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【2024年ボリビアの治安まとめ】治安が悪いエリアとよくある被害や対策など紹介

目次

この記事を執筆したライター:ルレナバケ在住「Nachita」さん

ボリビアベニ県アマゾン入口のルレナバケという町に住み早20年。元青年海外協力隊。ボリビア人パートナーとアマゾン生まれの息子二人とのんびり暮らし。ジャングルの自然素材を使った手づくり雑貨の店を経営しながら、現地のアマゾンツアーのコーディネート、スペイン語通訳・翻訳、また、日本からは一番遠いかもしれないボリビアの大自然や先住民文化の魅力をお伝えしたいと思い、自宅にいながらちょっとした旅気分を味わえるオンラインツアー(アマゾン、ウユニ塩湖、ボリビア周遊、アマゾンの雑貨作り見学)や、旅前スペイン語オンラインレッスンもやっています♪

【ボリビア・ルレナバケ在住者執筆】ボリビアへ旅行を考えている人がまず気になるであろう現地の治安情報。

南米といえばコロンビアやベネズエラなどの治安の悪いとされている国がいくつかあり、ボリビアも同じ南米に位置します。

心配すべき点は治安だけではなく他にもあり、それは高い地点で富士山とほぼ同じ標高にあることで起こりうる高山病や感染症などの体調面です。

この記事ではボリビアの治安と注意すべきエリア、危機対策や万が一の事態が起こった際に必要な緊急連絡先などをまとめて紹介していきます。

ウユニ塩湖で旅行者にも人気の南米ボリビア


Photo by Nachita

ここ数年、旅行好きの人たちから絶大の人気と注目を集めてきた絶景スポットのウユニ塩湖があるボリビア。
南米大陸の内陸部に位置している、標高なんと3600メートル以上のアンデス高原地帯に広がる世界最大の塩原です。

シーズン問わず、世界中の旅行者がその憧れの絶景を見に訪れています。

通貨はボリビア・ボリビアーノ(BOB)

ボリビアで使われる通貨は、その国名の通り、「ボリビアーノ」と呼ばれ、BsやBOBなどの略称で表記され、お札は10Bsから200Bsまであります。

コインは1Bs、2Bs、5Bsと、さらに細かい単位の50Ctv(センターボ)や20Ctv、10Ctvがあります。

日本ではボリビアーノへの両替ができず、また、現地でも日本円からボリビアーノへの両替は困難なため、現地まではUSドルを持参することをおすすめします。

スペイン語が主流で英語が通じない場所も多い


南米の多くの国と同じく、ボリビアの公用語はスペイン語です。

都市部の観光サービスに携わる人以外はあまり英語を話せません。

また、ボリビアは36もの民族が共生する多民族国家です。

公用語はスペイン語の他に、アンデス先住民の言語であるケチュア語、アイマラ語が指定されており、それ以外にもアマゾン地域ではまた異なる言語もあります。

ウユニ塩湖で日本人のマナーが問題視?

基本的に日本人は丁寧でマナーが良い印象です。

しかし旅行者が大勢集うと、「旅の恥はかき捨て」ということわざのように、現地の住民や環境のことをはばからず、深夜までお酒を飲んで騒いでしまったり、水不足のため節水を勧めている宿の浴室で手洗いで洗濯をしたり、ホテルの毛布を防寒対策としてウユニ塩湖ツアーに勝手に持ち出してしまったりなど、マナーが良くない旅行者が時々います。

特に、雨季のウユニ塩湖は日本人旅行者が集中するため、その様子が悪目立ちしてしまうこともあるようなので、せっかくある日本人の良い印象を悪くしないためにも、周囲に迷惑をかけない、常識ある行動を心掛けることをおすすめします。

ウユニ塩湖について詳しく知りたい人は、こちらの「ボリビアのウユニ塩湖で神秘的な絶景を味わおう!行き方・ツアーやベストシーズンもあわせて解説」も読んでみてくださいね。

ボリビアの治安はいい?悪い?注意すべきエリアは?


