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オーストラリアの第三の都市、ブリスベン。
シドニーやメルボルンと比べると街の規模は小さいですが、その分暮らしにフォーカスを当てられ、大変住みやすい地域です。
1時間ほどのドライブでゴールドコーストやサンシャインコーストなど海辺にある豊かな街へ行くこともでき、色々な場所へ足を伸ばしやすく他からのアクセスも良好です。
また、街の中心には人工で作られたビーチがあったり、川沿いの夜景は見劣りしない美しさを誇り、観光客にオススメなスポットも沢山あります。
そんなブリスベンを含む魅力的な都市やさまざまな世界遺産があるオーストラリアに滞在するためには、例え短期旅行でもビザという存在が必要になってきます。
日本のパスポートは世界最強と言われ、ビザ無しでの滞在が可能な国の数が世界トップを誇ります。(Henley&Partners(UK)調べ 2018/10/09)
しかし、そんな優秀な日本のパスポートを持ってしても、オーストラリアへの入国にはビザが必要です。
滞在目的によって取得するべきビザの種類も異なります。今回は種類ごとに、取得資格やビザを取得したことで出来ることなどを詳しく見ていきましょう!
オーストラリアの主なビザの種類
1.観光ビザ
2.ワーキングホリデービザ
3.学生ビザ
4.パートナービザ
5.就労ビザ
などがあります。それでは深く掘り下げていきましょう。(2019年3月現在の情報です)
※3番までは期限付きでオーストラリアに滞在するビザで、4、5番はオーストラリアの永住権をとることが可能なビザになります。
1.観光ビザ(サブクラス601)
主に日本からオーストラリアへ観光目的での入国の場合に必要で、短期旅行の場合もこちらを取得します。
電子入国許可ビザ申請(ETAS)は無料ですが、オンラインでの申請システム料が20AU$かかります。
ETAS(イータス)って何?
「ELECTRIC TRAVEL AUTHORITY SYSTEM」の略です。
ETASには種類があり、
1.観光用ETA(観光目的での滞在)
2.短期商用ETA(短期商用・公用活動目的での滞在)
の2種類になっています。
取得後はETASの許可日から1年間、1回の訪問で3ヶ月までの滞在で複数回の渡航が可能になります。
取得の際はオーストラリア政府移民局のサイトから、日本語ですることができますので時間がある方は自分で申請しましょう。
取得方法
申請方法
- オンラインで自分で行う。 申請後すぐに、申請可否の結果が分かります。 申請サイト:オーストラリア政府移民局
- 代行サービスを依頼する。(別途手数料) 会社によりますが、1~3日後に申請が完了することが多いようです。
申請に必要なもの
- パスポート
- メールアドレス
- クレジットカード(システム利用料金A$20の支払いに必要です。)
留意点
- 就労は認められません。
2.ワーキングホリデービザ(サブクラス417)
日本人の場合18歳から30歳までの人が取得できるビザで、
ファーストワーキングホリデービザとセカンドワーキングホリデービザがあります。(2019年7月からはサードワーキングホリデービザが解禁されます)
1stワーキングホリデービザ
取得後1年間の滞在が認められ、制限なしに働くことが出来ます。(但し同じ職場で働くのは6ヶ月以内まで)
申請料は450AU$です。2ndワーキングホリデービザ
1stビザの期間中に3ヶ月(厳密に言うと88日間)の指定されたファームでの労働をした場合、申請権がもらえる。
取得後1年間の滞在が認められ、制限なしに働くことが出来ます。
申請料は同じく450AU$です。3rdワーキングホリデービザ
2ndビザの期間中に指定された地域で6か月間特定の仕事に従事した場合、申請権がもらえる。
取得後1年間の滞在が認められ、制限なしに働くことが出来ます。
申請料は未定です。(2019年7月頃に発表される予定です)
オンラインでの申請が可能で、英語画面での入力が必要になりますが、申請後は比較的すぐに承認されるなど、
他の国に比べて人数制限も設けていないので取得しやすいと思われます。(筆者が取得したときも申請したその日に承認されました)
