昨今経済成長著しいインドにおいては、観光のみならずビジネス目的で入国する日本人も増えてきております。インドという国は日本人にとってまだまだ身近な存在ではありませんが、実際に現地で生活をしてみると、日本で報道される内容と異なる点も多く、良い意味で驚くこともめずらしくありません。

今回、この世界からも注目を集めるインド入国への最初の関門、ビザについてご紹介させていただきます。なお、インドのビザ取得方法は毎年のように変わりますので、最新情報はインド大使館のホームページを確認されることをお勧めします。
Welcome to Embassy of India, Tokyo (Japan)

どのインドのビザの種類を申請したら良いのか?

インドのビザは渡航目的別に17種類もあります。
詳しくは、インド大使館のHPにもリンクが張ってありますが、以下がインド入国に必要なビザの種類となります。

BUSINESS VISA(商用ビザ)
TOURIST VISA(観光ビザ)
CONFERENCE VISA(会議ビザ)
DIPLOMATIC & OFFICIAL VISA(外交・公用ビザ)
EMPLOYMENT VISA(就労ビザ)
ENTRY VISA (エントリービザ)
FILM VISA(撮影用ビザ)
INTERN VISA(インターンビザ ※学校卒業後2年以内の申請者に限る )
JOURNALIST VISA(ジャーナリストビザ)
MEDICAL and MEDICAL ATTENDANT VISA(治療と付き添い人のビザ)
MISSIONARY VISA(宣教ビザ)
MOUNTAINEERING VISA (登山ビザ)
PROJECT VISA(公共事業ビザ※電力、鉄鋼事業に限る)
RESEARCH VISA(研究ビザ)
STUDENT VISA)(学生ビザ)
TRANSIT VISA(乗り換えビザ)
UN DIPLOMAT/UN OFFICIAL VISA(国連関連ビザ)

この中から、代表的な7種類について解説していきます。

1、観光用

① ツーリストビザ
② eツーリストビザ
③ ビザ・オン・アライバル

2、商用

① ビジネスビザ
② 就労ビザ

3、学生用

①学生ビザ

観光用ビザについて

主に観光目的でインドに入国する場合に必須となります。ビザの種類により、最大180日まで滞在が許可されますので、長期間インドに滞在したいという方にも対応しております。

① ツーリストビザ

有効期間は発給日から180日間で、有効期間内であれば何度でも入国が可能です。また、インドのどの空港からでも入国ができます。取得費用も1,550円と観光用ビザの中で最も安い反面、インド大使館に直接あるいは郵送で提出する必要があり、手間がかかります。

② eツーリストビザ

オンラインで申請から取得まで完結できる点が最大のメリットです。忙しくて、大使館に行く暇がない方にはお勧めです。有効期間は初回入国日より60日間で、入国可能回数は2回までとなります。またインド国内の主要な空港からであれば、問題なく入国できます。取得費用は25USD(約2,800円となります。※2019年3月現在

③ ビザ・オン・アライバル

到着予定の空港で当日に申請するアライバルビザです。有効期間は初回入国日より60日間で、入国可能回数は2回までです。事前に申請は必要ありませんが、入国可能な空港はデリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタ、バンガロール、ハイダラバードの6空港のみです。取得費用は2,000ルピー(約3,200円)となります。※2019年3月現在

商用ビザについて

主にインド国内において商談、打ち合わせ、投資等を目的としたビジネスビザと現地で就労する際に必要な就労ビザがあります。
申請費用及び必要書類についてはインド大使館HPをご参照ください。

① ビジネスビザ

有効期間は基本的にはビザ取得日から6ヶ月間ですが、領事判断によって期限の延長が可能です。
また、期限内であれば何度でも入国可能ですが、180日を超える滞在となる場合は、予めFRRO(外国人地域登録局)へ外国人登録を申請する必要があります。

② 就労ビザ

現地採用でインド国内の企業に就職したり、転勤によりインドに駐在し、現地企業法人から収入を得る場合、インド就労ビザが必要です。
なお、ビザの有効期間及び滞在可能期間は、基本的に雇用期間がそのままビザ有効期間になるのが一般的です。

学生用ビザについて

インドで政府が認可する教育機関に留学を希望する学生用のビザです。
基本的にビザの有効期間及び滞在可能期間は申請した就学期間内となります。
180日間以上滞在する予定であれば、インドに入国してから14日間以内に外国人登録を済まさなければなりません。

インドビザ取得に必要なプロセスは?

基本的な流れは、各ビザに必要な申請書類の準備とオンライン申請登録、必要書類の大使館・領事館への提出となります。

東京インド大使館 
大阪インド総領事館

申請費用及び必要書類についてはインド大使館HPをご参照ください。

ここからは、ほとんどのビザで共通のオンライン申請登録について触れていきます。
まずは、オンライン申請のHPにアクセスし、右端の「Regular Visa」をクリックして進みます。
入力は全て英語(ローマ字)で行います。

スペースの関係上、全ての入力方法をここでお伝えすることはできませんが、私の実体験含め、以下ご注意ください。

①安定したネット環境が必須、少しづつ確実に必要事項を入力

入力項目は非常に多く、途中でインターネットが途切れると、最初からやり直しになります。
スクリーンショットを保存しておくなど、入力した内容を記録しておくことをお勧めします。
なお、2ページ目まで進むと「Temporary Application ID」という仮IDが発行され、途中での保存が可能となりますので、IDをどこかに記録しておくと余計な手間が省けます。

②オンライン申請用の写真に注意

6ヶ月以内に撮影したカラー写真で、サイズは5cm×5cm、背景色は白のみなど規定が設けられています。必ず事前に確認してから、写真を撮影することをお勧めします。

注意すべき点について

  • ビザの申請方法や条件はここ1年だけでも変更がなされてます。最新情報は必ずインド大使館HPや大使館の窓口に確認してください。

  • ビザの種類と滞在可能期間を確認し、滞在可能期間を超えないように注意してください。例えば、ビジネスビザで入国し、180日以上滞在していたことが判明し、入国が出来なくなった例もあります。

まとめ

インドのビザについては、申請書類や申請方法が少し異なるだけでも受付してもらえないことが多々あります。また、全ての書類は基本的には英語で準備しなければならないので、時間がない方は代行業者を使われるのも有効かと思います。

多少面倒な手続きも必要なインドビザですが、ここから既にインドが始まっており、この多様性に富んだユニークな国を感じていただけると幸いです。