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ボリビアは、中南米諸国の中では比較的治安は悪くない方ですが、ラパスやサンタクルスなどの都市部では、詐欺やスリ、置引き、空き巣など、命に関わらない程度の窃盗事件にあう可能性があります。

特に、夜行バスの中やレストランでの置き引き、また、バスターミナル付近や人通りの少ない夜道などは、十分に注意するに越したことはありません。

というわけで、以下に注意すべきエリアを簡単にご紹介します。

注意すべきエリア①ラパス


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行政上の首都であるラパス市内では、バスターミナル付近や、サンフランシスコ教会からサガルナガ通り付近、ムリージョ広場付近、夜の展望台などの観光スポットにおいて、日本人を含む外国人観光客を標的としたスリや、ニセ警官やニセ観光客を装った詐欺などが頻発しています。

早朝や夜の移動は、ホテルやレストランでラジオタクシーを呼んだり、人通りの少ない道は出歩かない、知らない人に声をかけられたら隙を見せずその場を離れる、手荷物はしっかりと前で持つ、などの細心の注意を払って出歩きましょう。

注意すべきエリア②サンタクルス


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ボリビア第二の都市サンタクルスでは、観光客をターゲットにする犯罪は少ないです。

しかし現地の一般人を狙った強盗やスリといった犯罪は日常的に発生しているため、貴重品の持ち方など、防犯対策にはくれぐれも気をつけましょう。

注意すべきエリア③エル・アルト


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ラパスの隣町で、近年急激に町として発展を見せており、国際空港があるエルアルト地域は、貧困層が多く、スリや強盗などの犯罪が多発する危険な地域と言われています。

特に、毎週開催される「16 de Julio市場」は、泥棒市とも呼ばれており、ありとあらゆる窃盗品が格安で売られていたり、路地にたくさんの売り子や買い物客が溢れかえるため、スリの格好の狙い場となっています。

また、週末の夜にエルアルトの町で開催されるチョリータ・プロレス観戦後の帰路なども、狙われやすいので注意が必要です。

ボリビア旅行者に実際に起きている被害


ボリビアでは、誘拐や脅迫など、命に関わるような大きな犯罪に観光客が巻き込まれることは稀ですが、スリや置き引き、詐欺などの小さな窃盗被害はよく報告されています。

ボリビアの旅行中に出くわすトラブルのケースについて、以下にいくつかご紹介します。

一番気をつけたいのは「窃盗(スリ)」

スリの被害は特に頻発しており、気がつかないうちに鞄が切られていたり、貴重品だけが抜き取られていたりすることもあります。

都市部の市場やバスターミナル、大通り、お祭りパレードなどの人混みでは、常に周りに細心の注意を配りながら歩きましょう。

銃やナイフなどを使った強盗

銃やナイフなどを使って観光客を狙った強盗はかなり稀です。

しかし、人通りが少ない場所や夜道で後ろから首を締められ、倒れたところ荷物を奪われる首締め強盗や、日中でも突然ケチャップをかけられて、驚いてうろたえている間に荷物を奪われるケチャップ強盗などはよく聞く手法です。

人通りが少ない場所や夜道を歩かない、ATMはできるだけ銀行内のものを使う、など常日頃から周囲に気を配りながら警戒心を持って街歩きを心掛けることが大事です。

偽の警察官に注意!貴重品などはださないようにしよう


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ラパスの観光スポットでは、偽の警察官(私服で警察手帳を見せてくる)に路上で話しかけられ、パスポートなどを見せている間に貴重品を盗まれる、などの巧妙な手口の詐欺盗難被害がよく起きています。

別の観光客を装った人物とグルで絡んできて、車内に乗せられて所持品を取られるケースも多いです。

実際に本物の警官が、路上や車内などで旅行者の所持品検査を行うことはまずないので、騙されないよう、怪しいと思ったら相手にせずに、すぐその場を離れましょう。

野犬が多いエリアでは近寄ったり刺激しないこと


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ボリビアでは、野犬や放し飼いの犬が路上を自由に歩き回っているのをよく見かけます。

「犬に噛まれた」という話も時々耳にするので、路上の犬を見かけたら、近寄ったり刺激したりしないようにしましょう。

犬やその他の動物にかまれることで感染する可能性のある「狂犬病」は、発症するとほぼ100%死亡するという恐ろしい病気です。

飼い主のいる犬は、定期的に狂犬病のワクチンを打たれていることが多いですが、野犬は狂犬病を持っている恐れもあります。

まずは噛まれないようにすることが大事ですが、心配な方は狂犬病のワクチンを日本で打っていくのも一つの予防です。

高山病や寄生虫、感染症のリスクもあるので注意


Photo by Nachita

ボリビアで気をつけたいのは高山病です。
ラパスやウユニ塩湖、チチカカ湖の標高は3600メートル以上、富士山の頂上ほどの標高があります。
さらにラパス最寄りのエルアルト国際空港は標高が約4000メートルもあり、高山病の重さや症状はさまざまです。

