スタンフォード大学見学などに訪れる時に便利です。
Caltrainの料金・チケットの買い方
カルトレインの料金
料金は、乗車する区間によって変わってきます。
ゾーン1から6まであります。
発着駅が同じゾーンの場合
- 現金でチケット購入:3ドル75セント
- クリッパーカードを使用:3ドル20セント
乗車駅と降車駅の間が1ゾーンまたがる場合は、ゾーン2の料金になり
- 現金でチケット購入:6ドル
- クリッパーカード:5ドル45セント
このように、またがるゾーンがいくつかによって値段が変わってきます。
1 DAY PASSもあり、発着駅が同じゾーンであれば、一日中乗り降り自由で7ドル50セントです。このパスは、券売機で買えます。
※チケット購入時、年齢確認のできるID(パスポート)が提示することで、5歳から18歳、65歳以上は50%オフでチケットが購入できます。
※4歳以下は大人同伴であれば無料です。
カルトレインのチケットの買い方
- 現金でチケット購入の場合
- 自分が乗車する駅と目的地の駅の何ゾーンまたがっているか確認する。
この写真のように券売機の上部にゾーンが記されています。
もしくは、次の項目で紹介する路線図にもゾーンが記されているので、わかりやすいです。
料金をチェックする
券売機でチケットを購入にする
片道だったら、左上のOne-wayを選び、1-Day Passはその下のボタンを押して購入します。
- クリッパーカードは、カードをタッチする機械があるので、そこにタッチします。 クリッパーカードにお金をチャージしたい場合は、専用の機械があるので、そこでチャージしてから、タッチしましょう。
- Caltrain Mobileというアプリをダウンロードして購入することも可能です。
Caltrainの路線図
Caltrainの乗り方
1. 駅に行きます
2. チケットを購入する。もしくは、クリッパーカードをタッチする。
3. 乗車する電車を確認し、その付近で待つ
4. 出発前になるとゲートが開くので、ホームに行き乗車します。(改札はありません。)
自分が乗る電車の番号を必ず確認してくださいね。
5. 乗車すると車掌さんがチケットチェックにきますので、チケット、クリッパーカード、スマホのアプリを準備しましょう。
6. 下車したら、クリッパーカードの場合は、もう一度クタッチするのを忘れないように。
※サンフランシスコの駅には、時刻表が無料で置いてあるので、カルトレインを利用する前に一度駅に下見に行くのもおすすめです。
乗り換えアプリ
Transitという乗り換えアプリのダウンロード
今回ご紹介したミュニメトロ、バート、カルトレインなどの乗り換え検索や最寄り駅検索などができて、とても便利なアプリです。
すべてに使える交通カード「クリッパー(CLIPPER)」
クリッパーカードは、今回ご紹介したすべての電車で使える便利な交通カードです。
サンフランシスコ国際空港からバートを利用して、市内へ行くことを考えている場合は、空港のインフォメーションカウンターでクリッパーカードを買うことをおすすめします。
電車はもちろんのこと、バスやケーブルカーにも使えて、現金で購入するチケットよりもクリッパーカードを利用した方が安いので便利でおすすめなカードです。
右は、65歳以上のクリッパーカードで、購入時にIDを見せるとシニアカードを購入できます。
写真はありませんが、5歳から18歳もパスポート等のIDを提示することで、ユースカードを購入できます。
どちらも半額くらいで乗れます。
クリッパーカードの購入とチャージ
先に触れたサンフランシスコ国際空港のインフォメーションカウンターやミュニメトロの券売機、Walgreensというドラッグストア、ホールフーズマーケットなどで購入できます。
一枚3ドルです。
チャージは、ミュニメトロ、バートの券売機、カルトレインの駅などのチャージ専用の機械でもできます。
乗る前に知っておくと便利なQ&A
Q:空港から市内中心部への行き方は?
サンフランシスコ国際空港からバートで市内へ行けます。
サンフランシスコ国際空港発
- 平日始発5:11am (ユニオンスクエアの近くのパウエル駅へは5:40am着です。)
- 平日終電11:54pm(パウエル駅到着12:23am)
- 日曜・祝日始発8:17am
- 日曜・祝日終電11:56pm
Q:時刻表はどこを見ればいい?
ミュニメトロは、Transit やGoogleMap などのアプリを使用すると時刻表が見られます。
バートは公式ホームページからも見られます。
カルトレインも公式ホームページから、そして駅に無料の時刻表も置いてあります。
Q:割引は何かあるの?
はい、あります。
クリッパーカードを利用したり、専用のアプリを使用してチケットを購入すると、現金でチケットを購入するよりも安くなります。
頻繁に利用するならば、一日乗り放題パスなどを利用するととても安く移動ができます。
詳しくは、各電車の料金についての項目をご覧ください。
Q:忘れ物をした時は?
忘れ物をした場合、各会社の「Lost & Found」を訪れるもしくは連絡します。
- Muni 電話311 もしくは、(415)701-2311
- BART 12th St/ Oakland city Center駅に「Lost & Found」があり、月・水・金の午後12時から午後2時、午後3時から午後6時まで開いていて、確認できます。 電話(510)464-7090をしてから訪れることをおすすめします。
もしくは、BARTのオンラインで忘れ物の報告をすることも可能です。
- Caltrain Caltrainのオンラインから報告すると、見つかった場合Caltrainから連絡があるそうです。
忘れ物をしてしまった場合、現実は悲しいですが、戻って来ないと諦めた方がいいです。
いろいろな価値観、人種がいるアメリカでは、それが当たり前のところがあります。
少ない確率でも探したい場合は、土地勘に優れ、英語も堪能なロコにお願いするといいと思います。
まとめ
いかがでしたか?今回は、サンフランシスコの電車、ミュニメトロ、バート、そしてカルトレインについてまとめてみました。
個人的に一番簡単でおすすめなのは、クリッパーカードを購入することです。ケーブルカーやバス、そしてサンフランシスコ湾を行き来しているフェリーもクリッパーカードで乗れますし、チケットを券売機などで買う手間や小銭を用意する必要もありません。
ちょっと心配だなぁという人は、ロコに聞いてみたり、ロコに観光案内をお願いしたり、ぜひロコを頼ってみてくださいね。