一周約400kmのバリ島は、小さい島ながらも無数の病院が存在しています。
美しい海と複数の世界遺産、スパやマリンスポーツなどのアクティビティも充実し、魅力あふれる島ですが、赤道直下の常夏の島、暑さによる体調不良やマリンスポーツによる怪我、食あたりなどで病院に行かなければならなくなってしまう事もあるかと思います。
以前より医療事情が改善されてきているとはいえ、病院のレベルはまさにピンからキリまで。日本人が安心してかかることのできる病院の数は、限られているといえるでしょう。そこで今回は、バリ島で病院にかかるときの手順と日本人スタッフが在籍している医療施設の情報、さらには設備の点でも対応の点でも高評価を得ているバリ島の総合病院についてご紹介します。

バリ島の病院について

バリ島には、小さな個人開業のクリニックから、公立病院、私立病院、インターナショナル病院などたくさんの病院があります。

個人開業のクリニックは街中のいろいろなところにあります。
ドクターが日中、総合病院で勤務している場合が多く、夕方から診察をするところがほとんどです。
ドクターは英語が話せる場合が多いので、英語が話せるようであれば、軽い食あたり、ちょっとした怪我程度の場合は個人開業のクリニックでも大丈夫でしょう。

公立病院は毎日混雑しているので、慣れていない外国人の受診は少し難しいかもしれません。

私立病院は、一昔前と比べると、新しく清潔で設備の整った病院が増え、日本人スタッフが常駐している病院も多くなってきて、日本人でも安心して受診できるようになりました。

しかし、日本やオーストラリアなどの先進国に比べると、技術、設備など充分とは言えない部分もあります。
高度な医療技術を必要とする手術や治療はバリ島内では難しい為、シンガポールやマレーシアに渡航して治療する事になる場合もあります。

バリ島の病院の料金について

バリ島での医療費は、欧米ほどではありませんが高めです。
ローカル料金、KITAS(暫定居住許可)保有者料金、外国人料金と3段階に分かれている事が多く、外国人料金はローカル料金よりもだいぶ高く設定されているところが多いようです。
インターナショナル病院だと、風邪や食あたり程度でも、診察+薬代で10,000円近く、手術を伴う骨折などの場合、公立病院や私立病院でも数十万円~数百万円かかる事もあります。
海外旅行保険に加入している場合はキャッシュレスで診察を受けられる病院もありますが、
保険に加入していない場合全額自腹でのお支払いとなります。

日本の国民健康保険に加入している場合、必要な書類を揃えておけば、帰国後に還付を受けられます。
また、最近では、居住許可を保有していて、インドネシアに長期滞在している外国人も、インドネシアの健康保険に加入できるようになり、そちらに加入する在住日本人も増えているようです。

バリ島で病院にかかるときの手順について

まずは海外旅行保険会社に連絡を

日本人がバリ島で病院にかかるときには、病院に行く前に、加入している海外旅行保険会社の緊急時連絡先に連絡しましょう。保険会社のサポートデスクに滞在先や病状などを伝えた後、場合によっては、診察費を立て替える必要のないキャッシュレス診療が可能な病院を探してもらうことが可能です。
ただし、保険会社が指定した病院にかかったとしても、病院のクレジットカード決済端末が故障しているなど、キャッシュレス診療に対応できないケースも。そのような場合に備えて、現金は多めに用意しておくことをおすすめします。病院に行く前には、現金やクレジットカードのほか、パスポート原本と海外保険の保険証を忘れずに持っていきましょう。

事前にオンライン受付を行っている病院もありますが、基本的には病院の窓口で受付をする必要があります。受付で渡された診察申込書や問診票を記入して提出し、キャッシュレス診療が可能かどうか、クレジットカードで支払いができるかどうかを確認しておきましょう。その後、受付の案内に従って診察を受けます。

日本語が通じる病院について

バリ島は外国人観光客が多いという土地柄、総合病院などには英語が話せるスタッフがたくさんいますが、最近では日本人看護師や、日本人コーディネーターが常駐している病院も増えてきています。
言語に不安がある場合には、日本人看護師や日本語スタッフが常勤している病院にかかることをおすすめします。

BIMC HOSPITAL(ビーアイエムシーホスピタル)

BIMCホスピタルは、クタとヌサドゥアにある日本語対応が可能な病院です。どちらも外来診察が24時間対応可能なほか、臨終検査施設や入院施設、手術室等を完備しています。また、2012年に開院したヌサドゥアのBIMCはクタよりも規模が大きく、歯科や美容整形外科に加え、人工透析センターを併設しています。

BIMC HOSPITAL(ビーアイエムシーホスピタル)/24時間 クタエリア

  • 住所:Jl.Bypass Ngursh Rai No.100x Kuta Bali
  • 電話:0361-761263
  • ホームページ: https://bimcbali.com

