海外生活での慣れない環境や気温の変化で、予想外の怪我や体調不良に見舞われる事があります。そんなもしもの時に、保険の加入はもちろんの事、まずどこに行けばよいのか知っておくことはとても大切です。今回はモントリオールに滞在の方を対象に、基本的な医療制度とおすすめの総合病院、必要なものをご紹介します。

モントリオールの基本的な「医療制度」

モントリオールではケベック州の保険証「メディカルカード」を持っていれば基本的に医療費は無料です。またファミリードクター（かかりつけ医師）制度になっており、まずファミリードクターからの診断後、紹介状を持って専門医による診断を受ける流れになっているため、総合病院での初診外来は受け付けていません（救急外来を除く）。
そうしたファミリードクターを持たない方は、まずウォークインクリニック（近隣にある予約の必要ない診療施設）を利用します。薬の処方箋や、専門医への紹介状も出してもらえます。ウォークインクリニックの時間外、緊急時等は、総合病院の救急外来にて診察を受けることになります。

緊急時の救急ホットライン：911（通訳を呼ぶことが可能とされています。）

しかし、クリニック、総合病院ともに、とにかく待ち時間が長いのが問題になっています。体調の悪い中、７時間待たされたという話も聞きました。朝、ウォークインクリニックのオープンを待つ行列を見かける事もあります。緊急時でない場合、最寄りの大きな薬局（「JEAN COUTU」「PHARMAPLIX」等）の処方コーナーに行き、まず薬剤師に相談するのがおすすめです。市販の薬を紹介してもらい、クリニックに行くべきか否か等アドバイスをくれます。また会社の保険、旅行保険等でカバーされる場合、プライベートクリニック（予約制）を利用するのも良いでしょう。

モントリオールの総合病院

救急外来に対応している総合病院をご紹介します。

McGill University Health Centre(MUHC)

英語系のマギル大学で、以下含む6つの病院が提携しています。
通訳サービスがありますが、必要時にボランティアに連絡する形式で不確実です。
http://muhc.ca/

Montreal General Hospital

一番大きなモントリオールの総合病院で、旅行者も利用しやすいです。

Jewish General Hospital

日本人スタッフが１人在籍しており、その方がいる時は通訳を依頼できます。

Montreal Children's Hospital

18歳までが対象の小児病院ですが、一般救急外来も受け付けています。

病院に行くときに必要なもの

• パスポート等、身分証明書 緊急時の為にコピーを持ち歩くのもおすすめです。
• 保険証書 海外旅行保険等の保険証書原本、またはコピーを持って行きましょう。 いざという時の為に証書番号をメモしておくのもおすすめです。
• クレジットカード 後々保険でカバーされるものでも事前に支払わなくてはならない場合があります。また緊急搬送、入院となった場合など、予想外の請求になることもあるので、利用限度の上限にも注意しておきましょう。
• 病状のメモ 特別な体質の方は、日本の医師に英語でのメモをお願いするのもいいですし、事前に症状をメモしておくといざ先生を目の前にした時に話忘れてしまったという事もなくなります。

まとめ

今回は、モントリオールの医療制度、病院についてご紹介しました。健康に過ごせるのが一番ですが、日本と違う環境の中で、もしもの時にこちらの記事がお役に立てば幸いです。健康に自信のある方も、保険の加入、内容の確認は必ず！忘れないようにしましょう。