唐辛子の”チリ”とは関係なし!素朴で大胆なチリの名物グルメたち
※本記事は特集『海外の国民食』、チリからお送りします。
辛いと思ったら大間違い!?素朴なチリ料理
みなさん、チリ料理と聞くとどんなイメージを持っていますか? チリ、という唐辛子と同じ語感から辛いと思っている方も多いと思うのですが、そもそもふたつは別物であり、実はチリ料理は全然辛くありません。
チリ料理は、むしろ素朴で大味であり、そのため時には旅行者から「がっかり料理」と言われてしまうこともあります。確かに、繊細さにこそ欠けますし、私自身もチリに来たばかりの頃はあまり好きではありませんでしたが、長く住むうちにいつの間にかその味の虜に。
今回は、そんな素材の味を生かしたチリ料理をご紹介します。
素朴さが自慢!チリを代表する”国民食”たち
1.薄味だけど健康的!ポロト
大豆、かぼちゃ、トウモロコシがゴロゴロと入っている黄色いスープがポロト。薄味で、まさにチリ料理の「素朴さ」を味わうにはぴったりの料理!
2.トウモロコシのケーキ?パステル・デ・チョクロ
鶏モモ肉や、ミンチ、オリーブ、刻んで炒めた玉ねぎなどを混ぜ入れ、その上にトウモロコシのペーストでフタをしてオーブンへ! 味付けが少し甘いことから「パステル・デ・チョクロ(トウモロコシのケーキ)」という名前がつく。
3.大胆!南米名物BBQ、パリジャーダ
見たまんま、お肉のグリル。牛、豚、チキン、なんでもこい! どの部位も、ソーセージだっていっしょに焼いちゃう。南米の名物料理で、アルゼンチンでもよく食べられる。
4.簡単につくれるカレー的料理、レンテハ
レンテハは、レンズ豆の煮込み料理。玉ねぎのみじん切り、かぼちゃ、お米などを入れてあとは煮込むという点では、レシピ的にはカレーと通じるものがある家庭にやさしい簡単料理。スペイン由来の料理らしい。
5.チリ料理の代表選手!エンパナーダ
エンパナーダは具入りのペイストリー。おもには肉入りとチーズ入りの二種類があり、肉入りの具は「ピノ」と呼ばれ、先住民族マプチェ族の伝統料理を元に作られた。現代ではミンチや玉ねぎの他に、ゆで卵、レーズン、オリーブなどが入っている。玉ねぎやレーズン、黒オリーブなどが入っている。チーズ入りは、主にエビ、ホタテなどのシーフードが入っている。
6.飲み会の定番、ロモ・ア・ロ・ポブレ
チリの飲み会では定番かつ大人気メニュー! ビーフステーキ、フライドポテト、炒めた玉ねぎ、目玉焼き、この4つのセット。直訳すると「貧乏人のお肉」という意味で庶民的料理、しかし盛り付けは豪華で豪快。
7.チリ版ホットドッグ、コンプレート
コンプレートはチリ版ホットドッグで、街角でも買える種類が豊富なファストフードの定番。ただし日本ではケチャップやマスタードなどジャンクな味付けをイメージしがちだけど、チリでは刻んだトマトやアボカドなどが具沢山に入っており、案外ヘルシー。。
最後のスパイスは”みんなで楽しむこと”
さて、いかがでしたか? みなさんはどのチリ料理を食べてみたいですか?
大味なだけでなく、見た目も大胆なものが多いチリ料理ですが、その多くは調理も簡単で、塩や香辛料だけを使って身近にある素材を生かしたシンプルで素朴な料理が特徴です。
しかし、チリの人たちにとって食事とは、料理そのものだけでなく、家族や友人たちと共有する楽しくそして大切な時間でもあります。もし家庭でチリ料理に挑戦するときはそんな気持ちも、最後のスパイスとして忘れないでくださいね。
*
編集:ネルソン水嶋
- ※当サイトのコンテンツ(テキスト、画像、その他のデータ)の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、まとめサイトなどへの引用も厳禁です。
- ※記事は現地事情に精通したライターが制作しておりますが、その国・地域の、すべての文化の紹介を保証するものではありません。