BIMC HOSPITAL(ビーアイエムシーホスピタル)/24時間 ヌサドゥアエリア

  • 住所:Kawasan BTDC Block D Nusa Dua Bali
  • 電話:0361-3000911
  • ホームページ: https://bimcbali.com

Takenoko Medical Care(バリ・タケノコ診療所)

日本語の専門ダイヤルがあるほか、日本人看護師が常勤している診療所です。小さな診療所ですが、保険会社によってはキャッシュレス診療が可能な場合も。平日は8時から22時まで、土日祝は8時から16時まで診察を受けることができます。

Takenoko Medical Care(バリ・タケノコ診療所)クタエリア

  • 住所:Jl.Sunsetroad No.77A Ruko No.1.Kuta
  • 電話:0361-4727288/日本語ダイヤル 081-1399459
  • 診療時間:月~金 8:00~22:00 土日祝 8:00~16:00
  • ホームページ: http://takenokogroup.com/takenokobali.html

SURYA HUSADA Hospital(スルヤフサダホスピタル)

SURYA HUSADA Hospital(スルヤフサダホスピタル)/24時間 デンパサールエリア

  • 住所:Jl.pulau Serangan No.7.Denpasar
  • 電話: 0361-265165/081-2389-6617(日本語OK)
  • ホームページ:https://suryahusadha.com/

バリ島で高評価の総合病院7院

しかし、病状によっては上記の病院では対応しきれず、より大規模で設備の整った総合病院に移ることになる可能性も。そこで次に、バリ島の住民たちから比較的高い評価を得ている、24時間対応可能な総合病院を7つご紹介します。

ルマ・サキッ・ウムム・プサット・サンラ(Rumah Sakit Umum Pusat Sanglah)

1959年に開院したサンラ国立総合病院は、バリ島で一番大きな総合病院です。在籍している専門医や診療科目の多さの点で抜きん出ていますが、常に混雑しているため、待ち時間が長い病院です。

Rumah Sakit Umum Pusat Sanglah

スルヤ・フサダ・ホスピタル(Surya Husadha Hospital)

スルヤ・フサダグループの病院はバリ島内に4つありますが、デンパサールのプロウ・スランガン通りにあるスルヤ・フサダ・ホスピタルは、特に高く評価されている私立病院です。日本人スタッフが常勤しているため、安心してかかることができます。

Surya Husadha Hospital

ルマ・サキッ・バリメッド(Rumah Sakit BaliMéd)

バリメッドはデンパサールとヌガラ、カランアッサムにあります。2008年に開院したデンパサールのバリメッドは英語での対応が可能で、104名の専門医と20名の一般医が在籍している総合病院です。

Rumah Sakit BaliMéd

カシ・イブ・ホスピタル(Kasih Ibu Hospital)

バリ島にいくつか分院があるカシ・イブですが、本院であるデンパサールには日本人スタッフが在籍しています。英語が堪能な医療スタッフも多く、外国人でも安心してかかることができる私立病院です。

Kasih Ibu Hospital

  • 住所:Jl.Teuku Umar No.120 Dauh Puri Kauh Denpasar Barat
  • 電話番号:0361-223850
  • ホームページ:https://kih.co.id/

バリ・ロイヤル・ホスピタル(Bali Royal Hospital)

バリ島の住民たちからBROS(ブロス)と呼ばれ親しまれているこの病院は、行政の中心地であるレノン地区にあります。60部屋115床を有している総合病院で、英語による対応が可能です。

Bali Royal Hospital

シロアム・ホスピタル・デンパサール(Siloam Hospital Denpasar)

シロアム・ホスピタルは、2012年末に開院したバリ島内でも新しい総合病院です。華僑系財閥のリッポーグループ系列の病院で、ショッピングモールやスーパーマーケットなどの商業施設が隣接しています。公式サイトではシロアム・ホスピタル・デンパサールと名乗りながらも、実際にはクタに位置しているため、バリ島南部エリアに滞在している方には利用しやすいでしょう。内科や外科だけではなく小児科や産婦人科があり、急患の場合には24時間対応が可能です。

Siloam Hospital Denpasar

ルマ・サキッ・カルタ・ウサダ(Rumah Sakit Kertha Usadha)

バリ島北部のシガラジャで病院にかかるなら、24時間対応可能なカルタ・ウサダ病院がおすすめです。オンライン予約を行っており、事前に登録を済ませておくことで診療科目ごとに担当医を指定できます。

Rumah Sakit Kertha Usadha

まとめ

治療についての説明や、お薬の説明はやはり日本語の方が安心できると思います。

旅行中の病気やケガ、ないに越したことはありませんが、もしもに備えて現地の病院情報を事前にチェックしておく事をおすすめします。