政府のHP上では15日から44日ほどで承認されると書かれていましたので、それ以上経っても連絡が来ない場合は問い合わせてみましょう。
申請する条件としては
- ワーキングホリデービザ申請対象国の、有効なパスポートの保持
- 年齢が18~30歳までであること
- 1stビザの場合
- 今までに一度もワーキングホリデービザでオーストラリアへ渡航したことがない
- オーストラリア国外からの申請(承認されるまで)
- 扶養家族である子供の同行がない などになります。
取得方法
申請方法
- オンラインで自分で行う。 申請サイト:オーストラリア政府移民局
- 代行サービスを依頼する。(別途手数料) ETAと比べて手順は多いので、不安な方は代行サービスを利用するといいでしょう。
申請に必要なもの
- パスポート
- メールアドレス
- クレジットカード(申請料金A$450の支払いに必要です。)
- ImmiAccount こちらから作成できます
- 健康診断(提出を求められた人のみ)
3.学生ビザ(サブクラス500)
オーストラリアの学校(語学学校、TAFE、専門学校や大学など)で3ヶ月以上の滞在を目的としている場合に申請できるビザです。
申請するにはいくつかの条件をクリアしないといけなく、
- 年齢が6歳以上であること
- 留学するために必要な資金の所持
- 具体的な資金の設定はありませんが、働かなくても滞在できるほどは必要かと思います)
- 入学許可書
- 【COE】政府認定校より発行される許可書が必要になります
- 健康保険
- OSHC(Oversea Students Health Cover)と呼ばれる、海外留学生保険の加入が必須となります
- 健康診断及び犯罪経歴の証明
- 健康診断は指示がある場合指定病院で診断を受けます
などがあります。
申請料は日本国内、オーストラリア国内で申請共に575AU$。オーストラリア国内で申請2度目の場合700AU$です。
学生ビザの場合は週20時間の就労が可能で、学校の休み期間中は制限がなくなります。
永住権につながるビザと申請方法
4.パートナービザ(サブクラス820/801か309/100)
パートナーにスポンサーになってもらい申請することのできるビザです。
申請してからサブクラス820(309)が承認されるまで仮のビザ、ブリッジングビザAが発行されます。
サブクラス820(309)が承認されてからおよそ2年でサブクラス801(100)、永住権の取得が可能になります。
※820/801と309/100は国内で申請するか国外で申請するかの違いです。
パートナーにも条件があり、
- オーストラリアの市民権もしくは永住権を持っている
- ニュージーランドの市民権を持っている
- 18歳以上である
- 2回以上スポンサーになったことがない
- 過去にスポンサーになったことがある場合、5年以上経っている
- 1回目のスポンサーから5年以上経っていない場合はスポンサーになることが出来ないです。 以上5点が前提になっています。
また、パートナービザにも様々な種類があり、
- 婚姻関係を結んだ配偶者ビザ
結婚の約束をしている婚約者ビザ
- サブクラス300/国外に住んでいて結婚のオーストラリアに入国する場合
将来結婚する予定であるがまだ婚姻関係は結んでいない事実婚ビザ
- 12ヶ月以上の同棲の証明もしくはRelationship Registrationを提出することで申請可能 などがあります。
申請費用は全て7160AU$かかりますが、婚約者ビザの場合だけ、結婚後にプラスで1190AU$の支払いが義務付けられています。
費用内に永住権の申請費も含まれているので、パートナービザ承認後は永住権の申請も済ませましょう。
永住権を取れるまでは長い道のりですが、パートナーと共に暮らしていく目的であればただ承認されるまで普通に生活していればいいので、
申請が全て済んでしまえば後はそこまで神経質にならずに気長に待つだけです。
(たまに申請中に追加書類の提出を求められることがあるようですが、その場合は支持に従って順次アップロードしていきます)
パートナービザ申請後はブリッジングビザが発給!
