とわさん

オランダの長期滞在について教えて頂けますでしょうか。

とわさん

初めまして。11月末辺りから3ヶ月ほどオランダに行きたいです。観光、英語を学ぶ等の目的は決まっておらず、とにかくオランダでゆったりのびのび生活をしてみたいです。娘(成人)と二人で行きたいと思っています。お薦めの居住地を教えて頂けますでしょうか。大雑把ですみません。買い物や移動にあまり不便でなく家賃も街中ほど高く無ければと思っています。家庭の事情などもありここでは詳しく書き込めませんが、お世話になれる方に出会えれば細かく相談にのって頂きできるだけ安心して渡航したいです。宜しくお願いします。

2017年8月15日 17時23分

中村崇士さんの回答

フローニンゲン在住のロコ、中村崇士さん

sakimama06さま

3か月ほどですと、ビザなしで渡航ができます。私のお勧めは、やはり目的を持って渡航されたほうが良いという点です。特に英語を習われるのは最も良い選択だと思います。観光だけして帰るというのは、つまらないですよ。

3か月の間、ずっとオランダにいる必要もありません。オランダはシェンゲン協定国ですので、シェンゲン協定を結んでいる場所を組み合わせて3か月間、いろいろ行ってみられた良いと思います。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%B3%E5%9C%8F

去年は私の家には二人の学生さんが暮らしていました。このお二人は、住所を正式に借りて留学生をしていたわけですが、夕食と朝食付きの値段で泊まっていただいていました。この8月は私の暮らすフローニンゲンは多くの学生でごった返します。また明後日からは Noorderzon というこの季節に合わせた実験演劇やジャズのお祭りも始まります。美しい公園が我が家の近くにあり、新入生や語学の研修生、地元の人たちでにぎやかになります。

フローニンゲンの自慢を、改めてさせてください。フローニンゲンはオランダの中でも最も暮らしやすい町、最も文化的な知的な町だと言えます。去年はノーベル賞受賞者も輩出したフローニンゲン大学をはじめ、ハンゼ大学という大学もあり、人口の3分の1が学生で占める町です。二つの別の特徴を持った大学ですが、どちらも、オランダのトップクラスにあります。アムステルダムと比較してみられると良いかもしれません。アムステルダムは現在バルセロナ級の巨大な観光パークになっており、物価は高く、地元居住者が閉口するほどですが、フローニンゲンは、アムステルダムのもつ文化的な面を全部持ちながら、リラックスしています。自転車で15分も行くと、自然保護地区が東西南北に広がっています。素晴らしい野鳥が見られます。フローニンゲンはまた、フェスティバルの町でもあり、音楽祭だけでも10以上あります。また、毎日講演会や議論会、レッスン、コンサートがあります。コンサートはアムステルダムと同じアーティストが来ますし、切符は取りやすく、席の値段も格安です。さらには、フローニンゲンは欧州連合から指名を受けて、「健康に老いる(ヘルシー・エイジング)」ことの社会実験をしている町でもあります。様々な調査が入り、スポーツも盛んです。自転車は特に有名で、自転車道の普及率は世界一です。ですから、通勤通学、すべてが自転車です。会社にはシャワーがあり、自転車通勤をする人が使えます。

フローニンゲン大学には素晴らしい語学センターがあり、ここで英語を習うこともできます。もしお二人がすでに少しお話になるのでしたら、入学が可能だと思います。中学生のレベルから始めるのでしたら、現地の学生に頼むと良いかもしれません。いずれにせよ、目標を明確に書き留めて、その目標のために渡航されるのが良いかと思います。例えば、TOEIC(トイック)の500点を取る…などというような目標です。

私はオランダの仕組みのことに精通していますし、看護大学でオランダ語で勉強していることから語学にも自信があります。ぜひご気軽にご相談ください。

オレンジジュース

2017年8月15日 21時25分

この回答への評価

とわさん
★★★★★

初めまして。
丁寧にアドバイス頂きありがとうございました!
フローニンゲンという所はまだ調べた事が無かったので嬉しいです。
とにかくザッと地図を見ながら、色々なサイトを巡りながら頭だけぐるぐるしている状態で(^^;
今回の滞在は長年「ニート」状態にある娘に広い世界を見せたいというのが一番の目的です。
現地に行って過ごす中で何かしら気持ちに変化があれば。。という程度のものなので、行ってみないと何がどうなるやら分からない状態なんです(^^;
娘は長年コミュニケーション不足な為、全てが行ってみてでないと分からない状態です。
ですから、滞在中にどう変わるか、もっと長く居たいと思うのか、日本に帰りたいと思うのか、他の国にも行きたいと思うのかも分かりません。
語学も学んでみたいと思ったらその時考えないと。。
何しろ普通に学校にも行けなかったので。。
それは楽しみでもあり不安でも。。(^^;
ですから、できるだけ私自身の不安要素は少なくして準備をして向かいたいと思います。
滞在中に他の国にも行けるのですね!
それはとても楽しみです。
娘はドイツにも行ってみたいと言っていたので教えてあげます♪
ありがとうございました。
また予定を立てていく中でお世話になる機会もあるかと思います。
その際にはどうぞ宜しくお願いします。

