2019年9月最新~ニースのバス・トラムの乗り方ガイド〜路線図・料金・観光おすすめ路線
【フランス在住者執筆】ニースの観光に便利なバス・トラムの路線図、料金、乗り方を徹底解説! 2019年9月の路線リニューアル最新情報と、時刻表やアプリもご紹介します。格安料金1.50ユーロで、空港⇔市内、マティス美術館やシャガール美術館、モナコ、エズ、サン・ポール・ド・ヴァンス、グラース、カンヌなどに行けてしまうんです!
ニースのバス・トラム事情
Lignes d'Azur(リーニュ・ダジュール)公社が運営するバスとトラムがニース市内を網羅しており、アルプ・マリティム県内のカンヌからイタリア国境のマントンまでバスが運行しています。
周辺の人気観光スポットに向かう路線も多く、リーズナブルで観光や移動に大変便利なので、この記事を参考にぜひ利用してみてくださいね。
2019年9月2日より、バスの路線と番号が大幅にリニューアルされ、バスとトラムの接続が強化されました。ここでは新路線の情報をご紹介します。
ニースのバス・トラムの種類
バスは運行区間によって何種類かありますが、車体の外観は全て同じです。
ニース・コートダジュール国際空港⇔ニース市内の空港エクスプレスバス98番・99番は、トラム2号線の開通により2019年7月に廃止されました。
市内路線バス(新路線)
1ケタまたは2ケタの番号の一般的なバスで、運行頻度やエリアによって3種類に分かれています。
観光でよく利用される路線は、5番(旧15番)リミエ・レスルス/サンジョルジュ行き(シャガール美術館、マティス美術館方面)と、33番(旧17番)シミエ・オピタル行き(マティス美術館方面)です。
メイン路線バス(5番~9番)
特に利用者が多く重要な路線で、トラムとの接続がよく、6~8分間隔で頻繁に運行します。
サブ路線バス(11番~22番)
市内中心部から少し離れた県庁・行政地区やベッドタウン、大型ショッピングモールなどを網羅し、市民の生活に欠かせない路線。
近郊路線バス(30番~94番)
ニース近郊のエリアに向かう路線です。
県内路線バス(モナコ、エズ、サン・ポール・ド・ヴァンス、グラースなど)
3ケタの番号で県内を運行するバスで、100番モナコ・マントン行き、112番エズ・モナコ行き、200番カンヌ行き、400番ヴァンス行き、500番グラース行きなどがあります。
トラム(1号線・2号線・3号線)
市内を南北に走るグレーの1号線と、コートダジュール国際空港から市内を東西に走る赤の2号線、西部の郊外を走る3号線があります。
2号線は2019年9月現在、空港から市内中心部のジャン・メドゥサン通りまで運行しています。2019年内に終点のニース港まで全面開通予定です。
路線図・時刻表・アプリ
リーニュ・ダジュール公式サイト Lignesdazur.com
路線・乗換案内、時刻表など様々な情報を調べることができます。
路線図PDFダウンロード
Plan1(ニース市内路線図)、Outline plan of the main lines(コンパクトサイズの主な路線図)が観光に便利です。
リーニュ・ダジュール公式アプリ Lignes d’Azur Mobile
現在地の最寄りの停留所、目的地までの路線・乗換案内、時刻表などを検索できます。
チケットの種類と料金、購入方法
チケットは全てバスとトラムの共通券で、有効時間内なら何度でも乗り換えできます(往復は除く)。
4歳未満は無料、10歳未満は2名まで大人1名分の料金で利用できます。
チケットの種類と料金
チケットはトラム停留所の自動券売機、リーニュ・ダジュール営業所、リーニュ・ダジュールのロゴのあるタバコ屋などの他、バス乗車時に運転手から購入できます。
<チケットの種類と料金、有効期間>
種類 | 料金 | 有効時間/有効期間 |
---|---|---|
1回券 SOLO | 1.50ユーロ | 刻印から74分間有効、有効時間内は何度でも乗り換え可(往復は除く) |
10回券 MULTI 10 VOYAGES | 10ユーロ | 1回につき刻印から74分間有効、有効時間内は何度でも乗り換え可(往復は除く) |
1日券 PASS 1 JOUR | 5ユーロ | 刻印から24時間有効 |
7日券 PASS 7 JOURS | 15ユーロ | 刻印日を含めて7日間有効 |
※スマホからは横にスクロールできます。
県内路線バスでモナコ、マントン、カンヌなどニース市外へ出る場合は、これらのチケットは使えません。車内で運転手からレシートのような1回券(1.50ユーロ)を購入します。
トラムやバスを多く利用する方や、ご家族での旅行には10回券がお得です。
複数の人数で1枚の10回券を使う場合は、初乗りの車内で人数と同じ回数刻印し、有効時間内に乗り換えた車内では乗り換え1回につき1回刻印します。
自動券売機の使い方
支払い方法はクレジットカードかコインのみで、お札は使えません。
画面はタッチパネルではなく、右下の緑色のダイヤルを回して選択、押して決定します。左下の赤いボタンは取消ボタンです。
- 言語を選ぶ(フランス語、英語、イタリア語、スペイン語)
- チケットの種類を選ぶ
- チケットの枚数を選ぶ
- 支払い
リーニュ・ダジュール営業所
窓口でチケットを購入できます。路線図、時刻表なども置いてあり自由にもらえます。
月初めは定期券の更新で窓口が混み合うので、所内の自動券売機の利用をおすすめします。
Notre-Dame(ノートルダム)営業所
所在地:1 rue d’Italie, 06000 Nice
