バリ島は観光目的で訪れる人が多いと思いますが、最近ではビジネスやリタイヤメント後の生活で訪れる人も増えてきています。
観光や親族訪問等の目的でバリ島に30日以内(入国日も含めて)滞在する場合、ビザを取得する必要はありません。しかし、30日以上滞在予定の場合やビジネスでバリ島を訪れる場合などには、それぞれの滞在目的に合ったビザを取得する必要があります。本記事では、バリ島に滞在するために必要なインドネシアのビザの種類と、バリ島滞在におすすめのビザの取得方法をご紹介します。

バリ島のビザの種類

到着ビザ(Visa On Arrival)

VOAと呼ばれる到着ビザは、バリ島に到着してから空港内で取得できる30日以内滞在可能なビザです。イミグレーションで1回に限り延長手続きが可能で、再び30日間の滞在を許可されます。観光や社会訪問などのほか、商談やセミナー参加といったビジネス目的でのバリ島滞在にも適用されますが、現地で工場視察をする場合にはシングルビザ(B211B)を取得しなければなりません。

シングルビザ

バリ島内での買い付けや仕入れ、提携会社との打合せなどの理由の場合、ビジネスビザによる滞在が可能です。
シングルビザは2種類あり、どちらも1回目の取得時に60日以内の滞在を許可されます。その後、現地のイミグレーションで30日ごとに延長することができ、最長6ヵ月までの滞在が可能です。しかし、一度インドネシアから出国すると無効になってしまうため注意しましょう。
またマルチプルビザは有効期限が1年間のビザですが、連続しての滞在が60日しか認められていないので、60日に1回は海外に出なくてはなりません。

B211A

ソシアル・ブダヤ・ビザと呼ばれているビザで、観光や親族訪問はもちろん、社会・文化交流やボランティア等の目的でインドネシアに滞在するときに適用されます。また、短期留学の際にもこちらのビザの取得が求められます。

B211B

インドネシアの工場視察など、工場関連の訪問目的で滞在する際に取得が必要になるビザです。最近は日本で働くインドネシアの人々が増えていますが、外国人労働者候補の採用試験実施のためにバリ島を訪れるときなどにも適用されます。このビザを申請取得するためには、事前にインドネシアのイミグレーションで発行された、査証発給許可証(VTT)を取得しておく必要があります。

マルチプルビザ(B212)

主に商品の購入、バリ島にある支社の監査や会議への出席目的をはじめ、セミナー参加など就労を伴わない商用目的での滞在に適用されるビザです。シングルビザのB211Bと同じく、申請取得にはジャカルタのイミグレーションで発行された査証発給許可証(VTT)が必要ですが、マルチプルビザは工場関連の訪問には適用されません。ビザが発給されてから1年間有効かつ1年の間であれば何度でもインドネシアへの出入国が可能なビザで、1回の入国につき60日間滞在することができます。しかし、ビザの発給を受けてから90日以内に一度インドネシアに入国しなければならず、90日を過ぎると無効になってしまうため注意が必要です。
### 各ビザの取得方法
インドネシアのビザは種類も多く、手続きも非常に複雑です。
到着ビザの取得、延長手続き程度の場合、自身で行う事も可能ですが、それ以外のビザの取得の場合、専門のエージェントを使う事をおすすめします。
バリ島には日本人スタッフがいるエージェント、日本語が話せるスタッフがいるエージェントがいくつもありますので安心してお任せできます。

一時滞在ビザ

一時滞在ビザは長期留学や研究目的のほか、現地で就労したりインドネシアで家族と同居したりするのに必要なビザです。

C312

インドネシアで働くために必要なビザです。一時滞在ビザの中でもインドネシア国内での就労が唯一許可されるビザで、就労ビザとも呼ばれています。取締役や監査役といった役員として就労する場合には、学歴や職歴、年齢に関係なく1年間のビザが発給されます。しかし、役員以外の立場でインドネシアにて就労する場合には、学歴や職歴などの発給条件を満たす必要があり、それぞれの状況に応じて半年、もしくは1年間のビザが発給されます。C312の申請取得には、査証発給許可証(VTT)の取得が求められます。