2017年8月16日 13時1分

追記

フローニンゲン在住のロコ、中村崇士さん

sakimama06さま

「ニート」という言葉の意味を思い出すために今一度調べてみました。イギリス英語で Not in Education, Employment or Training, NEETということのようですね。21世紀の複雑な経済環境が高度成長した国を取り巻いて、現在、仕事探しというのは新たな局面を迎えています。個々人の努力の部分でどうにかなる部分(情報調査)と、行政が関与しないと変わってこない部分があるんだろうと想像します。

「自分の道」を探すというのは、日本の若い人の特徴だけではなく、オランダ(ヨーロッパ全土)でも同じです。若者の失業者、特に南欧(ポルトガル、スペイン、イタリア、ギリシャ、フランス)などの失業率を調べて見られるとお分かりの通り、どこもかしこも問題を抱えています。大卒者も修士博士の卒業者も、仕事が無くて困っています。

私が看護の道を改めて選んだのも、それに関係しています。私はオランダ人と結婚したわけですが、日本で日本語で勉強してきた私は、日本の大学の学位をこの国で使えないことを最初から見抜いていました。もちろん、日本語学科のある講座で働くことはできるでしょうけど、そこへ殺到する履歴書のことを考えると、とてもじゃないですが太刀打ちできないことが想像できます。また、それらは安定もしておらず、副業レベルの収入しか得られません。また、パートナーとフローニンゲンに暮らし続けるために、「地元の人」になる必要がありました。今この年で看護の学生をさせてもらえて大変幸せです。私のクラスの半数は40歳50歳のおじさんおばさんです。それでもキャリアを新たに積み立てたいと願う、モチベーションの高い人が学んでいます。

私は私が道に迷った時に、以下のように分析していました(その当時書いたメモを取り出して見ています)。

●世界に出て働く部門
●銀行やIT企業のようなところで働く部門
●地元の人としてしかし安定して働く部門(病院関係、学校の先生、公務員、社会福祉士)
●手作業の部門(大工、排管工、左官、伝統工芸、アーティスト)
●コミュニティづくりの部門で働く部門(労働者協同組合連合会、環境調査、まちづくり)
●お母さんやお父さん、誰かのパートナーとして家庭内で働く部門(主婦・主夫)
●信仰や瞑想などの精神世界の部門で貢献する部門(オルガニストなどの音楽家、神父や僧侶など)

長年「ニート」をすると、おそらくお金のことが気になって、焦りのようなものがあるかもしれませんが、私のようなおっさんの目から見ると、お金というのは、本当に幸せの一部にすぎないんだということが分かります。特にオランダのように社会保障がきちんとしている国では、お金というのは、ほとんど「嗜好品」のようなもので、好きな人が増やしていけばよい…というようなものなのです。ですから、その人の才能が最も発揮できる分野で生きていくほかないのです。

オランダでは、高級な車に乗りまわさなくても、すべてが用足ります。公共機関の会社が運営するシェア・カーが町中にあって、いつでも一時的に、しかも格安で自動車を借りられるからです。経済的にアパートも、生活保障も国が提供してくれます。お金にルーズでも、牢屋に放り込まれるなどということはなく、刑務所もどんどん入ってくる人が少なってきていて、多くが廃止されるぐらいです(今では、元刑務所は、起業家が新規企業を始めるために使ったり、難民が一時的なアパートとして使っています)。ホームレスも、目に見えるレベルではゼロに近いです。

私は時々ワークショップを受けたりカウンセリングへ時々行くのですが、そのような場所でも、以下に「自分が自分らしくあって良いのか」ということを習います。私は学生の身(トレーニング中の身)でありながら、地に足の着いた感覚で生きていくことができているような気がします。

ドイツへ行きたいという希望のことも聞くと、娘さんはもしかすると、一人でもオランダに来られるかもしれませんね。例えば私のようなロコが空港まで迎えに行き、ロコの家で住む場所も食べることも安定していれば、あらかじめ立てた予定に従って、いろいろな冒険ができるかもしれません。フローニンゲンはドイツの国境にあります。ですから、私たちも週末には良くドイツに行きますよ。ブレーメンなどは大変美しいところです。ベルギーなども気軽に行けます。ブルージュも良いですが、なんといってもヘントやアントワープは素晴らしいです。また、ボランティア団体のオランダ語のコースを聴講してみると面白いかもしれませんね。

オレンジジュース

2017年8月18日 16時28分

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