最寄りのトラム停留所:Jean Médecin、Gare Thiers
営業時間:平日7:30~19:00、土曜日8:30~15:00、日曜日・祝日定休Jean Jaurès(ジャン・ジョレス)営業所
所在地:4 boulevard Jean Jaurès, 06300 Nice
最寄りのトラム停留所:Garibaldi、Cathédrale Vieille-Ville
営業時間:平日7:30~19:00、土曜日8:30~15:00、日曜日・祝日定休
チケット購入アプリ・NFCニースチケット
Androidスマホ対応の電子チケット購入アプリ。英語対応で、支払い方法はクレジットカードまたはPayByPhoneです。
チケットは事前にまとめて購入できます。
バス・トラムの乗り方
バス停(時刻表)
バス停には止まるバスの番号が表示され、時刻表が掲示されています。
<時刻表の見方>
Arrêt = バス停名
Direction = 行き先
Lundi à Vendredi = 月~金曜日
Samedi = 土曜日
Dimanche et jours fériés = 日曜日・祝日
バスの乗り方
手を挙げてバスを止める
手を挙げないと、乗る人がいないと思われてバスが通過してしまいます。前方のドアから乗る
運転手からチケットを購入(チケットを持っていない場合)
現金での支払いなので、小銭を用意しておきましょう。チケットを刻印
刻印機の上部の黄色いスリットにチケットを入れて刻印します。
乗り換えの場合は乗り換えたバスでも刻印が必要です。
NFCニースチケットアプリでチケットを購入した場合は、アプリを起動させたスマホをオレンジ色の部分にかざしてピッと鳴ればOKです。
県内路線バスの車内で運転手から購入するレシートタイプのチケットは刻印の必要はありません。
降りるバス停が近づいたらSTOPボタンを押す
車内アナウンスはフランス語と英語で流れます。車内アナウンスが流れなかったり、流れても実際のバス停とずれていることがあるので、時刻表や路線図で降りる2つ前くらいのバス停を確認して、1つ前のバス停を出発したらSTOPボタンを押すとよいでしょう。
県内路線バスには次のバス停を表示するモニターがあります。
後方のドアから降りる
運転手がドアを開けてくれます。ドアが開かなかったり、降りる前に閉まってしまった時は「La porte, s’il vous plaît(ラ・ポルト、シルヴプレ)」と言って開けてもらいましょう。
トラム停留所
電光掲示板に次のトラムが到着するまでの時間が表示されます。
トラムの乗り方
乗る前にチケットを購入しておく
ドアを開けて乗る
ドアにある<>のボタンを押してドアを開けます。
チケットを刻印
バスと同様、車内の刻印機でチケットを刻印します。トラム乗車前に停留所の刻印機でも刻印ができます。乗車するトラムの方向に注意して刻印してください。ドアを開けて降りる
トラムは全停留所に止まります。到着したらドアにある<>のボタンを押してドアを開けます。
トラムの車内アナウンスの効果音に凝った演出がされているので注目してみてください!
注意すること
チケットは必ず刻印
チケットを持っているだけではだめで、車内で刻印が必要です(県内路線バスのレシートタイプのチケットは除く)。
刻印していないと、検札があった時に最高100ユーロの罰金を取られます。検札員は数人で乗り込んできたり、トラム停留所やバス停で降りてきた客の抜き打ち検札をします。バスの往復経路の違い
ニースでは一方通行の道が多く、バスは往復で同じ道を通らなかったり、行きと帰りのバス停が離れていることはよくあります。スリに注意
停留所や車内ではスリが多発します。バッグやリュックは完全に閉めて体の前で抱え、ファスナーなどを手で押さえて開けられないようにしてください。
パリの地下鉄のように使用中のスマホを強奪されるケースは聞きませんが、スマホはストラップを付けて手首に通したりしっかり持つようにしましょう。ドアが閉まる直前の荷物のひったくりにも注意が必要です。ストライキ
フランス名物とも言えるストライキは、ニースでも数か月に1回はあります。実施が決まるとリーニュ・ダジュール公式サイトや公式アプリに日程と運休路線が掲載され、トラム停留所やバス停に貼紙が出ます。
ストライキ中でも、一部の路線バスは通常通り運行することが多いです。
なお、5月1日のメーデーにはトラムとバスが全面運休となります。
ニース周辺の観光に便利なバス路線とバス停
100番モナコ・マントン行き
ニース港(Le Port)バスターミナルから乗車。
112番エズ・モナコ行き、82番エズ方面行き
ヴォーバン(Vauban)バスターミナルから乗車。
ガリバルディ広場近くのボワイエ(Boyer)バス停からも乗車できます。
200番カンヌ行き、400番ヴァンス(サン・ポール・ド・ヴァンス)行き
トラム2号線でパーク・フェニックス(Parc Phoenix)下車、すぐそばのパーク・フェニックス(Parc Phoenix)バスターミナルからバスに乗車。
500番グラース行き
アルベール1世 / ヴェルダン(Albert 1er/Verdun)バスターミナルから乗車。
まとめ
ニースのバスの運転手や営業所の職員は、観光客に慣れていて英語が話せます。お得で便利なバスとトラムを活用して、観光を楽しんでください。
従来のバスの路線や番号が変わり、しばらくはガイドブックなどの情報と一致せず、複雑かもしれません。ニースのバスの最新情報を知りたい方は、ロコタビでニース在住の日本人ロコに質問もできますので、ぜひ利用してみてくださいね。