パートナービザ申請後から承認されるまでは仮のビザが発給されます。
初めに発給されるのがブリッジングビザAと呼ばれるもので、申請したときのステータスをそのまま受け継ぎます。
例1:ワーキングホリデー後ブリッジングビザに切り替え→ワーキングホリデーの時と同じく就労の制限がなく働けます。
例2:学生ビザ後ブリッジングビザに切り替え→学生ビザ同様週20時間の就労が可能です。
例3:観光ビザおよび日本からの申請→観光ビザ同様就労は出来ません。
またAのビザでは国外にでることができないので、何かしらの理由で国外に出るときは事前にブリッジングビザBに切り替えます。※別途申請料がかかります
Bに切り替えずに国外にでると、オーストラリア国内に帰ってこれなくなるので注意が必要です。
5.就労ビザ
就労ビザはオーストラリアで働くことのできるビザで、ビザ有効期間中は滞在ができます。
2018年に雇用主と会社、職種及び申請者の条件がクリアすれば最長4年のビザがもらえる就労ビザ(サブクラス457)が廃止され、
更には永住権につながるための職種がかなり削減され、永住権をとるのが今までよりも一層難しくなったと言われています。
- Regional Sponsored (サブクラス187)3755AU$
- 働く場所の地域制限があり、ビザのスポンサーが必要で、期間限定の就労ビザ(サブクラス482)で一定期間働いた人が申請するのが一般的です。
- Skilled Regional (サブクラス887)385AU$から
- 地域制限があり、スポンサーが不要で期間限定の就労ビザ(サブクラス487、489、495)で働いた後に申請ができます。
- Employer Nomination (サブクラス186) 3755AU$
- 地域制限がなく、スポンサーが必要で、就労ビザ(サブクラス482)の後に申請するのが一般的です。
- Skilled Nominated (サブクラス190)3755AU$から
- 地域制限もスポンサーも不要だが、州政府または親戚からの推薦が必要
- Skilled Independent (subclass 189)3755AU$から
- 地域制限もスポンサーも不要で推薦も不要
※地域制限がある場合、シドニーやメルボルン、ブリスベン、パースなどの都会は含まれません。
オーストラリア政府HP 制限地区:https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/skilled-regional-887/regional-postcodes
スポンサー無しでの申請189、190は現時点で一部の職種を除いて75点以上のポイントを持っていないと申請できません。(相当難しいレベルです)
また、全て【Competent】以上の英語レベルが必要です。
また、永住権へと繋がるビザは職種の制限が年々厳しくなっており、
MLTSSL(Medium and Long-term Strategic Skills List )に載っている職種であることが前提です。
※Regionalビザについては、ROL(Regional Occupation List)に載っている職種でも申請することができ、上記に比べて職種範囲が広くなります。
MLTSSLって何?
オーストラリアで現在不足している専門の職種のことで、多くの一般的な職種が入っておらず、特殊な職業が主です。
主に整備士や医療関係者、保育士などがありますが、職種一覧を見ると一般の人だとよくわからないような職種がずらりと並んでいます。
ポイント制度って?
英語力、職歴、学歴、オーストラリアでの関連経験、年齢などによりそれぞれつくポイントが変わります。
それを合計に65~75ポイントが必須となります。
これらは全てをクリアし、承認されると永住権が取得できます。
オーストラリアに就労する人は殆どがこれを目指していると思います。長く、大変な道のりですが他国の永住権を取るということは簡単ではないということですね。
まとめ
オーストラリアのビザはまだまだ色々な種類がありますが主なものは上記で紹介させていただきました。
【詳細はこちら】
オーストラリア政府HP ビザ各種(英語)
目的によってさまざまな種類のビザが必要になるオーストラリア。
ビザによっては取るために膨大な時間とお金がかかるものもあります。
年々各ビザの申請費が上がったり、就労ビザから永住権までの規制が厳しくなったりとどんどん難しくなっていっているのが現状ですが、国自体が自然に溢れ、
日本と違った就労形態や暮らし、文化、永住権を取得した後に与えられる補助などメリットが大きいのも事実です。
自分で全てを調べ、用意し申請することも大切ですが、無理をせず専門の人に頼り力になってもらうことも必要だと思います。
海外旅行は何度も行ったことがあるけれど、ビザの取得なんて初めてという方も多いはず。そんな方の助けになれば嬉しいです!
自分たちに合った方法でオーストラリア生活を楽しみましょう!