マニラ移住前に一番心配だったこと、それは「医療」についてでした。フィリピンは発展途上国のイメージが強く、日本と同等の医療は期待できないのでは？と思う方も多いかと思います。特に小さいお子さんがいる方、持病を持つ方は心配ですよね。こちらの記事ではマニラの医療事情や総合病院についてお伝えしたいと思います。

マニラの医療事情、医療システムについて

マニラの医療事情

意外と思われる方も多いかもしれませんが、フィリピンの医療はアメリカの最先端の医療が導入され、基本的に総合病院で受診する際は日本と同等レベルで受診することができます。ただし、日本と考え方が異なることが多いため、きちんと医師を確認をしながら受診する必要があります。

マニラの医療システム

フィリピンでは日本と異なり、「オープンシステム」という形態がとられています。日本の大学病院は、医師は大学病院に所属している医師となります。しかし、フィリピンでは、医師はあくまでも病院と個人契約を結び、病室を使用しているだけ、つまり病院というテナントを借りているような形となります。そのため、フィリピンの医師たちは月曜日午前中は、A病院にて診察、午後からはB病院にて診察など、自由な働き方をされています。そのため、病気やケガで診察を受けたい場合、病院と医師を選択する必要があります。
また、医師によって方針が異なるため、自分に合った医師を選択する必要があります。例えば、抗生剤をすぐに処方する医師、検査を行い細菌感染が疑われる場合のみ、抗生剤を処方する医師、様々な検査（血液検査、レントゲン、超音波検査など）をすぐに行う医師、薬を処方し、経過観察を重要視する医師など、いろいろな手法を取られるため、自分にあった医師を見つけることが最も重要と言えます。

では、どのようにして自分に合った医師をみつけるのでしょうか？

マニラで医療サポートを受けるには…？

ジャパニーズヘルプデスク

ジャパニーズヘルプデスクとは、日本人向けに受診サポート行っている会社です。主な業務としては「適切な専門医の予約」、「通訳」、「キャッシュレス手配」、「処方箋の日本語訳」等の対応をしてもらえます。他にも医療搬送サービスや直営クリニックの運営も行っています。詳しくは下記をご覧ください。
URL:https://www.j-helpdesk.jp/

WellBe

WellBe（ウェルビー）は契約した日系企業に対して、医療サポートを行っている会社です。ウェルビーと契約した日系企業に勤めている社員とその家族はウェルビーの医療サポートを受けることができます。こちらも主な業務は「適切な専門医の予約」「通訳」「キャッシュレス手配」です。また企業向けに「医療予防」「医療リスクマネジメント」などのサービスも提供しています。詳しくは下記をご覧ください。
URL:http://wellbemedic.com/

またほかにもそれぞれ入会している海外旅行保険やクレジットカード付帯の海外保険などの窓口に相談することも可能です。ですがこちらについてきめ細かなサービス（適切な医師の紹介など）は含まれないと思いますのでご注意ください。

それではここからはマニラを代表する総合病院について紹介いたします。

マニラを代表する総合病院について

セントルークスメディカルセンター病院 Global City（St.Lukes Medical Center)

フィリピンで一番高級で、国際的にも認められている5つ星の病院。高級ホテルのようなゴージャスな雰囲気の病院です。病院内にはスターバックスやレストランなどが併設されています。最新の技術と医療機器に伴い、外国人に対応したラウンジもあります。

マカティメディカルセンター病院（Makati Medical Center)

マカティ市の中心地に位置し、病床数600床以上とフィリピンでも最大規模の病院。セントルークスに次ぐ4つ星病院。私はこちらで出産と入院を行いましたが、勤務しているナースもベテランぞろいで安心して対応していただけました。数多くの日本人の方も利用しています。

マニラ日本人会診療所　(The Japanese Association, Manila Inc.)

日本人会が運営を行っている日本人医師が常駐する診療所。英語が不安な人も安心して診察を受けることができます。ほとんどの日本人が一番初めに診察を受ける場所になります。一般診療と小児科、産婦人科も週2回診察可。簡単な検査も可能。

実際に具合が悪くなった場合の流れ

①まず、予約を取ります。

総合病院の多くは予約する必要があります。ただし、クリニックによっては予約制ではなく受付順の場合もある為、受診したいクリニック、もしくは総合病院の受付に問い合わせましょう。24時間の救急外来であれば予約は不要です。
　

②受診・必要な場合は検査を行う

それぞれの症状（どの症状がいつから始まったのか）を事前に英語でメモしておくとスムーズです。症状によっては検査を行います。総合病院の場合は検査の結果が出るまで2~3時間かかることもあります。

③会計

保険がない場合は全額自己負担となります。日本の海外医療保険や海外の医療保険に入っている場合、キャッシュレスで支払える場合もあります。

まとめ

いかがでしょうか？フィリピン マニラでは総合病院や日本人会診療所などが充実しているため、日本と同じように医療を受けることができます。サポートサービスもありますのでそちらを十分に使い、受診をされてください。少しでも皆様の不安が解消されれば幸いです。