C316

主に教育目的のビザで、6ヵ月以上の長期留学の際に適用されるビザです。シングルビザのB211Aとは違って、申請取得には査証発給許可証(VTT)が求められます。

C317

配偶者ビザとも呼ばれているビザで、インドネシア国内で働いている駐在員(C312の取得者)の家族やインドネシア国籍の人と国際結婚した人に適用されます。このビザで就労し、現地通貨を得ることは禁止されています。また、C317を申請取得するには査証発給許可証(VTT)が必要です。

C319

リタイアメントビザとも呼ばれており、外国人の年金受給者がインドネシアで生活するために必要なビザです。C319を取得すれば1年間滞在することができ、インドネシア国内で5回延長を行うことができます。55歳以上の人が適用対象となっており、現地にてインドネシア人の雇用やバリ島においては月額500USドル以上の賃貸物件を借りなければならないなどの発給条件を満たす必要があります。

各ビザの取得方法

インドネシアのビザは種類も多く、手続きも非常に複雑です。
到着ビザの取得、延長手続き程度の場合、自身で行う事も可能ですが、それ以外のビザの取得の場合、専門のエージェントを使う事をおすすめします。
バリ島には日本人スタッフがいるエージェント、日本語が話せるスタッフがいるエージェントがいくつもありますので安心してお任せできます。

バリ島滞在におすすめのビザの取得方法

気軽に取得できる到着ビザがおすすめ

「観光だけでは満足できない、ぜひバリ島で生活体験をしてみたい」と思う人におすすめなのが、到着ビザです。到着ビザは1回取得すれば30日滞在でき、その後1回だけ現地にて延長ができるので合計60日間のバリ島滞在が可能になります。失効後には一旦インドネシア国外に出国する必要がありますが、再度インドネシアに入国して到着ビザを取得することができます。インドネシアに中期滞在もしくは長期滞在するには、シングルビザや一時滞在ビザが最適に思えるかもしれませんが、発給条件を満たしたり申請手続きを行ったりするのが難しい場合も少なくありません。その点、到着ビザは取得しやすいため、数ヵ月程度バリ島に滞在してみたいと思う人にぴったりです。

到着ビザの取得のしかた

デンパサールの国際空港に到着したら、入国審査の前に「Visa On Arrival」の窓口に向かいましょう。窓口で残存有効期間が6ヵ月以上あるパスポートを提出し、ビザ取得料金である35USドルを支払います。受領したレシートを挟んだパスポートを持って、「インドネシア人もしくは居住者用」の入国審査カウンターに並びます。入国審査時にVOAシールがパスポートに貼られますから、確認しておきましょう。

到着ビザの延長のしかた

滞在期限の7日前までに、バリ島のイミグレーションにて延長手続きを行います。下記の必要書類を持参してイミグレーションに提出すれば、通常申請から5営業日ほどで延長手続きが完了します。VOA延長の申請から手続き完了までに、3回イミグレーションに通うのが一般的です。ちなみに、延長するはインドネシア語で「Perpanjang」(プルパンジャン)といい、わたしはVOAを延長したいと窓口で伝えたいときには、「Saya mau perpanjang VOA」(サヤ マウ プルパンジャン ボア)といえます。

  • パスポート原本
  • 申請書(イミグレーションで用意されています)
  • パスポートにあるVOAシールの部分のコピー
  • パスポートの顔写真ページのコピー
  • インドネシアから出国するための航空券、Eチケットの控え
  • 延長手数料355,000ルピア

まとめ

到着ビザ以外でバリ島に滞在するためのビザを取得するには、インドネシア国外の大使館でビザ発給を申請しなければなりません。日本であれば「在本邦インドネシア共和国大使館」か「在大阪インドネシア共和国総領事館」で申請できますが、シンガポールにあるインドネシア大使館などにおいてもビザ発給申請が可能です。インドネシアのビザは種類が多く、発給条件や取得費用も頻繁に変更があります。そのため、最新の情報を入手しておく必要があるでしょう。また、バリ島には3つのイミグレーションが存在しますが、延長申請などは居住地区や滞在地区を管轄しているイミグレーションで行う必要があるので注意しましょう。

外国に長期滞在する場合、ビザの取得は避けて通れません。
インドネシアはビザに関するルールの変更が多く、特に最近は取得条件などがどんどん厳しくなってきています。
適切なビザで滞在できるよう、最新の情報の収集し、信頼できるエージェントを見つけておく事をおすすめします。