多くの人は一時的に高山病の症状に悩まされますが、徐々に順応していきます。

自分にできる予防としては、高地ではゆっくり行動すること、こまめに水分をとる、食事は軽いものを控えめに、お酒は飲まない、などの対策をとってください。

また、屋台などでの食事は食中毒にあうこともあり、寄生虫やサルモネラやA型肝炎など感染症のリスクがあることもあります。

胃腸が弱い人は、外での食事には気をつけてください。

デモや抗議活動の日にあたったら極力避ける

ボリビアでは、労働組合や市民団体などによるデモ行進や道路封鎖などの抗議活動も頻繁に起きます。

観光客が事件に巻き込まれることは稀ですが、こういったデモ行進や道路封鎖が行われている時は、極力現場に近づかないこと。

また、突然どこかで足止めに合う可能性もあるので、旅行前や旅行中、ボリビア国内及び近隣諸国の治安情勢はチェックしておきましょう。

事件や事故に巻き込まれる前に!事前にできる対策

ボリビアの治安は、欧米などとさほど変わらない程度ですが、事件や事故に巻き込まれないよう。

常に周囲に気を配って、犯罪者から狙われるような隙を見せないことが大事です。

以下に、旅行中に自分でできる対策をいくつかご紹介します。

現地の人と同じような格好をしてできるだけ目立たない

高価な時計やジュエリー、バッグ、スマホなどを見えるところに持っていると、置き引きなどに狙われやすいです。

できるだけ外を歩く時は現地の人と同じような格好をして、目立たないようにすることをおすすめします。

貴重品はセキュリティーポーチにいれて持ち歩こう

ボリビアに限ったことではないですが、海外旅行の際は、バッグは常に斜めがけ、前がけが安全です。

現金やクレジットカード、パスポートなどの貴重品は、鞄などにいれておくとスリや鞄ごと盗まれた場合に困るので、衣服の内側で首から掛けたり、ウェストに巻いたりできるセキュリティポーチで持ち歩くことがおすすめです。

また、現金やカードはまとめて持たず、数ヶ所に分けて持ち歩くようにすると、さらに安心ですよ。

スマホやタブレット、ノートパソコンなど高価なものは外では使わない

高価なものを所持していると、窃盗などの犯罪の対象となりやすいです。

スマホやタブレット、ノートパソコン、カメラのような高価な電化製品などは、なるべく路上や人前で出して使わないようにすることをおすすめします。

夜間の一人歩きは絶対にしない

夜間の一人歩きは絶対にしないことは基本中の基本です。

夜間にホテルやバスターミナルに移動する時は、タクシーを利用しましょう。

その際、流しのタクシーは利用せずに、ホテルやレストランでラジオタクシーを呼んでもらうことをおすすめします。

Uberなどの配車サービスも、サンタクルスなど都市部の地域では利用されています。

お守り代わりで済めばラッキー!海外保険にはしっかりと入ろう

ボリビア旅行中にどんなに細心の注意を払っていても、盗難などのトラブルに巻き込まれたり、慣れない環境で病気や怪我をしたりする可能性もあります。

そんなトラブルに備え、海外旅行保険に加入しておくことは、安心料ともいえます。

海外旅行傷害保険のついたクレジットカードもあるので、保険の限度額やサービス・条件の範囲など内容をよく確認しておくことをおすすめします。

また、現地建て替え払いで、日本帰国後に請求する形になりますが、国民健康保険でも海外滞在中の病気や怪我の治療を一部カバーできます。

渡航前にワクチン接種をしておくと安心

現在、ボリビア入国に際して、コロナ感染症のワクチン接種証明やPCR検査陰性証明等の提示などの条件は撤廃されています。

また、黄熱病やマラリアの予防接種も不要ですが、条件が変更になることもあるので、出発前に外務省や領事館のサイトでチェックしておきましょう。

外務省や領事館の情報をチェックしておこう

ボリビアへの出発前には、国内情勢や治安、入国条件など、ボリビア現地の最新の安全情報を入手することが大事です。

外務省の「たびレジ」という海外安全情報無料配信サービスに登録することをおすすめします。

万が一の時のために緊急時用の連絡先を押さえておこう

色々と万全の注意を払っているつもりでも、思いがけずトラブルに出くわしてしまうこともあります。

そんな万が一の時のために、ラパスの在ボリビア大使館や、サンタクルスの在ボリビア領事館、また宿泊先や現地の知り合いの連絡先などを、緊急時用の連絡先としてメモしておくと安心です。

まとめ:ボリビア旅行を楽しく終えるためにも治安を考慮した行動をとろう


Photo by Nachita

飛行機を何度も乗り継ぎ、せっかくはるばるボリビアまで旅行に行くのならば、現地の治安を考慮しましょう。

いらぬトラブルに出くわさないよう細心の注意を払いながら、安全で安心な旅行を楽しみたいですね!
とても素敵な国なので、みなさんぜひ遊びにいらしてください!

ボリビアの治安に心配がある方は「ロコタビ」で現地在住のロコにサポートを依頼してみてくださいね。